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1166ではたらくひとたち

 1166バックパッカーズは現状アルバイトスタッフ2名とオーナーの飯室で運営している、小さなゲストハウスです。今回はアルバイトスタッフの働き方、暮らし方をオーナーの飯室目線で書いてみます。

どんなバックグラウンドを持っているのか

 どいちゃん、という女性が今年の5月から働き出しました。彼女はいつか自分のゲストハウスを開業したいという目標をもち、保育士の仕事を辞めて1年間という期限付きで、長野市に引っ越してきました。宿のスタッフルームに住み込んでいるというのもあり、休みの日はリフレッシュを求めて周辺のゲストハウスに泊まりに出たり、連休があれば地元に帰ってみたり。今のところ掛け持ちバイトはしてないようです。

「シャイなんだけれど、どいちゃんのウェルカムで緊張がほぐれた」と口コミが入ったことも

 もうひとりはテラシーという男性スタッフ。彼は11年前、まだ大学生だったころにお客さんとして宿泊してくれました。それから留学や大学卒業、就職、離職、フリーランスなどいろいろと経験した後に、今年の7月からスタッフとして舞い戻ってくれました。近所のシェアハウスで暮らし、自転車通勤。勤務が続く日は宿直することもしばしば。

カレーウィーク。自作のマレーシアカレーを持って写真を撮られるテラシー

勤務内容

 シフト制。勤務は午前と午後のシフトに分かれています。
 午後は主にお客さんとのやりとり。チェックイン作業(名前など記入いただいたり、会計、周辺案内など)、翌日の準備(ゲストリストのチェックやシーツの準備など)を行い、時間になったら消灯します。夜中通してスタッフが誰かしら館内にいるようにします。住み込んでいるどいちゃんの時もあれば、テラシーや飯室が泊まることも(とは言え、夜間対応が必要な案件は早々なく、館内で普通に寝るだけなんですけれども)。
 午前も細かく言うといろいろありますが、まず元気にお客さんのお見送りする。その後は館内の清掃です。宿業は準備9割。掃除をしながら電球が切れていないか、買い出しするものはないかなど確認してゆきます。
 お昼間はゲストも観光に出ていることがほとんどなので、スタッフも休憩にはいります。

イレギュラーで壁塗りなどDIY作業が入ることも。バイトで予想外に経験値上げられる。

飯室から見たスタッフ

 1166バックパッカーズは予約サイトの口コミでも、スタッフに関して抜群の評価をいただいています。オーナーの飯室から見ていても、みんなほんとうによくやってくれている。

レビューが入るとスタッフに共有する。喜んでもらえた記録は次の糧になる
お叱りを受けることもあったけれど、総じて温かいメッセージが多い
コロナ禍を経て人とのふれあいを重要視している。そんな旅人が多いのかもしれない。

 どいちゃんはコミュニケーション能力が高い。特に海外からのお客さんが来るようになってから意外な才能を表している。前述の通りどいちゃんは保育士さんだったのですが、言葉を習得する前の乳幼児と接するのに慣れていたからか、海外からのゲストに対して共通言語なしでも何一つ不自由なく、というかかなりいいコミュニケーションをとっている。「英語力よりも、旅の手伝いをしたいという気持ちの方が大事」と求人で謳ってきたけれど、まさにそれ。一方でパソコンを使った仕事などはこれまであまり触ってきていないので、苦戦していることも多い様子。そこはやりながら習得していけることだし、苦手ではありそうだけれども最低限必要なことはきちんとこなしてくれているので、私からは何も言うことはない。

ゲストもスタッフも1166bpでの新たな出会いを楽しみにしている

 テラシーは社会人経験が長く、また自分で自分の仕事をしてきたというのもあるので1を伝えると10わかってくれる。それ以上に私が気が回っていないことも「これ、こうした方がいいんじゃないですか」と提案してくれるのがありがたい。ゲストや近所の方の前で自己紹介イベントをしてみたり、カレーウィークでは留学していたマレーシアのカレーを作ってみたり、宿の本筋ではないことにも面白いと思えば積極的に関わってくれる。個人活動もいろいろやっていて、知らない間に長野市で活躍している面々と繋がっていっている。テラシーを訪ねて県外からおおくの友だちが泊まりに来るのもなんだかわかる気がする。使ったものの出しっぱなしが多かったのが当初は気になったが(飯室も人のこと言えないけど)、最近は気をつけているのを感じる。

得意の一輪車をレクチャーするテラシー。彼は引き出しをたくさんもっている。

どんな人が向いているか

 これに関してはその時々で私も言うことが変わっているかもしれないけれど、基本的には「気遣いができるひと」だと思う。お客さんに対しても、近所の人に対しても、同僚に対しても。それさえあれば、あとは各自の個性を伸ばしたり、足りないところは改善していったり、他者が補っていければい
い。

ここで働くと何が得られるか

 まず、毎日多くの人と出会い話すことになるので、自分がいままで生きてきた世界がいかに限られた世界だったかを知ることになると思う。世界はこんなに広いんだ、どこかに自分が求める生き方があるはずだ、そんなことを思ってワクワクすると思う。

 次に、時間ができると思う。働くのは月に80〜160時間程度。社会人と比べると勤務時間も短いしボーナスもないので大きな貯金はできないかもしれないけれど、食べて行く程度の収入は得られる。空いた時間に本を読んだり、街を歩いたり、物思いにふけったり、ボランティアをしてみたり、勉強をしてみたり、もちろん掛け持ちのアルバイトもできる。一生アルバイト生活は不安定かもしれないけれど、1〜2年のような期間限定であれば、長い人生のうちでこういう暮らしを挟めるのはとっても豊かだと思う。

 新しい世界を垣間見ることができ、考える時間もできる。これはこの先の人生で跳躍できる要素。新しい環境に身をおくことは不安も多いと思うけれど、小さな宿でコミュニケーションもしやすいと思うので、ぜひアルバイトに興味を持ってくれると嬉しい。

ある朝の風景。ひと晩経てば翌朝は大きな家族のよう。そんな日も多い。

で、アルバイトスタッフ1名の求人しています

 ということで、1166バックパッカーズではアルバイトスタッフ1名の求人をしています。一度採用が決まった方もいたのですが先方の諸事情で白紙に戻り、そのタイムロスもあり未だ新スタッフが決まらない。セオリーとして、年末の求人は集まりが悪い、というのがあるので、このままでは年明けしてからかな…と思いつつですが、良いご縁を引き続きお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。

詳しくは公式サイト

こんな3人が現役メンバーです


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