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感動をありがとう #新しい景色を2022

4年に一度のサッカーの祭典は、激闘の末アルゼンチンの優勝となりました。イングランドやブラジルが姿を消し、モロッコや韓国が躍動する。何が起こってもおかしくない、とてもエキサイティングな28日間でした。

閉幕して数日が経ち、人びとの熱狂がおさまったいま、あらためてワールドカップについて振り返ります。

デザインされたプレー

今大会感じたのは、ペナルティエリア内でのシュートの多さです。

少ないタッチ数で固い守備をかいくぐり、ゴール前へ飛び込んでゆく。シンプルで、かつスピード感があり、まるでフットサルのような攻撃だな、と思いました。

とくにわたしにとってベストゴールは、準々決勝オランダ対アルゼンチンのロスタイム同点打。

1対2でアルゼンチンにリードを許すオランダは、ゴール前の絶好の位置でフリーキックを獲得しました。
このときすでに後半55分。シュートを外せば試合終了、という崖っぷちの状況で選択したのは、意表をつくトリックプレーでした。

壁に並んだ味方選手の足元に向かって鋭いパスを出し、

アルゼンチンの選手を置きざりにしてシュート。そこに打つか!
キーパーにシュートを弾かれるのを想定して、選手がもうひとりゴール前へ詰めていました。すべてデザインされたプレーなんですよね。土壇場で決め切る強さに痺れました。

アルゼンチン対オランダのハイライト動画はこちらhttps://www.fifa.com/fifaplus/ja/watch/66evf9qAjJh9fF7GeYBmtd

いざ、クロアチア戦へ

そして、われらが日本代表。
ドイツ戦に勝利し、コスタリカ戦では思わぬ敗戦。そしてスペイン戦で三笘薫選手の逆転ゴールにより、決勝トーナメントに進出しました。

わたしが応援している前田大然選手は、ドイツ戦では世界をあっと驚かせるスピードを披露し、

スペイン戦では献身的なプレーにより、堂安律選手の得点が生まれるシーンの起点となりました。

前田選手がどんどん注目され、なぜかわたしまで鼻高々。

決勝トーナメントへ向けた前田選手のコメントからは、前向きな気持ちが伝わってきました。

待望のゴール!

そして迎えた運命の準々決勝。対戦相手は、前回大会準優勝のクロアチアです。

前田選手はスタメン出場で、この日も献身的にピッチを走りまわっていました。いいぞ、いいぞ〜。

そして前半終了間際のセットプレーで、ごちゃごちゃとしたところから、日本が先制しました。えっ、だれだれ、誰のゴール?

前田選手だあーーー!!

ついに、前田選手がワールドカップで点を取りました! うれしさと驚きが半分半分。これまでの頑張りが報われた、と思いました。

しかしながら、後半早々に同点に追いつかれてしまいました。前田選手は後半19分で交代。その後は疲れの見えるクロアチアを崩せそうで崩せない、やきもきする展開が続きました。

結局、両チーム決定打がないまま延長戦へ進み、最後はPK戦。

かつて日本代表監督だったイビチャ・オシムさんは「PKはくじ引きみたいなもの」という言葉を残しています。また「自チームのPK戦を見ない」監督でもありました。

どんなにキックが上手なトップ選手でも、外してしまうことがあります。だから選手を責めることはできません。悔しいけれど、最後まで粘り強く戦ったクロアチアは勝負強かったです。さすがトーナメント戦の戦い方を知っているチームだなと感じました。

前田選手はベンチに下がったあとも、ピッチにいる選手のためにボトルを運んだり声をかけたりと、献身的にサポートしていました。

また、試合後にはチームメイトのユラノビッチ選手と涙をこらえながら健闘を讃えあう姿がありました。

前田選手は、ピッチの中でも外でもただ勝利を目指し、ベストを尽くしていました。感動をありがとう、そしておつかれ様と言いたいです。

選手の「今」を知る

今回のワールドカップは、全試合リアルタイムで観戦することができ、より身近な大会でした。
また、日本代表を密着するSAMURAI BLUEの軌跡~日本代表TeamCamというYouTube番組の存在が大きかったです。

試合前のミーティングでのピリピリした雰囲気や、トレーニング後の選手たちのやりとり。悔し涙を流す選手に声をかけるベテラン選手。ユニフォームの準備をするスタッフを手伝う選手。チームが徐々にひとつになってゆくさまは、見ていてすがすがしかったです。

そして印象的だったのが、ケツメイシさんの音楽。
食堂でもバスの中でも、歓喜のロッカールームでも、いつも大音量で流れていました。

スペイン戦のあとのロッカールームで、板倉選手と川島選手が歌うのは『仲間』でした。

悲しい時だけに泣くんじゃないだろオレ達は
共に立ち上がり共に喜び合い支え合う涙の日々よ

ケツメイシ『仲間』より

また、スピーカーを担ぐ久保選手を先頭にしてバスを降りる選手たちは、「オイッ、オイッ!」掛け声とともに『』を口ずさみながら続いてゆきます。

試合後、バスから降りる選手たち

溢れた感情は単純に溢れる涙
止めずに泣いて枯れるまで
溢れた感情は単純に疲れた君を
そっと包んで忘れるため

ケツメイシ『涙』より

選手たちの「いま」をリアルタイムで感じられたのは、ファンとしてとても嬉しく、とても興味深かったです。

新しい景色を

選手たちはベストをつくし、勇気と感動をたくさん届けてくれました。ワールドカップという大舞台で、格上のドイツやスペインに勝利したのは素晴らしいことですし、目標にしていたベスト8まで、あともうすこしでした。

熱狂のワールドカップは終わり、選手たちはそれぞれ所属するチーム、それぞれのリーグへ戦いの場へ帰っていきます。そしてわたしもJリーグのいちサポーターに戻り、チームを応援していきます。

日本のサッカーのためにそれぞれが切磋琢磨していき、4年後さらに強い日本代表チームとなってほしい。そしてまた、新しい景色を見にいきたい。これからも応援します。頑張れ、日本代表!


参考にしたもの


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