見出し画像

個人主催イベントを始める方法〜まずどこから手を付けるのか?〜

こんにちは。

イベントづくり先生のオーガナイザーM(@organizermanual)です。

個人でイベントを主催してみようと思った時に、多くの方が次の疑問にぶつかるはずです。つまり…

「一体どこから手を付ければ良いんだろう?」

実はすべてのイベントは共通する3つ要素で構成されています。それを理解すれば、取っ掛かりで悩むことはなくなります。

この記事では、イベントを構成する3つの構成要素を紹介して、あなたが何から手を付けるべきなのかをお教えします。

それでは、授業を始めましょう!

すべてのイベントに共通する3つの構成要素

イベント主催者が何から手を付ければよいか分からなくなるのは、イベントに最低限必要な要素を知らないからです。

ゴールがないマラソンを完走することができないのと同じように、イベントも完成状態を知らずに準備することはできません。

まずはすべてのイベントに共通する3つの構成要素を理解しましょう。

それは…

1.場所 どこに集まるか?
2.人  誰がやってくるのか?
3.目的 そこで何をするか?

この3つが揃うとイベントが成立します。

例えば、教室(場所)に生徒(人)が着席している状態では特に何もありませんが、先生がその日の予定や注意事項を確認するという目的が加わると「ホームルーム」というイベントが発生します。

また、要素が2つ揃うとイベント企画が立ち上がります。

同僚(人)と週末にBBQに行きたいね(目的)と盛り上がれば、後は幹事役が気の利いたキャンプ場を予約することでイベント成立となります。

つまり、この3つの構成要素を揃えることがイベント主催者の役割です。

イベント準備の最初に手をつけることは何か?

では、あなたは何からイベント準備を始めれば良いのでしょうか?

結論は「どこから手を付けても良い」です。

人の絵を描く時に、顔や瞳から描く人もいれば、全体の体格をまず決める人もいるように、イベントづくりに決まった手順はありません。

…というと身も蓋もありませんので、簡単な思考方法を伝授します。この4段階で進めれば、準備段階で迷うことはなくなります。

1.最初から持っている要素を把握する

イベントをやりたい人は初期段階で最低1つは何かの構成要素を既に持っています。とりわけ初心者は目的が最初にあるケースが多いと思います。

「こんなことができたらいいな」
「前に行ったイベントを自分でやってみたいな」

…みたいな状態です。

イベントの実績を重ねてくると、お店から「週末の団体予約が急にキャンセルになったから何か埋めてもらえない?」「◯◯野外音楽堂が1日抑えられたんだけど使う?」等の相談を受けて、場所が先に決まることもあります。

アーティストのファンクラブは登録した会員から売上を上げる為に、定期的に何らかの企画を打たなければいけません。人だけいる状態です。

初期状態は様々ですが、「イベントをやろう」と思った段階で、何かの構成要素は決まっているはずです。

まずはそれを把握して、紙の上に書き出してみましょう。

2.第二の構成要素について検討する

1つ目の構成要素が掴めたら、連想ゲーム的に2つ目の要素を考えましょう。

主催者の個性や得意分野が活かされる部分ですが、私は場所を2つ目の要素として考えることが多いイベンターでした。目的が最初に決まっている場合は…

「◯◯するために理想的な場所はどこだろう?」

…という思考をすることになります。

また、2つ目の要素に人を持ってくれば…

「◯◯するためにはどんな人が集まってくれたらいいだろう?」

…という問いになりますし、場所軸や人軸でも、3つの構成要素の順列組み合わせだけ問いが立ちます。

場所軸
場所→人「◯◯な会場にマッチするのはどんな人だろう?」
場所→目的「◯◯な会場ではどんなことができるだろう?」
人軸
人→目的「◯◯な人たちで何をすれば楽しめる(意義がある)だろう?」
人→場所「◯◯な人たちが集まりやすい(相応しい)場所はどこだろう?」

先程の紙に問いに対する答えを思いつく限り書き出してみましょう。

3.2つの構成要素を元に具体的な計画を立てる

2つ目の構成要素に関するプランがいくつか書き出せたら、その中で一番しっくりきたプランに仮決めします。

2つの構成要素が揃って「企画が立ち上がった状態」です。

この状態で、少し調べものをして企画を具体化させます。

目的と場所のイメージができたら、目星をつけた複数の会場に問い合わせて利用条件を確認しましょう。目的と人が想像できたなら、想定するお客さんに近い人に企画をぶつけて反響を聞いてみましょう。人と場所を決めたら、実際に足を運んで本当に使いやすいか確かめましょう。

すると、いくつかの課題が見つかるはずです。

課題の例
・開催費用
・アクセス
・キャパシティ
・安全性、利便性
・運営に必要な人員
・天候、気候

取り組むべき課題が見つかるということは、次にどこに手を付けるべきか分かっているということなので、これで何から手を付ければ良いか分からないと悩む状態は脱しました。

4.最後の構成要素を念頭に課題を解決していく

課題を把握する過程で、最後の構成要素を決める諸条件が判明します。

目的と場所が決まれば、いつ・どこに・どれだけの人が集める必要があるのかが見えてきます。

目的と人が決まれば、どんな場所を準備するべきかが分かります。場所と人が決まれば、その条件でできることはある程度限られてきます。

もし、3つ目の構成要素まで検討してしっくり来なければ、2つ目に戻って別のプランを当てはめてみたり、課題の解決方法を見直してみたりする等、準備段階を何度か往復してイベントの完成度を高めることになります。

一般的に「イベントノウハウ」とされるものはこの段階での試行錯誤の方法であることが多いです。この点は、私も色んなノウハウや経験値があるので、この後もこのnoteで公開していきたいと思います。

まとめ

まとめると次のとおりです。

1.すべてのイベントは「目的」と「場所」と「人」が揃うことで成立し、主催者の役割はこの3つの構成要素を揃えること。

2.イベント主催者が最初から持っている構成要素を見つけて、2つ目の構成要素を決めると企画が立ち上がる。

3.立ち上がった企画に沿って下調べをすると課題が見つかって「何から手を付けて良いか分からない」状態から脱する。

迷ったら、最初から持っている要素に立ち返ることで問題が解決することが非常に多いです(私も、よく道に迷っては最初に戻っていました)。

複数の人が関わり合うせいで、ちょっとしたことでも直ぐに複雑化してしまうのがイベントづくりの難しさですが、それが醍醐味でもあります。

この記事が、イベントづくりを乗りこなすあなたの助けになれば幸いです。


3つの構成要素の掘り下げ方はこちらの記事でも紹介しています。ぜひ、併せてお読みください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?