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手仕事じまい

冬には大根を干してハリハリ漬けを仕込み、年末はおせちをつくる。春には山菜を食し、梅の季節は梅仕事、路地物の苺の旬にはいちごジャムをつくる・・・。そんな母から受け継いだ、季節の手仕事。

いまだに、宅配便で送ってくれる母から「これが最後のいちごジャムかな・・・」と、手仕事じまい宣言がありました。

季節の手仕事宅配便

自家製のいちごジャム作りは、毎年の恒例行事。母はいつの間にか、近所でも有名なジャムおばさんになっていたらしい!今では、一家族ではとうてい食べきれないくらい、大量に作るので、娘たちだけでなく、親せきや近所のお友達なんかにもおすそ分けしていたらしいです。勝手に送り付けてるようなので、迷惑になってなければ良いのですが。笑

ゴロゴロの粒がそのまま残っているのが、佐藤家のいちごジャム。何か特別な材料で作るわけではなく、シンプルに苺と砂糖とレモンだけ!空き瓶をリユースしているのでビンのサイズもデザインもバラバラです。

自分でも旬の果物でジャムを作ったりしますが、こんなふうに毎年送られてくるので、ほとんど既製品のジャムを買うことはないですね。

佐藤家の自家製イチゴジャム

都会で普通にイチゴを購入して作ったら、かなりの金額になりそうですが、田舎では、近所の農家さんが路地物のいちごで、出荷しない不揃いのものを安く分けていただけたりします。

路地物の旬の苺。実はこういうのが一番美味しかったりするんですよね!農家さんもこの季節になると、もうこちらから何も言わなくても、ジャム用のいちごを、たくさん持ってきてくれます。

そんな近所の農家さんがご高齢になり、後継者もいないということで、もう畑を辞めることにしたそう。農業の後継者不足や耕作放棄地の拡大、身近なところで起こってるんだなと実感します。

母自身も、もうかなりの高齢になったので、毎年贈られてきた手作り苺ジャムも、これで最後にするということでした。

・・・寂しくなります。

イチゴの粒がゴロゴロ入っていないと、もう物足りなくて!市販のジャムは、ここまでイチゴの形が残っているものはないので・・・。

来年からは私がジャムおばさん、受け継ぎます。


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