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歴史が教えてくれる「真の美しさ」

ユウヤです。みなさん戦ってますか?

見た目じゃない「真の美しさ」が存在するって言われたらどう思いますか?そんなものは綺麗事だ、おとぎ話の世界にしかない。きっとほとんどの人はこう思いますよね。私も少し前までは結局人は生まれ持った容姿が全てと思ってました。
しかし歴史を学んでいたところ綺麗事なんかじゃなく、見た目とは違う「真の美しさ」があると気付きました。歴史が存在を証明してくれた美しさについて語らせてください。

「踊り子テオドラ妃」 「絶世の美女クレオパトラ」 「パルミラの王ゼノビア」 「許されぬ大公妃ゾフィーホテク」 「世紀の玉の輿ナディーヌロスチャイルド」
この5人の女性を通して一緒に「美しい」とはどういうことなのかを考えてみましょう。

許されぬ大公妃ゾフィーホテク
彼女は第一次世界大戦前のオーストリア帝国の女性です。当時のオーストリア皇帝は自身の息子である皇太子が亡くなったことにより甥を皇太子にします。その皇太子は教科書にも載っているサラエボ事件で殺されたフランツ大公です。そう彼女は皇太子を射止めた女性なのです。
みなさんは皇太子に見初められた女性とはどんな人だと思います?美人で若くて家柄も良い、そんな女性を浮かべると思いますが彼女は真逆と言っていい女性でした。容姿は美人とは言い難く若くはないし、体型も女性らしいとは掛け離れてたようです。何より厳しい身分社会である当時のヨーロッパにおいてとてもじゃないが皇太子とは釣り合わない家柄でした。
当然のように皇帝含む周囲は大反対です。若く美人で家柄も良い女性を選び放題なのに何故?と問われた皇太子はこう答えたそうです「彼女の心は誰より美しい」と。実際はオブラートに包んで瞳が綺麗で知性溢れる素敵な人と言ったようですが、これはアプローチしてきた他の女性に気を遣ったのだと思います。心が綺麗?なら私の心は汚いのか?ってなりますからね。
最終的に皇帝が根負けして二人は晴れて結婚し皇太子の妻になりました。ただ彼女は残念なことに大公妃を名乗ることは許されなかったのですが。
様々な女性からアプローチされた皇太子が女性を容姿や家柄や若さと言った本人の努力ではどうすることもできない生まれつきの物ではなく、心という後から磨くことができる物で選んだというのは驚きではないでしょうか。皇太子にとっての「真の美しさ」とは歳をとろうと衰えない無くならい心の綺麗さだったのです。

踊り子テオドラ妃
彼女はビザンツ帝国の最盛期を築いたユスティニアヌス大帝の后です。そう皇后です。次期皇帝は踊り子として各地を周っていたテオドラに出会い妻とすると言い反対を押し切って結婚しました。しかし宮廷では踊り子風情などと陰口を叩かれ歓迎とは程遠かったようです。テオドラ妃は結婚していたが自由奔放な性格で上手く行かず生活を投げ出してしまい流れて踊り子になったそうです。
ある時帝国を揺るがす大暴動が起きます。原因は度重なる戦争の費用を賄うため課された重税に市民が耐えられなくなったことです。その勢いは凄まじく今にも宮殿に雪崩込み皇帝を殺さんとする程です。兵士は戦争で留守のため皇帝は身を守るために変装して裏口から逃げようとします。それに反対した者がいました。そうテオドラ妃です。
「帝衣は最高の死装束」彼女はそう言って惨めに生き長らえる恥よりも、王として潔く死を覚悟して留まることを主張しました。その後戻ってきた兵士により無事鎮圧されます。もし逃げていたら兵士の心は離れて別の人物を擁立したかもしれません。そもそも捕まり殺されたかもしれません。
そう彼女の心の強さが、精神のタフさが皇帝と強大な帝国を救ったのです。一目惚れと言うと美貌に虜になったように感じますが。彼女の心の強さに魅了されたと私は思います。

絶世の美女クレオパトラ パルミラの王ゼノビア
「もし彼女の鼻が低ければ歴史は変わっていた」クレオパトラと言われれば絶世の美女を想像するかもしれませんが最新の学説には美人だったのは妹であってクレオパトラではないとする物があります。
エジプトの女王クレオパトラは美貌ではなく何ヶ国語も操れる知性と素敵な声でローマの英雄カエサルやアントニウスを虜にしたのではないかと、ただ私はそれだけではないと思います。
ここでゼノビアの話をさしてください。彼女はクレオパトラの後の時代にローマから独立したパルミラという国の王女だった人物です。彼女は美人で何ヶ国語も操れる知性があり、王としての政治力もありました。第二のクレオパトラと言って良い女性です。
しかもローマ内の権力闘争でアントニウスに味方したクレオパトラと違い、ゼノビアは王として軍団を組織しローマと戦争をしました。クレオパトラ以上の女傑と言って良いでしょう。
しかし彼女はあまり知名度はありません。歴史オタクくらいしか知らないでしょう。
一方クレオパトラの方は二千年経った今でも世界中の人に知られてます。何故?
「ダイヤモンドは永遠の輝き」有名なキャッチコピーですが、クレオパトラはゼノビアと違い永遠の美しさを持っていたからだと思います。
クレオパトラはアントニウスが負けた後ローマに捕まり辱めを受けることを避けるため自殺しました。辱めとはローマ市中を引きずり回されることです。
ゼノビアは捕まりローマ市中を引きずり回されました。その後は別荘を与えられ死ぬまでひっそりと暮らしたそうです。
クレオパトラも捕まっていれば同じように余生を過ごせたと思いますが彼女は死を選びました。女王としてのプライドを優先したことを愚かだと思いますか?私は思いません。非常に気高い心を持った女性だったと思います。クレオパトラの「気高い心」こそが英雄だけでなく二千年後の我々を魅了して止まないのだと思います。

世紀の玉の輿ナディーヌロスチャイルド
彼女は歴史に残る玉の輿と言って良いでしょう。彼女を見初めたのは当時の世界の富の半分を占めると言われたほどの究極の大富豪ロスチャイルド一族の中のパリロスチャイルド家のエドモンロスチャイルドなのです。今以上の階級社会であった当時は勿論お金持ちや貴族はお金持ち同士で貴族同士で結婚します。しかし彼女はフランスの庶民の生まれで、学校を出てすぐにボロボロの部屋に住みながら工場でキツイ仕事をして体も週に2回しか洗えないような状況でした。そんな彼女が間違いなく当時世界一のお金持ち一族の男性を射止めたのです。
彼女はこの中だとダントツで最近の人です。講演や本の出版なども行っていて情報も多いため調べてみることをオススメします。人生において非常に参考になることを多く残してくれています。
彼女の一体何に惚れたのか不思議に思いますよね。普通に考えたら凄く美人だったのではとなりますよね。ですが彼女自身は自分より美人な人は山程いると言っています。それに世界一のお金持ちならいくらでも美人をとっかえひっかえできるわけです。容姿ではない彼女の魅力があったんだと思います。彼女のエピソードを見ていきましょう。
彼女は常に人生をより楽しく生きるにはどうしたらいいのか、より良い人になるにはどうしたらいいのかということを考え自身を変えて行くことができました。工場で彼女だけはお昼ごはんを食べる時に必ず綺麗な敷物を敷いたり、週2回の体を洗う時は花を飾ったりと常に楽しく過ごす努力を行っていたようです。他にも積極的に様々な場所に顔を出し、多くの人と交流を持ちました。出会う人からも常に学んでいたようです。教養の大切はを説いてくれる人に出会った後には教養を身に着けるよう努めたり、社交の場にたくさんのマナーがあることを知った後はマナーや礼儀を身に着けたりと言ったようにです。
フランス人はマナーや礼儀を重んじると言ったような内容の本が本屋には並んでいますし、そのようなイメージが日本人にはありますよね。
それは彼女が本を出したり講演をしたりしたことでフランス人の意識を改革し定着させたのではないかと思います。
実際彼女は敷物を敷いたり、花を飾ったりしていたのを同僚には笑われていたみたいですし、もしフランスになかったマナー、礼儀を重んじるという文化そのものを作ったのだとしたらホントに凄いですね。
彼女は誠実さと言った物を綺麗事などではなく心の底から大切なものとして説いています。実際にあげまんと言われる女性は誠実さが高いというアメリカの大学の研究結果があります。
科学を持ち出すのはズルいかもしれませんが、彼女の人生に対する誠実さがフランスという一国をも変えたと言えると思います。その誠実さにエドモンロスチャイルドはKOされたのではないでしょうか。

最後に
美の基準なんて国や時代で簡単に変わってしまいます。それどころか最近では毎年流行りのメイクが変わります。つまり確固たる容姿の美しさなんて存在しないということです。今美人と言われる人も千年後にも美人として歴史に残るとは思えません。
ですが彼女達の誠実、気高いと言った「心の綺麗さ」は永遠に歴史に残り続けるでしょう。
私は存在すると思います。綺麗事ではない「真の美しさ」というものが。
そして私自身が手に入れられるよう努めて行くことこそが存在の証明だと思います。

是非次も読んでください。

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