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「ロード&ゴー」を読んで(救急士の仕事に興味ある方にお薦め)

とりあえず、面白かった。このような本が広まって欲しいと思った。
こういった本が広まると社会が良い方に改善されていく感じがする。

 ガソリンの残量がどんどん減っていくなか、救急車を運転し続けなければならない緊張感。救急活動のひがみにより発生した社会課題。通信士、消防士、救急士による仲間を助けるための微量ながら効果的な協力。事件を通じた無線盗聴マニアの心の変化。等々興味深い内容が満載であった。読みやすくわかりやすく楽しく、そして反省させられた。

10年以上前(2009年)に出版された本であるが、この本で描かれている社会課題は、たぶん、今もあまり変わっていないと思う。

この本で想定する社会課題

正直、事件が起きないと問題が明るみにならないと、大きな組織が変化することは難しく、また、タクシー代わりに救急車を利用するといった利用者側の意識の変化も難しいだろうなと思う。

現実に起きてもおかしくない内容であり、この本は、社会課題を理解する便利なツールとなっている。本当にみんなに読んで欲しい。特に救急活動に関して権力を持っている人に読んで欲しい。

現実においても、「埼玉東部消防組合」が消防隊員のトイレや飲食物購入でコンビニ利用することに理解を求める記者会見を8月13日に開催した。
こんな記者会見をするまでもなく、消防隊員・救急隊員がトイレや飲食のためにコンビニを利用することは当たり前だと思う。優先的に譲るぐらいの社会になって欲しい。サイレンを聞いたら道を譲るように、制服来た人がコンビニに来たらトイレの順番を譲るようにしようと思った。

ちなみに、消防隊員・救急隊員がコンビニでさぼっていると通報する人がいることを発端とする事件のシミュレートもこんなふうに可能である。実際にこんな事件は起きて欲しくないが。

想定する事件発生のメカニズム

話が脱線したが、この「ロード&ゴー」という本は、社会課題をシミュレートし、僕たちに、その課題をわかりやすく教えてくれる。それ意外にも、救急隊員が普段トイレや飲食にどう対応しているのか、消防車の給油方法や運転ルール、身に付けておくべき知識や技術についても教えてくる本である。
ぜひ、みなさん読んでください。
タイトル:ロード&ゴー 出版社:双葉社 作者:日明恩 8/17日読了