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PMFとエンジニア組織戦略について

こんにちは!令和トラベルCTOの大浦貴幸です。

令和トラベルに2022年4月1日に入社して、およそ2ヶ月間のエンジニアリング組織戦略などについて書いてみます。

入社から5日目の4月5日に、海外旅行予約アプリ『NEWT(ニュート)』をMVPがリリースされました。

PMFのためのエンジニア組織戦略

入社して最初に驚いたことは、令和トラベルには、素晴らしい経営戦略メソッドがあることです。

令和トラベルの今期最大のゴールは、NEWTをPMF(プロダクトマーケットフィット)させることです。PMFを測定する重要指標の1つとして、アクション人数を設定しており、NEWT(令和トラベル)を通して、約5,000人に海外旅行体験をしてもらうことを目指しています。

OKR、PU、テーマ、組織

そのために各部がOKR(戦略)とPU(戦術)を策定します。エンジニア組織も同様で、PMFのために、エンジニアチームがどう進化すべきなのかを、開発戦略(OKR)と戦術(PU)を策定しました。

まだまだ不安定な海外旅行マーケットにプロダクトを最適化させていくためには、カスタマーからのフィードバックを少しでも早くたくさん得る必要があります。それをもとに、プロダクトをさらにブラッシュアップすることができます。そのために、エンジニアチームは柔軟かつ高速に、ピボットできる開発体制を実現することが必要だと考えました。

そこでObjectivesは、小さく高速に開発してデリバリーすることができる開発体制にすることが重要だと考えました。デリバリースコープを小さくする(これが難しいが)ことで、ピボットも品質保証も容易になります。小さくかつリリースの頻度を増やすことができれば、カスタマーの反応もたくさん得ることができます。

For Keys

そこでKey Resultsには、Four Keysを取り入れました。

  • デプロイの頻度 - 組織による正常な本番環境へのリリースの頻度

  • 変更のリードタイム - commit から本番環境稼働までの所要時間

  • 変更障害率 - デプロイが原因で本番環境で障害が発生する割合(%)

  • サービス復元時間 - 組織が本番環境での障害から回復するのにかかる

    これらはObjectiveのような開発組織になるためのメトリクスとしてぴったりの指標です。

KRとなるFour Keys

令和トラベルのエンジニア組織の戦略ゴールを、Four Kyesで定量化したことで、生産性向上のための打ち手たちが、品質保証プロセス、テスト自動化、障害検知、CI/CDパイプライン構築、アジャイル開発などなど、数値を元に優先度がつけられていくことを目指したいと思っています。

エンジニアからでてくるたくさんのPUとなる打ち手たち


エンジニアリングのフライホイール効果

また、私はエンジニアリングのフライホイール効果のように捉えています。

プロセス・品質保証・アーキテクチャー・プラットフォーム(Developer Experience)
4つを高速に好循環させる

アウトプットする → 技術負債が積み上がる → プロセス・品質保証・アーキテクチャー・プラットフォームの4つの資産を繰り返し積み上げる → アウトプットが向上する。

そして、令和トラベルエンジニア組織は、まさにこのフライホイールの1回転目にいて、最初のアジャイル開発、1人目のQA組織の立ち上げ、最初のアプリケーション分割などすべてが、0→1のフェーズになります。こうしたエンジニアにとっての0→1は、なかなか経験できるものではなく貴重な経験だなと感じます。

rでなくtを増やす

技術戦略や戦術を考えながら、ぐっと心に響いたのが、”rでなくtを増やすこと”
エンジニアリングやビジネスにはこの考え方が非常に重要だと感じます。

スタートアップ成長期にくるカオス


NEWTのリリース後、4月からハワイセール、5月よりグァムセール、5月末にはめざましテレビにも取り上げられた燃油駆け込み割など、徐々に海外旅行予約が増えていきました!!

前職でもグロース期に、ビジネスKPIのギネスを繰り返し更新していくのを経験してきましたが、幸運なことに入社してすぐに、このギネスと言う言葉を聞くことができました。これは本当にすごいことだなと思います。

予想を上回る急成長に、ビジネスオペレーションの負荷が一気に高まり、エンジニアのテクニカルオペレーションが同時にふえています。またカスタマーからの予約が増加すると、システム運用およびサービスのインシデントも少しずつ増加傾向になっていきました。
4月に計画していた、グロースするための開発ロードマップを急遽見直しが必要になり、バックオフィスプロダクトの開発が急務となり、スタートアップの成長期にのみ訪れる、良い意味でカオスになっていきました。

CRE(カスタマーリライアビリティエンジニアリング)

NEWTのグロースは、まず旅行者にとって安心と信頼できるサービスであることが大前提であり、この2つをしっかりトレードオンさせる必要があります。ここまでは、全エンジニアが、新機能開発もカスタマー信頼のためのテクニカルサポートも暗黙的に同時にできる人が実施していましたが、ここからは、個から組織へ、暗黙知を形式知に変えながら、自動化や仕組み化を組織として実施していく必要があります。

6月は、CRE(カスタマーリライアビリティエンジニアリング)の役割をもつエンジニア担当を明確にし、カオスになりかかっているエンジニア開発チームの流れを再整理しながら開発組織の生産性向上を目指すことになります。

最後に

スタートアップ成長期にくる、良いカオスを楽しみたい方、コロナをのりこえ、これから必ず訪れる、海外旅行のアップデートをテクノロジーの力で実現したい方、海外旅行はグローバルな価値観を得ることができ、人生の大切な体験を与えることができる、令和トラベルのNEWTに、エンジニアのみなさまが少しでも興味をもっていただければ、情報交換でも気軽にコンタクトください。 
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