冷凍野菜救出+さよならカレー麹
フリーザーバッグの底に氷の粒が少しずつ増えてきて冷凍暮らしの長さが偲ばれるいくつかの野菜たちを無視していたわけではない。
消費できないのだ、2人では。わかっているのに産直市へ行けば新鮮野菜をカゴいっぱい買ってしまう病は、共感していただける自信がある。
冷蔵庫の野菜室で元気を失う前に冷凍して延命するのは、野菜とわたしに希望をもたらす。下処理済みで冷凍するからいつでも楽に料理できるし、腐らせて廃棄することはない。
もちろん品質うんぬんや食品衛生うんぬんを指摘されたらごめんなさいだけど、我々は友好関係を持続してきたし、使い切る時の爽快さはなかなかのものである。
中途半端に隠し持っている冷凍野菜を終わらせて近々入れ替え戦をしたいので、冷蔵庫がスカスカの今日が狙い目。世にも簡単で荒々しい在庫処分料理を作っていく。
さて、朝から夕食の準備をしよう。
包丁は使わない。これぞ隠し包丁?
もう1品、みそ汁の具だけ朝仕込み。
カレーもみそ汁も冷凍野菜他をザーッと入れて加熱するだけ。何もしたくない時はどうしようもないけど、どうにかなりそうな時は冷凍野菜におまかせで最低ラインの料理は可能になる。頼もしい限り。
夕食準備。といってもすでにできているので、最後の仕上げを残すのみ。
はい、できました。所要時間約15分。
昨日の学びがリフレインする。
今日の献立は豪華でもなんでもない。食材は鶏肉以外はすべて冷凍。しかも途中でおいしそうに見えなかった。
しかし、カレー麹カレー(ややこしいな)は、ルーを使わなくてもこのレベルの味を引き出せるところがすごいし感動する。
もっといえば、この安堵感はどこからくるのだろうか。消費予定の冷凍野菜を使い切れたから?味が予想以上によかったから?
料理の途中でおいしそうに見えたらおいしく仕上がるのは、可能性が高いと思う。
さらに今夜湧き出たのは、「料理は、自分の感情もろとも料理している」のではないかというもの。
今朝はカレー作りを気軽に楽しく楽にできて、とてもいい気分だった。これもおいしさの要因ではないか。
おいしいカレー麹に感謝、スタンバイしてくれた冷凍野菜に感謝、手抜きと言われても仕方ない料理をおいしいと喜んでくれる家族に感謝。なんだかんだいいながら作った自分に感謝。