浪人失敗した話
自分でいうのも変だけど、私は中学生のとき、かなり勉強ができた一学年250人程度の学校で学年一位をとったことは数知れず、そこそこ有名な塾のテストでも一位を取ったことだってある。おまけに生徒会副会長で、部活では副部長まで務めていた。
(ちなみに堀北真希も中学時代に生徒会副会長で、部活では副部長で、自分と同じく三姉妹の長女なので私はほぼほぼ堀北真希だと自負している)
数々の役職を務めつつ、堀北真希はその顔面美を、私は素晴らしい成績を所持し、中学時代を無双していたわけだ。
そのまま私は偏差値75くらいの高校に合格。堀北真希は高校時代に野ブタをプロデュースに出演。堀北真希のその後の活躍はまあ、説明する必要もなく素晴らしい。アロエヨーグルトのCMが一番好きだ。一方の私はというと、フツーの成績をとり、部活がオフの日は学校帰りに遊び、高校生活を満喫しまくった。
そして高3のときの大学受験に失敗した。受験を楽観視しすぎていたのかあまり勉強に熱中できなかったので、ショックだったけどそれほど精神的に追い詰められなかった。私の高校ではかなりの人が浪人するので、それほど抵抗なく浪人することにした。
といっても、一般家庭の子供だし、妹二人もいるので来年こそは国立大学に合格してやる!ということでかなり気合を入れてマジで勉強しまくった。
予備校と自宅の往復だけを繰り返し、自然を感じるのは予備校の教室の窓から綺麗な夕日が沈んでいくのを眺めるときだけ。高校時代の仲良し四人組の自分以外の三人が全員彼氏持ちになったという話を聞いたときはショックのあまり泣きながら微分積分の問題を解いた。
辛い一年をなんとか耐え、成績も調子もいい感じで国公立大学前期の日を迎えた。コードブルーのサントラを聞きながら自信満々で試験会場に入場。私は模試や試験の前日に全身のムダ毛を処理するというルーティーンがあったので、もちろんその日も過去に前例がないほどに全身ツルッツルのスベスベ状態だった。
しかし、ムダ毛処理の努力の甲斐もむなしく、手ごたえはゼロ。でもあれほど努力したのだから、それまでの調子はよかったのだから、なんとかなっているのではという希望も捨てられずにいた。されど大学受験。現実は初々しさ溢れる19歳の少女にも容赦なく襲い掛かってきた。前期試験も後期試験も不合格。悲しさと悔しさはあったが何より毎日が怖かった。滑り止めの私大に通うことは決まっていたので私は一生、大学に落ちて滑り止めの大学に通ったという経歴を背負い、これから自分が落ちた大学出身の人に出会うたびに劣等感を抱き続け、両親や祖父母を落胆させたという事実を忘れることはないのだろうと考えると怖くて怖くて仕方なかった。
気が乗らないまま入学式や履修登録を済ませ、時間が経つにつれ、この大学に自分にとって色んな意味での「運命の人」がいるから、それに導かれた結果がこれだと思うことで少し前向きになれた。自分の好きだと思うことをやりたいと思って一人でサークルの説明会に行って、初めて経験するスポーツを始めた。といってもオンラインが多いせいで友達はあまり出来ていないし、まだ「運命の人」には出会えていない。
けれど、今となってはこの結果をきちんと受け入れられているし、これで良かったと思っている。必死で勉強した結果だから悔しさはあるけど後悔はない。よくやったと自分を褒めたいぐらいだ。中学時代にやけに成績がよかったせいで勉強ができる自分像に追われて縛れていたけれど、それらから解放された気がする。今でも勉強は嫌いではないけど、昔より自分を大きく見せようとか考えずに、自分自身をちゃんと見られるようになった。
といいながらも一昨日まで一つだけできなかったことがある。それは
インスタのプロフィール欄に大学名を載せること。
学校名とかを載せる必要は特にないのだけれど、高校時代の友達が自分の大学名を堂々と載せているのを見ると、自分の大学よりレベルが高い人が多いので、なんだか悔しいし、恥ずかしかった。
しかし、一昨日、大学のサークルに行ったとき、とにかく楽しかったのだ。先輩たちが優しいし、自分もその仲間になりたい、そう思った。それにはやっぱりインスタの相互フォローは必須だ。しかしプロフィール欄に何も書いていないと、フォロー申請しても誰かわかってもらえない可能性がある。
意を決して書いてやった。堂々と。所属しているサークルの絵文字も隣につけてやった。すんごいスッキリしたし、フォローの承認が来たときは、この大学でこのサークルにいる自分が周りからも自分からも受け入れられた気がした。こんな簡単なものだったのか、何を恥ずかしがって怖がっていたのかと拍子抜けした。
こうなったらもう、思う存分サークルを楽しんで上達してやる!!!
好きなことをもっと見つけて、勉強して人生楽しんでやるぜ!!!!
浪人して苦しい思いもしたから、こう言う風に思えるわけだし、オールオッケー!!両親、浪人させてくれてありがとう。
努力は報われるためにするんじゃなくて成長するためにする
っていう綾野剛の言葉が胸にしみる秋の涼しい夜。ちなみに綾野剛といえばmiu404と空飛ぶ広報室がダントツで好きです。
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