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#24 来季こそ夢を掴もう

今シーズンでの昇格は消滅してしまいました。でも、見ていてとても楽しく、ワクワクし続けた試合でした。選手たちのプレーからは「絶対に勝つ」という気持ちがひしひしと伝わってきました。しかし、ゴールネットを揺らすことはできず、逆に数少ないチャンスを決められてしまいました。それがシーズン終盤で首位に立っているチームとの差なのでしょう。「J1で十分に戦うにはまだ早い。もう1年かけて完成度を高めなさい」―サッカーの神様に、そういわれているのかもしれません。来年こそ昇格を決めるために、成長を止めるわけにはいきません。残り5試合すべて勝って、一つでも上の順位で「夢を見たシーズン」を締めくくりましょう。来季こそ「夢を掴む」ために。

アルビレックス新潟はJ2第37節の11月3日、デンカビックスワンで首位の磐田と対戦し、0―1敗れました。2位の京都も勝利したため、5試合を残してJ1昇格の扉が閉ざされてしまいました。

この試合は、まさに島田譲選手が言うように「90分通して自分たちがやりたいこと、やろうと思って準備してきたことは出せた。ボールを持っているとき、相手にボールを渡した瞬間も、守備しているときもアグレッシブに戦えていた。内容的には良かったが、一瞬のスキで個の強さに屈してしまった。分かっていただけに悔しい」(モバアルZの「モバゼコ」試合後選手コメント)ものでした。

若手選手が輝いた試合でもありました。小見洋太選手が初の先発出場を果たし、右の三戸舜介選手とともに高卒ルーキーが左右のサイドハーフを務め、チームに活力を与えました。右のサイドバックには長谷川巧選手が入り、アルビの選手として3年半ぶりにビッグスワンで躍動してくれました。

小見選手について島田選手は「小見ちゃんは怖いものなしでやっていた。自分が試合前に不安に感じていたこと、カバーしないといけないと思っていたことは、試合で一切出なかった。いつもと変わったことをする必要はなかった。若い選手がフレッシュに入ってきて、堂々とプレーしてくれることは刺激になる」(同)と評しています。

しかし、失点には小見選手が絡んでしまいました。大中祐二さんはニイガタフットボールプレスの磐田戦レビューで、「セットプレーの流れで喫した失点は、小見がマークすべき遠藤に付かず、こぼれ球に寄せてしまった判断ミスから生まれた」と書き、こう続けます。「だが、そうしたミスが起こるリスクを承知した上での抜てきでもあったはずだ。小見は起用に応えるべく、思い切りの良いプレーを連発。シーズン終盤に入って、チームの戦いぶりにはどこか停滞感があったが、風通しを大いに良くする働きを見せた」。

当の小見選手は「J初スタメン 自分の一つのミスがチームの敗戦に繋がってしまい、同時にチームの昇格の可能性を消滅させてしまったことに対して責任を感じています 必ず取り返します プロとは結果が出ないと篩い落とされていく世界です とにかく結果を求めて最後まで闘い抜きます 熱い応援ありがとうございました」とツイートしています。

しかし、大中さんもそうですが、小見選手を責める人などいないでしょう。アルベルト監督は小見選手のツイートを引用して「若者にはミスを犯す権利がある。若者が犯してはいけない唯一のミスは、勇気を持たないこと。勇敢に戦った結果のミスを気にする必要なんてない。コミ、引き続きプレーヤーとして、そして人として成長してくれることを期待してるぞ」と、小見選手にエールを送っています。

「若者にはミスを犯す権利がある」「勇敢に戦った結果のミスを気にする必要なんてない」。この言葉に、どれだけ多くの人が勇気づけられたことでしょう。還暦を過ぎた私でさえ、ミスを恐れずに挑戦しようと力をいただきました。本当に素晴らしい方に監督になってもらって幸せです。来年も、再来年も指揮を執り続けてもらいたい。そう強く願います。

次節の7日の敵地での松本戦を含め今季は残り5試合です。千葉和彦選手は「まずはしっかり勝つこと。ビッグスワンに来てくれる、アウェイにも来てくれる、もしくはDAZNで試合を見てくれるサポーターの皆さんに勝点3を届けたい。もう一つは、『新潟のサッカーをもっと見たい』『このサッカーが来年も見たい』『楽しい』と思えるような試合を届けたい」と話してくれています(モバゼコ)。

長谷川巧選手も次戦に向け「松本山雅FCは残留争いの最中だから必死にぶつかってくる。自分たちも必死に戦って勝点3を持って帰らなければならないし、昇格がなくなったからといって意気消沈したプレーをするつもりもない。サポーターの皆さんが期待しているのは勝利だから、戦う準備を整えて全力を尽くしてプレーをしたい」、「残りの試合ですべて勝点3を取りに行くつもりで頑張っていく」と話しています(同)。期待しましょう。

もう一人、前回の「#23 一つ一つ上を目指して」でもコメントを紹介させてもらった田上大地選手、今回はインスタから長いけど全文を引用させていただきます。

―ジュビロ磐田戦、1万2000人を超えるご来場ありがとうございました!
改めてビッグスワンで多くの人に囲まれながら試合をする事がすごく楽しく、幸せな時間だと感じることができました! 

しかし、この敗戦で今シーズンのJ1昇格という目標は消滅してしまいました。これまで寄り添ってくれたファン、サポーターの皆様、そしてパートナー企業の皆様に結果で恩返しが出来なかったこと、本当に申し訳なく思っています。

今シーズン、僕の中でチームの「J1昇格」という目標と共に、「ファン、サポーターの為に」「チームの為に」という明確な目的と覚悟を持ってスタートしました。
正直、試合に出れない時期は悔しかったし、苦しかったけど、その目的があったから、どんな立場になってもブレずにやってこれました。
あと5試合、J1昇格という目標は無くなってしまったけれど、僕の中には決して揺るがない目的があるから、最後の1秒まで全力を尽くします。
残り5試合の中で、またアルビの試合が観たい!アルビの選手になりたい!とアルビレックス新潟に夢や希望を持ってもらえるような魅力ある試合をできるよう全員で頑張ります!
今シーズン、最後の最後までアルビ自慢の熱い応援をよろしくお願いします!―

もう涙が出てきます。こんな素晴らしい監督・選手の方々全員と来季も戦いたい。そしてJ2優勝で昇格を果たしたい。もちろん選手(監督も)は変わってしまうかもしれません。でも磐田戦の終了のホイッスルが鳴った瞬間から、来季の昇格への航海は始まったのです。残り5試合で「新潟のサッカー」を磨き上げてさらに進化し、ホームでの最終戦は笑顔で終わりたいですね。

    ◇     ◇

この土日は、サッカー女子とバスケットボール男女の試合が県内であります。

まず、サッカー女子のWEリーグのアルビレックス新潟レディースは6日、新潟市陸上競技場で午後2時から千葉と対戦します。

新潟Lはここ2試合得点がなく2連敗中です、通算では6試合を終え1勝2分け3敗で11チーム中の9位です。対する千葉は2連勝中で5位ですが、勝てば勝ち点で並びます。ここ2試合は前半に失点しているだけに、先制して主導権を握りたいですね。

新潟日報スポーツモアによりますと、村松大介監督は、開幕から2戦はボランチに置いた上尾野辺めぐみ選手を「今後は攻撃面での決定的な仕事を期待して前線で起用していく考え」だそうです。今季はまだノーゴールの上尾野辺選手は「そろそろ取りたい。前めのポジションに来たので、前よりはチャンスが増えるかな」と笑みを浮かべたそうです。楽しみですね。

この試合は新潟日報サンクスデーとして実施され、6日の朝刊に掲載予定(2日の朝刊には掲載済み)の告知広告にある「オリジナル選手カード引換券」を持っていくと先着500人にサンクスデー限定「オリジナル選手カード(3枚入り)」がプレゼントされるほか、同じく印刷されている「チケット優待券」を持参すると「バックスタンド大人500円・小中高生無料」で観戦できるそうです。

さらにはクラブ史上初という「マルシェ」を開催し、ピザやタコスのお店、韓国食堂など9店舗が並ぶということです。ぜひ多くの方に訪れてもらって、選手たちの後押しをしていただければと思います(私は仕事のため行けません…)

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バスケは6、7日にアオーレ長岡で男女共催です。女子Wリーグの新潟アルビレックスBBラビッツが2日とも午後1時から、男子B1の新潟アルビレックスBBは両日とも午後5時5分からです。

男子のアルビBBは前節、A東京に逆転負けしてリーグ戦は6連敗中です。先週は天皇杯でB2山形に快勝しましたが翌日のB1広島戦では延長の末に敗れました。対する琉球は西地区の首位ですが、開幕カード以来のアオーレでブースター、ファンの応援を背に躍動しリーグ戦の連敗を止めてほしいですね。

女子Wリーグの新潟アルビレックスBBラビッツはデンソーと連戦です。相手は、東京五輪での日本女子の銀メダル獲得に貢献した高田真希、赤穂ひまわり両選手を擁し開幕4連勝中です。ラビッツは開幕から6連敗の上、負傷者が相次いでいますが、チーム一丸で強敵に挑んでほしいと思います。

私は10月24日に新潟市であった日立ハイテク線を見に行きましたが、点差が離れても最後まで走って相手にプレッシャーをかけ続けた選手たちから元気をもらいました。アオーレではアルビレック酒BBフェアなどのイベントが行われる予定です。こちらも多くの方に訪れてもらって、男女ともに応援していただければと願っています。

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