不安をあおる支援者

この業界で働く人たちは、
相手の不安に触れることが多い。

「不安ですよね...」
「辛いですよね...」
「心配ですね...」

どうやらそれを、「共感的理解」と呼ぶようです。

しかし私は、
上記のような言葉を伝えられても、
「共感されている」とか「理解されている」という
気持ちにはなりません。

むしろ、
「嘘くさい...」と感じてしまうタイプです。

安易に共感を示す支援者には、
警戒心が湧いてしまうのですね。

逆に、
「伝わったなぁ...」と感じた経験を振り返ると、
相手の行動にはこんな特徴があることに気づきます。

ゆっくりと、深く頷いてもらえたとき。

その瞬間、なんか安心するのですね。
「伝わったなぁ...」と感じるのです。

相手は何も言っていないのに、
こんな言葉が聞こえてくる気がするのですね...

「大丈夫、なんとかなる...」

そう感じたとき、少しだけ楽になります。
すると、「動いてみようかな...」という気持ちになります。
不思議なことですね…(※)。

※補足
この現象は「内在化」と呼ばれるものです。
俗にいう「信頼関係」を超越した関係であろう…
と私は考えています。

利用者のこころと支援者のこころを、真に結ぶもの。
「こころが響き合ったもの」といえるでしょう。

冒頭の画像は、cassetteboyさんのものをお借りしています。
ありがとうございます。