父の偉大さと温かさ

 僕の父は普段自分のことを話さない。

 僕の父は滅多に怒ることはない。

 仕事から帰れば三線を弾きながら音痴な歌声で歌ってる。

 僕は父がうざい

僕が悩み苦しんで、話せる人がいなくて、解決できるようなことではない怒りを正直に話すと「了解」という。

 僕は父がうざい

「そんなことより、ことびが就職するときは俺なんかの時よりよっぽど大変で不安だよな」

と、すぐに未来のことを話してくる。

 僕は父がうざい

「俺もそんな時期あったんだよ。やっぱ親子って似てしまうんだな。なにもかも上手くいかなくて全部が嫌になった時やっぱりあの本が救ってくれたよ」

と、一番読まなければならない本を教えてくる。

 僕は父がうざいほど尊敬していてカッコよいと思う。

「将来、奥さんが出来て子供が出来て落ち着いたら今の倍の親孝行をしてくれ、30年後かな?それまで共々に戦おうじゃないか」

この時に食べたかつ丼がここ1週間の中で一番おいしい食事でした。

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