アイデアを評価する4つの視点
株式会社オープンストリームホールディングス テックブログ「OpeN.lab」運営チームのhonda.ちゃんです。今回は、以前に株式会社オープンストリームより発信させていただいた記事を再掲載いたします。
我ながら良いアイデアだと思うんだけど、いまいち自信がない・・・
もう少し具体性を持たせて伝えたいけど、どうすればいいのか・・・
自分の中ではハッキリ見えているイメージでも、それを誰かに伝えるのは、案外難しいものです。
前の投稿で「アイデアを思いついたら、顧客に仮説をぶつけよう」と
言いましたが、相手に説明するには、アイデアを言語化してコンセプトを
整理する(サービスモデルとして表現する)必要があります。
今回はその方法をご紹介します。
アイデアを言語化するうえで必ず表現すべきこと
サービスモデル(またはビジネスモデル)の表現方法は、Webサイトや
書籍でたくさん紹介されていますので、ご覧になったことがあるのでは
ないでしょうか。(下図はチャーリーさんの note 記事です。)
図解などの表現方法は、それらのWebサイトや書籍に譲りますが、
どんな形で表現するにせよ、下記の4つは、必ず表現しなければならない
要素だと、私たちは考えます。
顧客:誰を対象としたサービスか
提供サービス:何を提供するのか
市場可能性:ニーズを獲得できそうか
仕組み:どうやって提供するか
これらについて、図や文字、もしくは映像などで表現します。
そうは言っても、頭の中にあるアイデアから、一足飛びにこの4つを
ひねり出すのは至難の業です。
少し回り道に感じるかもしれませんが、あなたが思いついたアイデアに
対して、いくつか質問をぶつけてみることで、この4つに答えられる
ようになります。仲間がいるなら仲間同士で、一人なら一人ブレストで。
アイデアを評価する質問項目
質問項目を紹介する前に、まず、どんな視点で質問していくのかを
説明します。視点は4つ。(「4」が連続してしまいました。。。)
「顧客とアライアンス」「リスクマネジメント」「販売戦略」「サービス
マネジメント」の4つです。
それでは、ここから視点ごとに質問項目を紹介します。
顧客とアライアンス
・ 想定されるターゲットの特徴は?
・ 製品・サービスを利用して得られるベネフィットは?
・ 想定されるターゲットが買ってくれない/使ってくれない理由は?
・ アライアンスを組むとしたら、どんな組み方がある?
・ アライアンスを組みたいのに組めない理由は?/組んだのに離脱
される可能性は?
・ 誰が利用者で、誰が顧客?(例:子ども服の利用者は子ども、
顧客は購入する親)リスクマネジメント
・ 個人情報は取り扱うか?
・(個人情報がある場合)どのようなリスクに発展するか?/事業が
止まるほどか?
・ 関係する法制度、規制、ガイドラインはあるか?
・ 好まれざる顧客はいるか?/どんな被害を受けるのか?
・ 想定されるネガティブキャンペーンは?/どんな被害を受けるのか?
・ どんな競合が想定されるか?販売戦略
・ どんなチャネルが想定されるか?/それは有効?
・ チャネルを維持するために必要なことは?
・ 市場規模はどのくらい見込めるか?/想定されるターゲットの顧客
単価は?/売上規模は?
・ 回収できなくなるリスクは?
・ 横展開や拡大する可能性は?/それを阻害するリスクは?
・ 利益を圧迫してしまう要因は?/なぜそうなるの?サービスマネジメント
・ 利用者が増えるにつれて必要になることは?/そのコストは?
・ 利用者はどんなことに困る可能性がある?/クレームに発展する
可能性は?
・ 品質の維持に何が必要?(規約、ガイドライン、運用ルールなど)
・ サービス運営にはどんな体制が必要?
・ 継続性はどのくらい求められる?
・ 製品の供給やサービスの停止によって、誰がどんな被害・影響を
受ける?
どうでしょうか?
最初からすべての質問に明確に答えるのは難しいと感じましたか?
私たちが支援してきた事例を振り返っても、特に、売上規模やサービス
マネジメントについて、最初から明確に答えられるケースはほとんど
ありません。もちろん、答えられた項目も、この段階ではまだ仮説です。
でも、それでいいんです。
最初は「ここが曖昧だ」「この項目はいまは想像の域を出ない」ということを認識できればOKです。そこが、あなたのアイデアにおいて、特に重点的に
検証していく必要があるところなのです。
わからないなりにも、これらの質問に答えていく中で、アイデアをサービスモデルとして表現するための材料が揃ってきます。
それらの材料を使って…
「顧客:誰を対象としたサービスか」
「提供サービス:何を提供するのか」
「市場可能性:ニーズを獲得できそうか」
「仕組み:どうやって提供するか」
…にもとづいて、あなたのアイデアを言語化してみましょう。
今回のまとめ
新サービスのアイデアを相手に伝えるためには「顧客」「提供サービス」「市場可能性」「仕組み」の4つの要素を言語化
思いついたアイデアに「顧客とアライアンス」「リスクマネジメント」「販売戦略」「サービスマネジメント」の4つの視点で質問をぶつけよう
うまく答えられない質問は、自身のアイデアの重点検証ポイント
私たちは、プロジェクト上、企業の新規事業・新サービスの企画~事業化~サービスの定着・継続・拡大をお手伝いすることもございます。
ここでは、「新規事業担当に任命されたけど、どこから手をつければ
よいかわからない」といった方を念頭に、これまでの私たちの支援実績を
ベースに、新規事業・新サービスのヒントを語っていきます。
多くの人が組織に属している日本のビジネス環境において、社内でも起業家精神をもって突き進むイントラプレナーが増えれば、それだけ日本が元気になると信じて。
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