【海外留学のための奨学金】それって借金...?【DAAD】

留学するお金なんてない!うちにはそんな余裕はない!
そう思って、またはそう家族に言われて、夢や目標を諦めていませんか?
今日はそんなあなたにぴったりのテーマ。

奨学金

奨学金というと、貸与型/のちに返済に追われるのでは... ?と想像しがちですが、給与型という、返済不要なものもあります。海外で学びたいけれど、金銭的に困難な人たちをサポートしてくれる、大変ありがたいシステムです。

どうやって情報を調べればいいの?

どの大学も掲示板や、進路相談窓口で情報を得ることが可能ですが、それ以外にも方法はあります。
例えば、JASSO(日本学生支援機構)が運営する海外留学支援サイト。そこには海外留学のための奨学金というページが設けられています。
そこに掲載されている海外留学奨学金パンフレットには、日本政府によるものから、海外政府、そして民間団体による奨学金もたくさんリストアップされているので、ご自身の目的に合った奨学金を見つけてください。
中には音楽留学に対応しないものや、年齢制限、その他さまざまな条件があるので、自分に合うものを根気よく探して応募することが大切です。

ここからは私が実際に頂戴した奨学金と、その応募方法について、経験談も踏まえて書いていきます。(大学入試に関しては後日別記事でまとめます。)
ドイツ留学をお考えの方は是非ご一読くださいね!
奨学金よりも、ドイツの音大のことを知りたいという方は、こちらの記事へどうぞ。↓↓↓

DAAD -ドイツ学術交流会

私は2011年から2年間、DAAD(ドイツ学術交流会)給付留学生として、ドイツはライプツィヒ音楽大学で学びました。
DAADというのはDeutscher Akademischer Austauschdienstの略で、ドイツで学びたい全国の様々な専攻の学生を招待することで、国の将来を見据えて投資するといった機構です。1925年設立。

ここで、DAADが提供している奨学金を見てみましょう。
→ 日本から応募可能な奨学金

御覧の通り、様々な種類の奨学金がありますね。
音楽留学を希望するあなたの応募枠(プログラム)は.....

芸術奨学金

対象 
・音楽
・造形芸術
・デザイン
・映像
・舞台芸術 に該当する学部卒業(見込み)生、修士課程在籍者
目的 
芸術分野の学部卒業生が、ドイツの大学において修士号取得を目指す、あるいは専門を深める。
期間
10~24ヶ月
募集要項
2022年度 芸術奨学金(修士)募集要項

※これは2021年12月現在の情報で、年ごとに情報が変更されることがあるので、ご自身でしっかり確認してください!
どの奨学金への応募も、大変根気のいる作業。複数の書類が必要で、中には入手するまで時間がかかるものもあるので、余裕をもって準備を始めましょう。←経験者は語る…笑。

応募したいけれど、なんだかややこしい。
何をどうすればいいのかわからない。
どうせ出したってもらえっこない。

そんな弱腰のそこのあなた!ちょっと勇気を出して、一緒に要項に目を通してみませんか?
重い腰を上げて申請しないことには、もらえる可能性は0パーセントですよ!自分で可能性なくしてどうするの?!
宝くじだって、買わなきゃ当たる可能性は0パーセントなの!←関係ない。

始めに…

募集要項は隅から隅までしっかり読みましょう。当たり前のことですが、とても大切。このDAADの日本語の募集要項は、独語・英語の原文を基に、一部内容を省略・補足して、とても分かりやすく書いてくださっています。
その募集要項について、私の経験に基づいて、記入の仕方、情報、その他アドヴァイス等を書いていきます。興味のある方は是非、要項を片手に読み進めてくださいね。(読んで充分わかることは嚙み砕きませんのでご注意を!!)

2022年度 芸術奨学金(修士)募集要項

1.概要
2.給付期間

  • この2点については書いてある通り。とても細かく、わかりやすく書かれています。

3.給付内容

  • 月額は決して余裕のある額ではありませんが、毎月生きていかれるだけのお金です。また、家賃が異常に高い地域では、家賃の補助をいただけます。要項本文の5)に記載さいれています。

  • 研究補助費は、私の場合、マスタークラスの参加にかかる費用を、申請することで一部サポートいただきました。記載されている以外にも、奨学生が招待される研究会などもあり、それにかかる費用もすべてDAADが負担してくださいます。

  • 既婚者で、家族と一緒に渡独の場合、家族分の手当も支払われている人もいました。

  • ドイツ語語学研修の研修先、研修期間、その期間の滞在場所は、DAAD側の指定でした。

4.応募資格

  • 本文に書かれる 望ましい という表現はあくまで望ましいわけであって、“なければならない”わけではない。それがないから落とされる、または、ある方が有利…といったことはありませんので、ご心配なく。

  • 入試に合格しても、師事する先生が居ない場合、またその専攻の枠に空きがない場合、大学からの入学許可は下りません。事前調査をしっかりすること。入試までに師事したい先生と連絡を取り、合格した場合にクラスに入れるかどうかを確認しておくこと。

5.応募方法

DAAD ポータル上および Web 上での提出書類(ドイツ語または英語)

  • すべて、独語または英語での準備です。気が遠くなるのはわかるけれど、夢のため!ちなみに私は当時独語力があまりにも足りなかったため、すべて英語で書類を制作しました。他大学の英語専攻の友人の助けを借りたりもしましたよ。

  • 留学計画書・動機文、私は1枚こっきりでした…よく通ったものだ… いや、当時は計画書と動機文が別だった気がする。計画書は1枚こっきりでした…ハハハ… 
    ところで留学計画書・動機文(書式自由、3 ページ以内):留学の動機・計画を詳しく記載するとあるけれど、一体何を書けばいいのでしょう?
    最終的にはこの人に奨学金をあげなきゃいけない理由が明確にわかる内容に仕上げる必要があると私は思います。
    例えば、この奨学金はドイツ政府によるものです。ということは、研究先がドイツ(希望する町、その大学)でなければならない理由も必要ですよね。留学先がドイツじゃなくてもいい人を、わざわざ国費で招待しようとは思わないはず。
    研究したい内容を教えている大学がそこにしかない / 師事したい先生がドイツの○○大学にいる / 劇場がたくさんあって本場の演奏を頻繁に観られる環境に身を置きたい / 等といった、留学がドイツであるべき理由を踏まえた上で、動機、計画を明確に、現実的に組み立て、伝わる文章に仕上げましょう。

  • 私はドイツでの学位取得を目的としていましたが、ドイツの大学教授からの受入承諾書を念のために添付しました。受け入れ先があることを証明しておきたかった為。

  • 大学発行の証明書類は、外国語で必要な場合時間がかかることがあるので、早めに申請すること。

  • 語学能力証明書、私は大学のドイツ語教師に、DAADの指定用紙に記入をしてもらいました。事前にテストは受けていません。ここで過大評価されると、本来受けられるはずの語学研修が必要ないと見なされて期間が短く与えられる場合があるので、正直に書いてもらう方がいいと、私は思います。

  • 曲目リスト →私が日本語訳記入したものを本記事の最後に添付

  • “提出作品についての詳細は注意書き(独/英) を参照すること” とありますが、その注意書きがこちら(Zusätzliche Hinweise)。長い上に、日本語訳は無し!!!がーん、だよね。
    なので、この記事の最後に、全日本語訳載せました。声楽のみならず、音楽部門の全専攻に対する情報です。必要な方はどうぞ。

注 意:

  • 提出書類に不備があった場合、いかなる理由であっても応募は応募は無効となるので、確認を怠らないこと。 

以上、DAAD募集要項に伴った、私の独断と偏見による情報とアドヴァイスの追記集でした。役にたったかしら?笑。あんまり?

ここからは先ほどの予告通り、提出作品についての注意書きを日本語で書いていきますよー。私が応募したときにも、こんなページがあればよかったのになぁ… (遠い目)  
それから、何かわからないことがあれば可能な限り質問に答えていこうと思っているので、今回はコメント欄を解放しますね!


では、参りましょう!提出作品についての詳細、注意書き日本語バージョン!

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2,006字 / 2ファイル

¥ 150

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