ロシア軍はさいきん、「亀戦車」を開発したようだ。滑稽な姿だが、これは要するにドローン対策であり、ジャマーも搭載している。安価ながらも効果的な追加装備で、侮れないものがある。
いつものことだが、こうしたロシア軍の知恵を馬鹿にするウクライナ信者がいる。ドローン対策の金網も登場した頃は笑われていたが今では戦車に必須の装備となっている。マイケル・コフマンという軍事研究者のえらいひとはこう言っている。「現段階で、FPVドローンに対処するもっとも効果的な手段は電子戦と戦車への追加装甲やその他のシールドを含むさまざまな種類の受動防御だ」。つまり、「亀戦車」は現段階では最も合理的なドローン対策ということだ。
こういう戦車が登場しているということはウクライナにおけるドローン戦争が新たな局面を迎えた証拠でもある。
ロシア軍は安価に効果的な兵器を作るのが上手だ。ロシアの滑空爆弾は前線で猛威を振るっている。高価なハイテク兵器ではなく、通常の爆弾を滑空爆弾化できる安価な滑空キットこそがゲームチェンジャーだった。亀戦車もドローン戦においてゲームチェンジャーとなるかもしれない。
そのような中で、New York TimesがDo Tanks Have a Place in 21st-Century Warfare?と題された記事を公開した。つまり、「21世紀の戦争において戦車は役に立つのか?」
というわけで、ニューヨーク・タイムズの戦車とドローンの関係を論じた記事を抄訳してみた。
21世紀の戦争において戦車は役に立つのか?
https://www.nytimes.com/2024/04/20/world/europe/tanks-ukraine-drones-abrams.html