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再開、海外旅行 5

食事をして、しばらく休んでもなかなか疲れと心の痛みは癒えなかったが、気を取り直して散策も兼ねて、旅行会社のツアーデスクに行ってみることにした。オプショナルツアーを申し込んでいなかったからだ。
ゴールドコーストでは、土ボタルというのが有名で、せっかく来たからには、それを見るツアーには参加したほうがいいのではないかと思った。
しかし、旅行会社が斡旋するより安いツアーをガイドブックで見つけたので、旅行会社を訪れる前に、そこに事前に電話をかけてみた。すると、ツアーは4人以上参加者が集まらないと催行しないので、しばらく催行の予定はないという。4人でさえ参加者が集まらないのか、と逆に驚いたが、日本出発時、そして現地に来てからの日本人の少なさを勘案すると、それももっともかな、と思った。
ちなみになぜわざわざそこへ連絡したかと言うと、料金が安かったから、という理由だけではなく、空港からの送迎時、今はツアー参加者が少ないので、ツアーが日本語で催行されず、英語のツアーに入らなくてはならないことがある、と聞いたからだ。私が連絡したツアーは、日本語で催行されると書いてあったので、料金も安いようだし、まずは問い合わせてみたのだった。しかしダメなら仕方ないので、旅行会社の斡旋するツアーに参加するしかない。はじめに連絡したツアーも問題はなさそうだったが、旅行会社の斡旋するツアーの方が、安心なのも事実だ(というより海外が久しぶりで、そんなわけのわからない現地ツアーに申し込んだら、危ないかもしれないという危機意識さえ、薄れているのが恐ろしい)。いくつか参加してみたいオプショナルツアーの候補があったので、どれに参加するかも旅行会社で相談できたらいいなと思った。

旅行会社で、土ボタルのツアーはお勧めかと尋ねたら、動物園に行くツアーに続いて人気だ、と言う(客観的情報のみで、お勧めかどうかは言わないあたりが興味深い)。まあこれはもともと申し込もうと思っていたツアーだから、申し込むことにしようと思う。
土ボタルツアーに関しては、翌日、翌々日については、日本語のツアーも催行予定だと言う。夜、暗闇の中を歩くツアーが英語と言うのはなんとも心もとないので、日本語ツアーがあるなら都合がいい。私たちは翌日のツアーを申し込んだ。ツアーは夜出発なので、それまでは時間を自由に使えるのも魅力だ。

もう一つは、せっかくオーストラリアに来ているのだから、自然を満喫できるようなツアーを申し込みたいと思った。土ボタルも自然満喫系だが、なにせ夜なのでよく見えない。だから他のツアーにも入りたかった。動物園でコアラを見たりカンガルーを見たりするのは、前回ケアンズに来た時にやったので、わざわざ行かなくてもよい。
自然満喫系のツアーには、土ボタルの国立公園に、昼間に行ってみる、というものがあるという。そう言われても、夜行ったところに昼わざわざもう一度行くのはちょっとつまらない気がする。違うものはないかと尋ねると、ラミントン国立公園という、別の国立公園に行くツアーもあると言う。それはどんなツアーかと尋ねると、外国人に人気のツアーだが、日本人の人気は薄いので、今の時期は日本語の催行はないと言う。やはり日本人観光客は少ないんだ、とここでも思ったが、やむを得ないので英語のツアーに入ることにする。夜のツアーではないので、多少言葉がわからなくとも問題は無かろう。

ツアー代金をクレジットカードで払うと、手数料を取られる。空港の罰金でも手数料、代理店でも手数料だ。まあクレジットカードの利用手数料というのは誰かが負担しているわけなので、利用者が負担する場合があってもおかしくないのだが、日本でクレジットカード手数料を取られることなんてないよな、と思うとげんなりする(少額決済の際は、クレジットカードお断り、という店はあるが)。海外は世知辛い。
ちなみに今回の旅で、私は豪ドルを両替していない。このキャッシュレスの時代に、それで問題ないのではないかと思ったからだ。空港からの送迎スタッフに尋ねても、現金を使う機会はほとんどないと言うので、両替なしで乗り切ろうかな、と思った。ちなみに私は、日本ではクレジットカード以外のキャッシュレス決済はほとんど利用しない。Suicaも交通利用以外はほとんど行わないので、オーストラリアでキャッシュレスに舵を切って、急に若者になったような気分だ。
結局、この旅のあいだ、両替をすることはなかった。ベッドメイキングへのチップが必要な、アメリカやヨーロッパでは、小銭がないと困るのかもしれないが、コロナでキャッシュレスが加速して、その辺の事情は変わってないのだろうか?
オーストラリアには、チップの習慣がないので、これは日本人旅行者にとっては大変ありがたい。もう一つ、レストランで頼まなくとも無料の水が出てくるサービスも大変ありがたかった。そんな国は少ないと思う。

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