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読んだ本の記録ぱーと4

こんばんは。

夜はびっくりするくらい寒かったですね。温かいスープが染み渡ります。

今日ご紹介するのは

ポピュリズム―世界を覆い尽くす「魔物」の正体

です。

この本が出たのはトランプ政権が発足した時。僕はこの本を読み終えるまでに(正確には途中で飽きて放棄していました)3年以上かかりました(笑)

ちなみに帯はこんなセンセーショナルなトランプです(笑)

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当時なぜトランプ政権が誕生したのか興味を抱き、ポピュリズムという単語がクローズアップされていた時期だったので軽い気持ちで手に取りました。正直「ポピュリズムってなんだろな??ウフフ♪」というまるでアメブロを読むが如く軽い気持ちで臨んだのですが歯が立たず、学習意欲が無いと読めない内容でした。ただし本当に知識を手に入れたい人が読む分にはかなりうってつけな本です。こう言えるのはゆくゆくは学習意欲が湧いて3年越しに読み終えたからです。購入後ろくに読まず3年経ってからきちんと読もうと思ったきっかけはファクトフルネスを読んでからです。物事の本質をきちんととらえる力が大事だと知り、その上でポピュリズムについての理解は不可欠だと感じたためです。刊行時と3年後に読み始めた時のページが進む速さはケタ違いでした。だからこそ本当に知識を手に入れたい方には本当におすすめな本です。

さて内容としては最初に橋本徹氏への痛烈なバッシングから始まります。もちろん新書ですので感情的な表現は使いませんが怨念がひしひしと伝わってくる内容です。自分が持っている(うすっぺらい)教養をフル回転させて絞り出した橋本徹氏についての情報は、氏は弁護士でありながらタレント活動をし、そこから大阪府知事になり改革を続け敏腕な平成の維新を推し進め、現代の坂本竜馬みたいな感じでもてはやされましたが、大阪市長に鞍替えして大阪都構想を打ち出した選挙で負けて表舞台から姿を消した…などという陳腐な知識しかございませんでした。そのため本質的なところは一切知りませんでした。その橋本氏の知事、市長時代にどうやって票を集めたのか、またチンパンジー候補の話など当時は全く知らなかったことが本書には書かれていて物事の本質を知るのにとても勉強になりました。

そもそもポピュリズムという言葉自体が日本語訳が難しく、人民の人民による人民のための政治の人民主義の理念と、大衆迎合主義の両方の意味があり一重にこれといったシンプルな表現が見つかりません。しかしながらポピュリズムの理解を放棄していては現代の民主主義政治をかみ砕くことができないため、広辞苑の=的な意味合いというよりは広義の意味としてポピュリズムという概念として捉えるようにしました。

本書においてポピュリズムについて歴史的観点やアメリカ、ヨーロッパ、またフィリピンのドゥテルテ大統領の例も述べていたりとポピュリズムという言葉について深く知っていくには本当に最適のなのですが個人的に途中「へぇ~」と思ったトピックがありました。

それは第4章の右派?左派?それとも極右?の中にありました。政治的思想、立場において「右」というのは保守的な思想はあっているのですがその内容が右派と言われるのがリベラリズムであるということ。戦後の日本では戦後色を残すのが保守派でそれを否定するのがリベラル派という認識があるのですが世界的に見ても日本のそれは当てはまらないそうです。近代の歴史を正しく踏まえると右や保守というのはリベラルということというのがグサっと刺さりました。社会主義、共産主義的な思想が左派と言われるのはリベラル(政府の介入をそこまで必要としない自由主義)が右で、保守と言われる土壌があってこそ理解しやすいですよね。本書はポピュリズムの本なのでポピュリズムの政党としては極右は極右でも由緒正しき極右で無い場合の政党が多く、だからこそ雑多な不満の受け皿になると書いてあります。

格差社会のエリートとの対立構造を劇場的に作り上げ、格差に不満を抱く層に訴求するポピュリズムはもちろんメリットもあればデメリットもあります。比較的カリスマ性のある人が党首(代表)になりやすくその代わり独裁的になってしまいます。ナチスなどもポピュリズムから生まれた政党とも言えます。

一人ひとりが正しい知識を持つことが求められる時代だからこそポピュリズムの知識を正しく知る必要があります。


まとめ

ポピュリズムのポの字から知りたい、学習意欲がある人にはうってつけ

な本です。

繰り返す~このポピュリズム~なんて口ずさんだらおっさんです。

正しく知る。それが現代の必須スキルです。

今日もハイボールいっぱい飲んでしまいました。

し~ゆ~ねくすとたいむ~

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