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セールス/カスタマーサクセスの提案前に徹底リサーチせよ。異常な顧客理解テクニック

最近、弊社openpageにてインターンや若手メンバーを採用しており、営業やカスタマーサクセスの提案として「十分に顧客理解をするための情報収集」をするように、という話をすることが増えてきました。
私は前職のビズリーチにて、法人企業をリサーチしてその会社の魅力を判断し、フレーズに落とし込む、ということを数百社単位で量をこなしており(大変でした・・・)、そのときに工夫した内容がエッセンスとして詰まっています。
本日の記事は、営業やカスタマーサクセスなど顧客に提案する立場の人が、相手先に「刺さる」提案をするために、どのように情報収集をするべきか、というノウハウ記事を届けたいと思います。主にセールス職、カスタマーサクセス職の人向けの内容です。

Wantedlyで組織構造を分析する

私が顧客を分析するうえで、これは使えるなと本当に思っているツールは、実は「Wantedly」です。
Wantedlyの特徴は、会社の中のどんな人がメンバーにいるか、ちゃんと運用している会社であれば見てわかるところです。

例えば顧客にカスタマーサクセス部があったとして、そのカスタマーサクセスは何名くらいいそうなのか。部署としてどれくらいの歴史(年数)がありそうか。責任者やマネージャーは誰なのか。どんな人物要件で採用しているのか。どんな経歴の人が多いのか。などが読み解くことが出来ます。

Wantedlyから組織を読み解く

提案時の決裁フローとしても、代表なのか、役員か、マネジャーか、誰がツールの決裁をしているのかを憶測ながら読み解くことが出来ます。例えば営業マーケのツールで役員が決裁者だとしたら、その役員のプロフィールを別途検索して調べて、その人がどんな経歴の方なのか、どういう価値観なのかを調べることが出来ます。そして、その決裁者に対してどのような経路やキッカケで自社の話をすればいいか、話すとしたらどんな話をするべきかのシミュレーションをしておくと、より関係構築がスムーズになります。

弊社は、Wantedly上から決裁者の仮説立てを行い、自社のhubspotを検索して、その方との接点を今持つ連絡先一覧からどう作っていくか?をセールス/CSメンバーが考えたりします。

ツールの導入、決裁については、利用するメンバーだけでなく決裁者や、チームの状況を把握し、全員が”推し”の状態を戦略的に作っていきたいため、関係各所とどうリレーションを築くか、Wantedlyのようなサービスを介して組織理解に努めるべきです。

■Wantedlyから考えたいポイント
どの人がプロダクトの利用や販売においてキーになるか、押さえておくべき人は誰か、どんなルートで製品を広めていくか、障害になりえる人は・・・

Wantedlyから考えたいポイント

OpenWork(オープンワーク)で組織の本音を読み解く

会社の情報について良くも悪くも本音が渦巻くサービス、それが口コミサイトのOpenWork(オープンワーク)です。

転職口コミサイト「オープンワーク」

オープンワークでは、働きがいや強みといったポジティブな情報から、退職理由や入社後ギャップなど、ネガティブな情報もカバーしている点がポイントです。

オープンワークのクチコミ

というのも、ここで書かれているポジティブな情報は、「製品の導入促進」に繋がり、ネガティブな情報は「製品の導入妨げ」に繋がる可能性が大きいからです。

例えば、「手をあげれば若手にアサインされる文化」というポジティブなクチコミからは、自社の提案するツールに対してやりたい、という若い担当者の方がいらっしゃれば、ツールの利用をその人に任せる、という意思決定がスムーズになされやすいです。
一方、「判断に慎重で、最終判断はトップダウン」というネガティブなクチコミがあると、現場ではやりたい・やるぞという気持ちになっていた話が、急にトップの方向転換でプロジェクト自体がなくなる可能性も出てきます。

セールスやカスタマーサクセスにおいては、相対する組織の中の人をどのように自社の製品で動かし、変化を起こすことが出来るかが重要になりますので、それにおける追い風と向かい風を正しく判断するツールとしてオープンワークのクチコミが機能するのです。

■オープンワークから考えたいポイント
どんな社風が自社製品の導入を後押しするか、もしくは阻害するか。顧客の社風や文化を考えると、自社製品をどのような形で表現するべきか。何が組織の中で癌や不満の元になってるか&自社製品で解決できそうな見せ方が出来るか。なにか新しい取り組みや変化はあるか。意思決定はトップダウン気味かボトムアップ気味か・・・

オープンワークから考えたいポイント

SNSで相対する個人を知る

先日、Gainsightの代表のニック・メータさんと対談した際に、「ヒューマン・ファースト」つまり会社以前に人が先立つという話を伺いました。
法人取引において、株式会社○○さん、と相手を呼んでしまいがちですが、その人自体は100%会社そのものなのではなく、それ以前に一人の人間です。
なので、やる気の有無は、会社の意志とはまた別に、その人自体のモチベーションや興味、好き嫌いに左右されます。そしてこれは、セールスやカスタマーサクセスをするうえで、その製品を導入するために社内で動くモチベーションに大きく影響します。顧客が社内で心地よく動いてもらうようサポートするには、その人個人が何を好むのか、を知らないといけません。

SNSで相手を知る

そのうえで活用したいのが、上記4つのSNS、Facebook・Twitter・Instagram・LinkedInです。
Facebookは仕事や転職の報告が多いため、その人がどのような仕事をやり遂げたか、どんな理由で転職しているのか、また過去のいいねから、何が趣味なのかがわかります。
Twitterでは、フォローしている人や、つぶやき内容、いいねを押した投稿からその人の仕事の興味を読み解けます。
Instagramは、仕事仲間との写真が投稿されていれば、どんな人と日頃交流しているのかを読み解くことができます。
LinkedInでは、これまでのキャリアプロフィールや、現在どんな仕事をしていて、これまでどのような経験を積んできたかがわかります。

もちろん、これらをただ覗いて、「○○さんってこれに興味あるんですよね~」と話してしまうと、単に気持ち悪い人です。もちろん、音楽など共通で盛り上がれる趣味があれば話に触れるべきでしょう。
しかしそれ以上に、SNSから読み解くべきは、その人個人の仕事における意思決定の基準、何を大事にしているのか、いまなにに興味があるのか、といった仕事仮説です。

というのも、その人の仕事人生で大切にしていることが、自社の扱う製品の価値観やスタンスとずれていたら、導入が難しくなります。
ですから、相手の価値観を尊重した形でどう自社の製品を紹介するのか?という点において個人単位で知りにいくことが非常に重要になるのです。

■SNSから考えたいポイント
アイスブレイクでどんな話題が使えそうか。どういうキャリアの方なのか。なぜこの職場を選んでいそうか。どういう仕事の基準や価値観を大切にしているか。どんな情報に興味を持っているか。性格はどんなタイプか。出身は。仲間と集まるタイプか一匹狼か。ロジック系か感情系か。付き合う人のタイプは・・・

SNSから考えたいポイント

メディアやホームページ、求人票から事業全体と行く末を推測する

セールスやカスタマーサクセスにおいては、そもそもお客様の事業や製品について理解しないと、提案がずれてしまいます。「御社の事業においては弊社製品サービスはこのように使います」とカスタマイズして言いたいものです。hubspotでは優秀なセールスは医者のようなものだと言われているようです。医者のように相手に建設的な提案をするのであれば、十二分な事業理解は不可欠です。メディア、ホームページ、求人票などから情報をかき集め、会社や事業の全体イメージを固めます。

私はカスタマーサクセスの観点で事業を見るのですが、カスタマーサクセス観点ではNDR(売上継続率)を把握するためのビジネスモデル(価格メニュー)にまずは注目します。そこから細かくブレイクダウンして理解に努めます。

その製品の最低契約金額はいくらで、オプションに何を用意していて、どんな他製品を取り揃えているのか。
そのうえで、取引顧客は何社で、どのような顧客に対して販売しているのか。この事業を顧客に提案したり、導入したりするうえでの障壁は何なのか。
どのような機能を有していて、どんな製品価値があるのか。差別化のために投資してるものはあるか。今後の製品機能の拡張はどうなるか。

事業理解のため知るポイント

これらが理解できたうえで、じゃあここから考えうる構造的な課題はどのようなものがありそうか。相対する相手はどのようなソリューションを好みそうなのか。どんなチームでどんな役割なのか。を念頭に置きながら、自社の製品の提案や導入をセールスやカスタマーサクセスとして行う。相手の会社や担当者の状況に合わせて、自社の製品を「翻訳」して伝える。
ということが理想だと考えています。もちろん、時間的な制約がありますから、これらすべての工程を丁寧にやりきるには時間が足りないかもしれないのですが、セールスやカスタマーサクセスは顧客の目線で一緒に問題解決を考える仕事ですので、できる限り顧客の目線を持てるように寄り添って…が出来ると素晴らしいと考えています。

■メディア、ホームページ、求人票から考えたいポイント
事業内容、製品特徴、製品機能、取引規模、取引事例、顧客の属性、価格プラン、製品数、提案の難易度、従業員数、従業員オンボーディングの難易度、提案したい対象チーム、今後の戦略、これまでの注力施策、経営の方向性・・・

メディア、ホームページ、求人票から考えたいポイント

おわりに

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