何でも出来ますをやめてみたら

こんにちは金曜お昼になりました。手芸作家兼若手イラストレーターの展示をメインとしたギャラリーを運営している大図まことです。イラストレーターと手芸作家に向けた「仕事とお金の授業」25回目となる本日のタイトルは「何でも出来ますをやめてみたら」です。

クライアントワークをバリバリやっていきたいのに今ひとつ上手く行っていない、仕事は沢山あるけど報酬が一向に増えて行かないと言う方いませんか?もしかしたらその理由はあなたが得意とするスタイル(絵柄やジャンル)がクライアントにしっかり伝わっていないからかもしれません。

器用貧乏と言う言葉が昔からありますよね。なんでも大体の事は器用にこなせるがどれも中途半端で大成出来ないという意味です。会社の中で働いている場合は何でもそつなくこなせることは良い事かもしれませんが、フリーランスのクリエイターとして活動していくにあたっては器用貧乏でいる事はなるべく避けるべきであると私は思います。

イラストレーターとして仕事をしていこうとしている人は大抵何でも描けるものです。クライアントからしたらあなたの事は大勢いるイラストレーターの中の1人としての認識でしかありません。独自のスタイルは仕事をこなしていくうちに形成されていくものでもありますが、もしその前の段階で足踏みしている場合はどんどん自分からアピールしていってはどうでしょうか?


7/15まで個展開催中!nanana solo exhibition 「NEKO NOBI NOBI」

私が運営するギャラリーで現在展示をしているイラストレーターのnananaさんは自ら「ねこイラストレーター」と名乗って活動をしています。本人に肩書について聞いた所、猫しか描きたくないからだそうです。笑
特殊な例ですが仕事を頼む側からしてもとてもわかりやすいですよね。書籍の表紙や文房具などお仕事をされています。


以前展示をご一緒したイラストレーターの松野美穂さんはフードイラストレーターという肩書です。ご自身のキャッチコピーも作られていて「おいしいものをおいしそうに描くイラストレーター」です。文字だけ見てもどんなおいしい料理のイラストを描いているのか気になりますよね。クライアントからしても得意なイラストが一目瞭然なので頼みやすいです。


ちなみに私は活動を始めた当初「ハイパークロスステッチデザイナー」と名乗っていました。黒歴史です。その当時の名刺を持っている方がいたら直ちにシュレッダーに突っ込んでください。ちなみにクロスステッチというのは刺しゅう技法の一種です。それ自体誰もが知っている言葉では無いしハイパーって付いてるしこいつなんだよって当時名刺交換した人は思っていたと思います。若いって本当に素晴らしいですよね。


スタイルを明確に示すことでクライアントワークがしやすくなる他に実はもう1つ大きな利点があります。それは報酬が確実に上がるという事です。何でも描ける大勢のイラストレーター中の1人では無く、特殊技能を持ったイラストレーターとして認識されるからです。交渉もきっとしやすくなると思いますよ。

今日から何でも描けますはやめてこれが自分のスタイルですと積極的にアピールしていきませんか?ハイパーは絶対に付けないで~。

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