大江健三郎文学

医学生になる前も、在学中も
図書館にいる時間が多いのではなく
ほとんどであった。

休憩をはさみながらの
受験勉強や医学生にならば
基礎や臨床医学に取り込む
図書館にある数多くの書籍の
なかでも大江健三郎は目にとまつた

死者の奢り、飼育
芽むしり仔撃ち
個人的な体験、ヒロシマノート
同時代ゲーム

簡単に手にとり、サラリと
読める本ではない
同級生からは止められた
関わるなと。
時間を無駄にするな
学業に専念しろ
受験や進級テストの妨げになる
目のまえの物理や化学や数学の
問題に取組むべきだと。

大江健三郎作品を
一度も読んだ事がない人達も
少なくはないと思われる

だけど、一定の評価する人達が
いればこそ、日本の知性が
保たれるのだ
大江健三郎さんの
書籍が売れ続けたのは
日本人の知的教養レベルの高さだ

わたしは彼から
ふたつのメッセージを読書を
通じて受け取った
絶対的暴力の否定
反戦
そして
学校の授業だけが学びの場所ではなく
重層性ある文体から世の中に対する
疑念や思考、自己の想像力を有する必要が
あるということだ

一読しても分かりづらい
直截的には記されてはいない
だけど戦略戦術とはまた違った
熟慮、いま起きてるすべての
事柄に対しての考察はひとりで
あっても大切にしてゆかねばならない
大江さんの訃報に新聞で知り
つよくそれを感じる

医師になり、いまでも
ライセンスまたは付随する
もので生きてゆけるが
20才代はほとんど医学生としての
事柄以外は思考停止であったと
いまでも感じている
だからこそ、いろんな本を読む
時間をつくって考えてます








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