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#08 大岡山の外のまちでは…?(松野町編)〜愛媛一小さなまちで暮らす人々〜

こんにちは☀️
前回に引き続き、番外編「大岡山の外のまちは…?」ということで、メンバーで訪れた愛媛県のまちづくりをお届けします。

今回ご紹介するのは【愛媛県松野町】
愛媛県で最も人口が少ない松野町では、どんな人が暮らしているのでしょうか?
大岡山との共通点はあるのか、ぜひ探しながらご覧ください。

0. 松野町ってどんな場所?

愛媛県の西南部に位置し、高知県と境を接する山間の町、松野町。
人口3,744人(2021年11月現在)の、愛媛県内で一番小さな町です。
四万十川の支流の広見川や目黒川が流れ、国立公園「滑床渓谷」があり、町の84%が森林であることから、「人心緑化の町」「森の国」の名を掲げたまちづくりが行われているのも特徴です🌳

今回は、松野町で我々が出会った皆さんについて、都市計画やまちづくりを研究する学生の気づきという点から、ご紹介します📖

1. 松野町役場|土居さん

まず、松野町役場ふるさと創生課で地域おこし協力隊(以下、協力隊)を担当されている、土居さんにお話を伺いました。
土居さんは、松野町のまちおこしの仕掛け人の一人であり、移住相談から、地域おこし協力隊の募集、更にはその後の活動のサポートまでをされています。

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土居さんからお話を伺うなかで、改めて考えたのが「住む」ということ🏠
「関係人口」が話題となるなか、地方圏との関わり方は多様化していますが、それらのゴールはやはり定住して暮らすことにあると、土居さんは言います。
住み続ける人を確保し増やすためにはどうすべきかを常に念頭におきながら、関係人口を増やす取り組み等をすべきだと感じました。

また、10年以上に渡って協力隊を支える1人としての、協力隊への真摯な想いが伝わりました。
協力隊のやる気を潰す存在にならないように、住民と役場と協力隊が互いに良い影響を与え続けられるように。
協力隊となる前からなった後まで全力で応えてくれる、とても心強い存在だと思いました🌱

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そして、土居さんがご自身のいる「ふるさと創生課」を「何でも屋」と仰っていたことも印象的でした。
いわゆる「まちづくり」をする部門だとすると、どこの部門にも当てはまらないものが「まちづくり」であるとも考えられ、私自身共感するところでした。
その上で、土居さんは「まちづくりとは、地域が持続的であるための仕組みを作ること」と仰っており、多角的かつ長期的な目からまちを見て従前の仕組みを改善したり新たな仕組みを作ったりするというのは、都市部と地方部の両方に通ずるまちづくりの重要な考えだと感じました✍️

2. 「せいけ企画ACCELE」|川嶋さん・真庭さん

松野町にある「せいけ企画ACCELE」は、訪れる一人一人のやりたいことを実現するインキュベーションスペースです。
かつて物流・交易の場として栄えた土佐街道沿いの、歴史的町並みの中にある旧「清家履物店」。
こちらの古民家を、松野町地域おこし協力隊OBの川嶋さんや真庭さんが中心となって地域の人と改築し、2020年4月に「せいけ企画ACCELE」がスタートしました。
今回は、そんな「せいけ」について、川嶋さんと真庭さんにお話を伺いました。
↓↓「せいけ企画ACCELE」についてはコチラ↓↓

まちづくりをする中で、「誰もが気楽にふらっと訪れることのできる場所づくり」を目指す人は多いのではないでしょうか?
その一方、現実としては、そのような場所を意図的に築くのは難しく、何らかの目的を持たせるための仕掛け作りや仕組み作りが不可欠です💭
利用するすべての人にとって居心地の良い交流スペースでもある「せいけ」もまた、現時点では、朝昼夜毎日、常に大勢が集まっているというわけではないようです。
しかし、「せいけ」ができてから1年、「何かをやりたい人が頼ってくれる関係性が築けた」と、川嶋さんや真庭さんは仰っていました。
例えば、これまで3回開催された「せいけ弾き語りライブ」もそのひとつ。「松野町民のための弾き語りライブをやりたい」という中高生の声が、「せいけ」や地域の大人を巻き込み、今や松野町の大人気イベントとなりました✨

「せいけ」に行けばなんとかなる、「せいけ」で誰かに相談してみようという考えが地域で広まりつつあり、地域の皆さんがいるからこそ「せいけ」という場が育まれていて、とても素敵だなと思いました☺️

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また、松野町内に高校がないため中学校卒業後に松野町を出る子どもたちに対し、松野町内で子どもたちが活躍する場を提供したり、松野町へ帰ってきたいという思いを醸成したりと、「せいけ」がその中心となっていることもわかりました🤝
まちづくりに積極的な中学生がいるという点では、大岡山も同じなのではないでしょうか?
どうしたら「住み続けたい、帰ってきたい」と思えるか、今の子どもたちにどのように働きかけられるか、「せいけ」のお話を参考に大岡山でも考えたいです…!

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3. 「森の国の宿 あざみ野」|芝さんご夫婦

「森の国の宿 あざみ野」は、目黒川がすぐ側を流れており、滑床渓谷まで5kmの、水と緑に囲まれた築70年近い日本家屋の農家民宿です(目黒やあざみ野という名前に親近感!)。
我々も「あざみ野」に1泊お世話になりました👏

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「あざみ野」では、地元で取れた食材を料理して夕食や朝食に出してくださるのも特徴。
宿の隣には立派な南高梅の木も並んでおり、こちらの梅を使った自家製の梅干しや梅酒、梅ジャムをいただきましたが、とても美味しかったです!
これからの季節、花が咲き、また実がなるのが楽しみですね😊

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農家民宿に泊まってよかったなと感じたのは、料理やその環境に加えて、やはり宿をされている芝さんご夫婦の温かさでした。
様々なまちから集まって来る人々に会うことを楽しみにされている、おふたりの人柄や温かさに触れ、再度泊まりに来る宿泊者の方も多いようです!
我々も夜遅くまでお話しいただき、1泊だけでしたが、とても濃密な時間となりました❣️

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実は芝さんの息子さんは、お笑い芸人「モグライダー」の芝大輔さんなんです😳
そして、我々がお世話になったのは、偶然にも、モグライダーさんが出場したM1グランプリ2021決勝の放送日!!
芝さんご夫婦やご近所の方と一緒に、テレビの前でモグライダーさんを応援した時のドキドキが今でも忘れられません。。
今後のモグライダーさんのご活躍にも注目です😉

「あざみ野」では、農業人口の減少と高齢化を解決するために、農業支援型ゲストハウスを計画中で、現在クラウドファンディングも行われています(ご協力すると、宿泊券や旬の食材、モグライダーさんのサインもいただけるかも…!)。
「あざみ野」の温さが感じられるページになっているので、ぜひご覧ください!
↓↓クラウドファンディングはコチラ↓↓

4. 松野町地域おこし協力隊|現役の皆さん

1.でご紹介した土居さんのご好意から、松野町の現役の地域おこし協力隊である7名の方を、ご紹介していただきました🙇‍♂️
現役の協力隊である皆さんは、我々と同じ歳の方から仕事を退職された60代の方までおり、農業や観光、教育の場でそれぞれご活躍されています。
↓↓松野町地域おこし協力隊の詳細はコチラ↓↓

何よりも印象的だったのは、「地域住民の方との信頼関係が構築されている立場があるからこそ、失敗を恐れず挑戦できる」ことです。
土居さんや松野町役場からの信頼があり、さらには国の制度でもある「地域おこし協力隊」だからこそ、地域住民も新たな協力隊を受け入れるとともに、協力隊の皆さんも安心して挑戦できるということでした。
これは、我々「おおお知るまちプロジェクト」も同じで、大岡山・千束地区まちづくり協議会のサポートがあることや、東工大生であることから、大岡山でやりたいことを実践できるのであり、このことに感謝するとともに、責任を持ってこの活動をしていかねばと改めて感じました。

また、協力隊になる場として松野町を選んだ理由を伺った際、説明会で会った土居さんや松野町の皆さんの人柄に惹かれて、松野町で協力隊をすることに決めたという方もいました。
我々が出会った皆さんもとても素敵な方々ばかりで、この理由にとても納得するとともに、松野町というまちに出会えて私自身とてもよかったと感じました😌

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5. おわりに

番外編ということで、松野町で出会った人々をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
初めて松野町という町を聞いたという方にも、少しでも松野町の魅力が伝わっていたら嬉しいです🙌

また、大岡山と松野町は全く違うようで、両者に通ずることもたくさんあるなと、個人的には感じました。
今回の経験を大岡山での活動に活かしていきたいとともに、このnoteを通して大岡山で出会った素敵な皆さんをもっと紹介していきたいと強く思いました…!

松野町の皆さん、本当にありがとうございました!!

次回は番外編「大岡山の外のまちは…?」の最終回。
東京から移住し、愛媛県内子町の小さな地域でまちづくりに取り組む方のお話をご紹介します。
どうぞお楽しみに〜!

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