【香害と化学物質】3ヶ月の療養記録と、いくつかの情報共有。

合成香料で体調を崩すようになってからの3ヶ月間、「もうどこにも行けないし何もできない」「人生終わった」と絶望しながらも、辛抱強い妻に支えられ(本当にありがとうございます)、「なんとか娘のお父さんであり続けなければ」という一心で、なんとか過ごしてきました。

その間、しんどいときには休みながら、家の中を整えてきました。ひとつひとつ、体調不良の原因になるものを排除していきました。

3ヶ月経ってようやく少し復調してきましたが、結構大変でした。ほんとに。

大変でしたよっていう日記です、これは、ただの。でも、もしかしたら誰かの参考になるかもしれませんので、書きます。

昨日、かつてあった「あらかい健康キャンプ村」のことを知り、「化学物質過敏症は治る」という言葉に触れました。数ヶ月かけて化学物質を絶って体力をつければ症状は改善してまた社会に戻れるという、過去の実例についても読みました。それを私も今、少しですが実感しています。もちろん、合成香料は世の中に溢れすぎていて「もうどこにも行けない」ということに変わりはありませんが、それでも「何かできることをしよう」という心持ちにはなってきました。
(私がお金持ちだったら広い土地にキャンプ村を作りたいです。どうして閉鎖してしまったんだキャンプ村!)

病院には行っていません。香害を理解していてちゃんと診察してくれそうな病院は数えるほどしかない上に遠くて行く余裕がないこともありますが、今回のは病院に頼る前に生活環境から改善していかないと根本的な解決にはならないケースだと思ったからです。無理しても病院に行くとしたら、診断書をもらって障害年金をもらわないとどうしようもない、という状況になったときでしょう。

私が体調を崩しながらもなんとか少し持ち直せたのは、住んでいる環境と妻の甲斐性によるところが大きいです。森の中の別荘地で、在宅の仕事をもらっています。いつか本当に、こういう一時療養できる環境を人に提供できたらなあと思います。自治体が空き家対策でやってくれたら早そうだし喜ぶ人も多そうですが、ダメですか?


喘息のような息苦しさと喉の痛みで眠れなくなる

3ヶ月前、少し無理をしたせいで、元から苦手だった合成香料を大量に浴び、その夜に喘息のような症状が出て息苦しくて眠れなくなり(この症状は生まれて初めてのことで、その後は一度も出ていません)、2週間ほど風邪のような症状が続き寝込みました。

身体の弱い部分に症状が出る

体調が少し戻っても、出かけて香りに触れるとすぐに「車酔いのような頭痛と気持ち悪さ」「めまい」「倦怠感」などで苦しくなります。またその後も「不眠」「胃のムカつき」「無気力」「イライラ」「痒み」などの症状も出ます。

家族全員、合成香料で体調を崩すことは共通していますが、その症状はそれぞれ微妙に違います。私は普段から胃腸が弱いし車酔いもしやすいので、そういう症状が出るのだと思います。またメンタルも打たれ弱く、気持ちに影響が出やすいです。喘息のような症状が喉に出たのは、丸二日間、乾燥した空間で過ごしたので風邪も引いていたのだろうと推測しています。

健康と病気の境界はそもそも曖昧です。冷静に分析しつつ生活習慣から治すことが肝要です。

とにかく合成香料の侵入を絶つ

非常に悩ましくて重大な決断でしたが、小学校をお休みしてホームスクールを始めました。このあたりについては別の記事に書いていますが、私はホームスクールはもっと一般的なものになって良いと感じています。

もちろん娘とは話し合いをたくさん重ねて、子供扱いしないで全部説明しています。最初は戸惑いもあったようですが、今は明るく前向きに日々を楽しんでいます。なんせ時間はたっぷりあるし、先生二人で一人を教えているようなものなので学習面は非常に充実しています。始めてみるとやりたいことが次から次へと湧いて出てきます。外出はほぼ制限されますが、それも気にならないくらいです。時間はたっぷりあると言いましたが、いくらあっても足りないと日々思っています。

娘の将来についてのひとつの現実的な選択肢として、自分で何らかのスクール・教室を開いて教える仕事をイメージしています。お客さんを選ぶことにはなりますが、合成香料が溢れる世の中も少しは変わっているはずです。(過敏症の人が花粉症と同じくらいまで増えたら、変わるんじゃないかな。恐ろしい話ですが。そうなったら過敏症という名前も改めてほしいなあ)

話がやや脱線したようですが、前向きなイメージを持ちながら日々を楽しむことも療養には重要だと思います。分かっててもできな日もありますが、そのときはそのとき。

プラスチック製品をなるべく減らす

効果を実感しています。

香害はつまるところ、マイクロカプセルによるマイクロプラスチック公害でもあるので、目には見えなくても、プラスチック製品から剥がれたマイクロプラスチックに対して身体はより鋭敏に反応するようになっているはずです。私は、ストーブ周りのプラスチック製品を排除するとそれだけで身体が軽くなったように感じました。
同じ話で、ペットボトルの水の中には大量の化学物質が、という研究結果を最近見て、もう買えないなと思いました。

始めるとあれもこれもときりがないですが、「ひとつひとつ」と思ってやっています。

まずは寝室から

脱プラスチックは、やはり寝室からがいいと思います。布団カバーとシーツを綿100%にするだけでも眠りがかなり改善されました。

しかし、羽毛布団の側生地や敷布団のポリエステルがやはり良くないようで(可能性をひとつひとつ排除していった結果、他に痒みの原因になりそうなものはこれしかない状態です)、シーツやタオルを重ねないと痒みで寝られないです。

しかし、綿100%を買えばそれだけで良いかというとそうでもないです。

布団屋さんから色々教えてもらったことと自分の体感をまとめると、生地は全般的に何らかのケミカルな処理がされていて、新品の生地もそのままでは使えません。

私たちの感覚ですが、触った感じやにおいから、「痒くなりそう」「気持ち悪くなりそう」という予感がし、また「動悸がする」こともあります。

新しいシーツや、カーテンを作るために買った生地もそうでしたが、私たちは「水+クエン酸」で洗えば使えるようになりました。

思い込みか精神病だと言われそうな話ですが、化学物質過敏症は言わば、

「身体に悪影響を及ぼす物質への鋭い察知能力を身につけた」

状態です。自分の感覚は冷静に、かつ前向きに信じるべきです。

「洗えれるものならなんとかなるだろう」ということで側生地綿100%の薄手の洗える羽毛布団を買ってみましたが、やはりそのまま体にかぶってみるとピリピリと痒みの予感がし、風呂場で手洗いしてみるとぬめっとした感触の何かが出るわ出るわでした。途端に具合が悪くなったり痒くなったりはしなかったのでそこまで悪くなかったかもしれませんが、とりあえず2回洗えば使えるレベルになりました。

現在進行形で布団はここがお金の使いどころ。

「プラスチック+熱」には要注意

布団のポリエステルが痒みの原因だという気がする、と考える根拠のひとつに「湯たんぽ」があります。アツアツの湯たんぽを入れて温めておいた布団に入るとすぐにぞわっとむずがゆさが発生しました。そして湯たんぽをどかすと緩和しました。熱のせいで。布団のポリエステルからマイクロプラスチックがより飛散しているように感じられます。

そう考えると薪ストーブの周りからプラスチック製品を排除して身体が軽くなったのも納得です。

ということで、キッチン用品も見直しています。最初にしゃもじを桧に変えました。木の香りがいい感じです。

また、日の当たるところに置いてあるプラスチックも、どんどん劣化してマイクロプラスチックが飛散するはずなので、減らせるところは減らします。

掃除は雑巾で

ある日、掃除機をかけると「気持ち悪くなりそう」「痒くなりそう」というむずむずを感じたので、掃除機を使うのはやめました。同時にクイックルワイパーもやめて、掃除はすべてほうきと雑巾ですることにしました。

日々まめにほこりを拭く

マイクロカプセルやマイクロプラスチックは、ほこりにたまっています。合成香料の侵入を阻止しつつ、まずは寝室中のほこりを落とすことを目標にしました。

そうして始めてみると、いっぺんに全てはできませんが、日々の掃除が楽しくなってきます。お寺で修行をしているようだ、と妙な快感があります。修行したことはないのでイメージですが。

日々少しずつ壁や巾木を拭いていると、入口近くは特に、雑巾が香ります。ほこりといっしょにマイクロカプセルがたまっていたのでしょう。しばらくは雑巾もばんばん使い捨てることになりそうです。

室内をすっきりさせるために、物もどんどん減らしています。香りがついてしまっていて置いておけないものもたくさんありました。

ボードゲームも半分近く処分しました。いろんな人と遊んだものは、遊んでいるうちに体が痒くなります。

洗濯機のほこりキャッチャーもお忘れなく

すぐたまりますんで。
日々、狂ったように大量に洗濯しています。

洗濯物や布団は外に干さない

ご近所さんは数件だけですが、それでも洗濯の香りが漂ってきます。窓も気安くは開けていられません。

おそらくその飛んでくる香りのせいで、布団をうっかり外に干してしまった日の夜、全身が痒くなって寝られませんでした。だからもう、洗濯物は室内で干します(逆に、もう香りが取れなくなった、いわば外出用の汚れ役たちはずっと外にいます)。

洗濯は基本、水のみです。洗剤やせっけんの類を一切使っていないおかげだと思いますが、生乾き臭で困ったことは一度もありません。天気によって扇風機を使うことはありますが。

お湯を飲む

水はかなり深刻な問題で、疑いだしたらきりがなくてどうしようもないのでとりあえず水道水を信用して飲んでいますが、お湯を沸かして飲むようにしています。

ペットボトルの水の中の化学物質も、煮沸することでコーヒーフィルターのような簡単なものでかなりろ過できるようになる、という研究も最近見ました。ろ過はしてませんが、沸かしてから飲んでます。
(ところでコーヒを飲む方は、布のフィルターがとってもオススメです。味的にも。お客さんからも何故かよくおいしいと言われましたが、たぶん豆ではなくフィルターのおかげです)

浄水器も考えていますが、その浄水器から化学物質出てたら本末転倒だよと思って、色々と調べてます。

腎臓をいたわる

お湯を飲むのには内臓をいたわる意味もあります。

香害によって、腎臓にかなり負担がかかっていると聞きました。毒を排出しようとかなりがんばっちゃうそうです。これはペットも同じのようで、腎臓病が界隈では問題になっているようです。飛行機事故にも意見をする動物愛護団体が香害にも積極的になってくれるとうれしいのですが。

内臓を休めるために、基本は一日二食にしています。具合が悪い日はプチ断食するのがいちばん効きます。あと梅干し。

体は手ぬぐいで拭くのが良い

少しくらいは大丈夫だろうと思って、用事で「合成香料が漂う空間」に1時間ほど身を置いた日、夜になって予想以上に具合が悪くなりました。やはり油断は大敵です。

何度お風呂でシャワーを浴びても落ちる気がしません。ずっとぞわぞわします。ちなみに我が家はせっけんもシャンプーも使いません。何も使わないのがいちばんいいと思っています。

手拭いを使って全身をしっかりぬぐうと、だいぶスッキリした感じがしました。手拭いはその細かい繊維で垢を落としやすいと言われているのも納得です。

歯磨き粉もまったく必要なかった

化学物質の摂取量を減らすという意味では、やはり歯磨き粉もやめたいところです。

私は知覚過敏気味で、歯茎も一部下がり気味なんですが、ずっと使っていた「しみなくなる系の歯磨き粉」をやめて「何もつけずにただ優しくブラッシング」を2か月続けていますが、「水が歯にしみる」が軽減されてきました。

ほんとになーんにも、要らないんですね~。売りたいから作っているだけのものが世の中には多すぎる。

そういえば娘も、ずーっと何もつけずにブラッシングだけです。虫歯ゼロです。小学校高学年くらいまでは親が仕上げ磨きした方がいい、という言いつけを守って毎日優しく磨いています。

スーパーに行くの大変なんだけど野菜をどうしようか

考え中です。

畑欲しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?