カリギュラ効果:「~するな!」と禁止すると余計したくなる

こんにちは、大成信一朗です。
 
ダチョウ俱楽部の有名なギャグに「押すなよ!押すなよ!」というのがある。
バラエティー番組で「押すなよ!押すなよ!」と言いながら、押されて水に落とされるシーンを見たことがあるだろう。
バラエティー番組の世界では「押すなよ」は「押せ!」という意味で使われる。
 
あの「押すなよ!」のギャグ。
実は言うと、カリギュラ効果という心理現象の一つとである。
なので、ダチョウ倶楽部はギャグでやっているが、実社会で使ってもバラエティー番組と同じ効果が得られる。
実際、コピーライティングでは反応を上げるテクニックの一つとしてよく使われている。
 
そこで、カリギュラ効果について説明する。

カリギュラ効果とは?

カリギュラ効果とは、禁止されていることほどやってみたくなる人間心理のことである。
「絶対○○するな!」と言われるほどやりたくなる、あの心理である。
 
なお、心理学の世界では、心理的リアクタンスという用語で使われる。
リアクタンスは抵抗という意味なので、心理的リアクタンスは心理的抵抗という意味である。
 
心理的リアクタンスがなぜカリギュラ効果と言われるのかには、この心理現象をよく表す逸話がある。
 
1980年、アメリカで『カリギュラ』という映画が公開された。
この映画はローマ皇帝カリグラを描いたものであった。
ローマ皇帝カリグラは狂気じみた残忍で好色な独裁者であった。
そのため、暴力シーンや性的シーンが多く過激な問題作品であったため、ボストン市は映画カリギュラを「上映禁止」にした。
 
すると、映画が見られなくなったことで不満に感じたボストン市民は、近隣の別の町までカリギュラを見に行った。
そして、そのことが話題になり、カリギュラは空前の大ヒットになった。
 
この映画カリギュラの上映禁止事件がカリギュラ効果の名前の由来である。

カリギュラ効果の使い方

カリギュラ効果の使い方は2つある。

1. 取って欲しい行動を禁止する

ダチョウ俱楽部の「絶対押すなよ!」のギャグのように、取って欲しい行動に対して、「~するな!」と禁止を呼びかけるのである。
ネットビジネスやマーケティングで有名な平秀信氏は自社の住宅の広告で「まだ家は買うな!」という広告を出したところ、大反響で売上が激増したいう逸話がある。
 
「~するな!」と言ったら、「本当にしない人が増えるのではないか?」と思うかもしれない。
確かに、素直な人はしないかもしれない。
しかし、じっくり本文を読めば取るべき行動がしっかりと示されているから問題ない。
それに、しない人よりもする人の方が多いので、総合的にはプラスになる。

2. 情報の一部を隠す

テレビの放送禁止用語を隠す「ピー」やモザイクも禁止の一種なので、カリギュラ効果と言える。
禁止されたことやりたくなると同じぐらい、隠されたものは知りたくなる。
 
例えば、「毎日副業する前に〇〇したら収入が1.5倍に増えた方法」などのように伏字にすると良い。
 
ちなみに、情報の一部を隠すのはカリギュラ効果の他にツァイガルニク効果も入っている。
ツァイガルニク効果とは、未完了のものは記憶に残りやすく、興味や好奇心が強くなるという心理現象である。
 
ツァイガルニク効果もカリギュラ効果と同じく、反応を上げるコピーライティングの一つなので、ぜひ身に付けよう。
ツァイガルニク効果についてはこちらの記事で詳細と効果的な使い方を解説しているので、合わせて読んでほしい。
→ ツァイガルニク効果:最後まで記事を読ませコンバージョン率を上げる方法

カリギュラ効果を使って反応を上げよう!

「~するな」は人間の心理の中では「~しろ!」という意味で理解する。
なぜなら、人は禁止されたことほど、したくなるからである。
バラエティー番組ではお約束だが、ビジネスの世界でも同じ効果を得られる。
 
ブログやSNSでどうしても見て欲しいコンテンツがある時、アフィリエイトでどうしても売りたい商品がある時、カリギュラ効果を使おう。
 
大成信一朗

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?