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【連載小説】めっちゃ弱い竜として俺の生き方 Ep.4 外国の勇者

【あらすじ】
 
星流セイリュウ山に住んでいる紫色の西洋竜であるナス君、めっちゃ弱いだから勇者との戦闘をできる限り避けてほしい。人間との対敵関係にいろいろ悩んでいる優しい子、彼の日常生活の物語である。


Ep.4 外国の勇者

 俺の名はナス、竜だ。今日も一日頑張って山主として勤めている。とても蒸し暑い日だから、ちょっと飛んだら汗だらけになってしまった。水底が一面見渡せるほど澄みわたった温泉を見つけ、お風呂に入る気分になってしまった。突然、カリンカリンの音を聞こえ、見たことがない格好で一人の男が俺に近ついてきた。

 【勇者】「おい!お前は竜というやつだなぁ」

 【ナス】「あ、はい、そうです。ナスと申します」

 【勇者】「結構探したぜ」

 【ナス】「俺になにかご用でしょうか?」

 【勇者】「お前を倒すために来たんだ」

 【ナス】「いや、あの、申し訳ないが、ただいま昼休み中です。後ほど改めてお越しいただけないでしょうか」

 【勇者】「なにを言ってやがって!アポとる竜なんか聞いたことねぇ!」

 【ナス】「困ります!俺今風呂に入っていくところなんです。裸なんです。。。」

 【勇者】「そもそも服なんか着てねェだろう!」

 【ナス】「フン。。。どうしても今戦わなければいけないでしょうか?」 

 【勇者】「おお!」 

 【ナス】「見たことない格好ですね。ローカルの方ではないでしょう」

 【勇者】「まぁそうだ。ベルスから来たんだ」

 【ナス】「え、外国の方ですか?」

 【勇者】「まぁ。。。そうだ」

 【ナス】「すごい、日本語ベラベラじゃないですか」

 【勇者】「あ、ありがとう。結構日本のバラエティー番組を観ているからつい。。。」

 【ナス】「へぇ~どんな番組が好きですか」

 【勇者】「ほぼ日テレのやつだけど、イっテ竜とか月曜から竜殺しとかさ。。。お、おお!余談する場合かてめぇ!」

 【ナス】「まぁ落ち着きなさい。わざわざ遠くからお越し頂きまして、少し足の休憩を取るならいかがでしょか?ほら、ここの水はとてもキレイだし、ぬるいお湯だから疲労回復効果もありますよ」 

 【勇者】「温泉という事か、まぁ、せっかく来ってたから。。。ホ~気持ちいい~」

 【ナス】「そうでしょう。ところが俺を倒す理由を教えていただけないでしょうか」

 【勇者】「お前の鱗が欲しいだ。甲冑を作るために」

 【ナス】「鱗ですか。俺はまだ稚竜ですが、そんなに丈夫じゃないですよ」

 【勇者】「飾るんだ。ベルス戦士には鱗が飾っているのは最高の甲冑だ」

 【ナス】「左様でございますか。じゃ。。。これをどうぞ」

 【勇者】「え、いいの?」

 【ナス】「温泉のお陰で脱皮が進んでいます。俺にとってただの抜け殻なので、ご遠慮なくお持ち帰りください」

 【勇者】「あ。。。そうか、じゃ言葉に甘えて。。。」

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