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『第3回知財人お絵描き選手権』エントリー作品の講評と投票サイト

1.第3回知財人お絵描きコンテストについて

『第3回知財人お絵描き選手権』と題しまして、「牛のらくがき」をテーマに12月27日~1月4日に素敵な作品のエントリーを頂きました。募集開始告知早々で、Twitterインプレッション2万越えで恐らくどんどん伸びるでしょう、次回からやや震えております^^

《noteでの告知》

《Twitter募集》

2.投稿作品と講評

 ではさっそく、応募下さった順にご紹介して参りたいと思います!
一番下に投票サイトを用意しましたので、清き1票をお願い致します^^
投票は、2021年1月12日 23:59まで、です!

🌸エントリーNo.1 Uchidaさん

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 トップバッター、口火を切って下さり、ありがとうございます!!
Uchidaさんは、第1回・2回に小野田名義で参加下さっておられますので、ぜひ過去作品もご覧になって。同一作家による毎年の作品を鑑賞させて頂く喜びがあります。
【らくがき】:
 グラフィックを描き易い用紙に、さくっと手持ちのペンと、ペンケースにだいたい入っているピンクの蛍光ペン!で描く、ポイント高いですね!

趣旨を汲んで下さり、本当にありがとうございます。お言葉がとてもとても嬉しいです!

【創造性】: 

<雲をみたとき、あれは羊だ、あれはドーナツ、と空想する気持ち>を思い出します。このフワフワ&風船のようなフォルムで「浮遊感」
 お手々が動いている、これも見ようによっては風でゆれるような、無重力感漂う、やわらかさ。笑顔と頬のピンクの差し色とお洒落な輪!鼻に輪(痛そう?)でなく耳へ、これも固定意識のない所で、やはり「自由」というものを、のびやかな線で表現されている、と感じます。前回と同じく、小野田さんの作品は、見る者に、自由な想像を促すという、触媒のような作用までもたらす作品です。

🌸エントリーNo.2 myamyaさんの娘さん

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【らくがき】:
 小学4年生のお嬢様の作品。「来年の目標が、習字をうまくなりたい!なので、墨で牛を書いてみました!」と添えられていました。「さあ、真っ白な紙に、ささっと、牛のらくがきを描きます!」という、心意気が筆運びに感じられます。墨のつけ具合や、一気に運ばせないといけないなど、筆は扱いが難しいにも関わらず、すごいです。

【創造性】: 
 笑顔をみて、こちらも笑顔で見返していることに気付きます。優しい心が画に現れています。墨の点のうち方が、牛の模様としてポイントに入れられ、太く分かりやすく一気にひかれた線が、とても気持ちよく感じられます。角、鼻の描き方、尻尾まで、かわいらしい!!

🌸エントリーNo.3 KMDさん

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【らくがき】:
 まさに、らくがきらしさ自分の印象にある、牛はどういうものだったか、その心象に真正面から向き合い、想いを、線を巡らせる
 <頭はどうだったか、首筋はどうだったか、、結構立派な顔だった気がする、あの鼻は、目は、どうだったか…>そのような、苦闘、思考錯誤過程が感じられ、真摯に向き合うお人柄が伝わります。

【創造性】:

 美しい、と感じました。写実にしようとする所を、何重かの輪郭でなぞらえている所が、かえって想像力をかきたてます。この何重の線も、思考の時間を表している。黒で塗りつぶした工夫ですが、「断定していない線」と、「断定している塗り」とのギャップで、メリハリが面白く、美しい。これはセンスですね。

🌸エントリーNo.4 中村 祥二先生

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【らくがき】:
 これは、もう、見事な、らくがきですね!軽やかに、リズミカルに、手持ちのペンで、さっと描かれています。

【創造性】:

 上手い(一言!)。まず、曲線の使い方が天才的。耳と角と顔、肩から腰にかけてのライン、胸、足の重量感と軽さのバランスの中で、地面への着地感も考えている視点。尻尾で軽やかな気分も表現。柄も過度な作りこみの排除と、線のかすれ具合が、実に見事。さらに、アクの強さ、癖、嫌悪な要素を見せない(これは結構難しいこと)という、バランスの極致を見せているデザインです。商標やブランドについて、重点的に扱われている、中村先生のお人柄を感じることができました。

🌸エントリーNo.5 ひろた先生

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【らくがき】:
 なんて、スケールの大きい、らくがき!愛が溢れています、温かなご配慮が幾重にも、入れ込まれている、らくがきだからこそ、視点やお人柄が、感じられます。ひろた先生は、登山家でもいらっしゃる、商標、意匠を重点的に扱われていらっしゃる先生です。先生からは、QOL(生活の質を高める、医療でよく使われますが、知財業務に対する姿勢)に通じるものを感じるものです。
【創造性】:

 広大な山脈、雪を頂いた山頂から裾野にのびる雄大な稜線。そして遠景に樹木が見え、眼下には牧草が広がり、牛たちが、気持ちよく、草を食むことができる、、、自然環境というもの全体を描き出しておられます。さらに、親子であり、このくつろぎ感と安心感。実は、いまかなりの数が投稿できていますが、広大さもさることながら、この時点で、複頭数が描かれたものはありません。
この画を見た時に、家畜にストレスをかけないで育てる「アニマルウェルフェア」についても考えさせられました。

🌸エントリーNo.6 白犬さん

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【らくがき】:
  今年もパワポでらくがき!これは、白犬さんのこだわりで、みごとに、らくがき感、つまり、人を楽しませようと、ちょっと書いてみた感、と言える範囲に収まっています。

【創造性】:

 こちら、A5ランクの黒毛和牛だそうです。干支に和牛をもってきたい!という、日本ブランドの誇りと矜持を持つ、素晴らしい着眼点
 「日本の強みってなんだろう?そしてその強みは(知恵とお金をかけて)きちんと守る。」おそらく、白犬さんはこのことを投げかけておられるのだと感じます(知財人なので、ここは深く相手の意図をキャッチせねばなりません!)
 以下に参考情報を。農林水産省による和牛遺伝資源の知的財産的価値の保護に関する報告書と、つい先日に起きている中国企業による悪意ある先取り商標出願問題です。

 弁理士が知財保護についてサポートが出来ますので、弁理士とは?弁理士に何が頼めるのか、どう頼めばいいのか?は、拙書「弁理士にお任せあれ 特許 商標 意匠 早道解決」で、知財戦術のほぼ全てについて解説した本の方に続きは譲ります。(白犬さん、力強いテーマを提起して下さったので、ちょっと力が入ってしまいました😅)
  テーマで勝負が決まるような、素晴らしい作品ですが、芸術面についても付言を。この角の形、鼻輪で「一発で和牛と見せる、技術」。角丸四角でここまで表現できるとは。更に前身ブラックが、あの和牛の美しい締まった身体を思い起こさせるではないですか。それでいて、このつぶらな、つや消し漆黒の大きなお目め、吸い込まれそうな魅力があります。

🌸エントリーNo.7 NAKAGAKIさん

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【らくがき】:
 完璧ならくがきの条件を兼ね備えている、題意把握能力の高い作品。普段からペンケースに入っている、赤と黒のボールペン・メモ用紙。さらに「実施中」これは知財の判例を遠回しにビールにかけた(ここは、その前の作者のツイートにあったネタをも、ひっぱってもきているので、長くなるため省略😅)という、知財人らしい遊び心。いくつも同じ画面に、アイデアが加わっているのも、らくがきの素晴らしさ。思いついたそばから、さっと絵メモを入れるように。イラスト作品を求めているのでなく、アイデアの素を書き留め、即時にそのアイデアを他者とシェアし楽しむことのできる醍醐味があるのが、らくがきなのです

【創造性】:
 この作品はコミカルで、マンガ的要素があります。シチュエーション&状況が!表情の書き方や赤ペンでのポイントごとの注視のさせ方も見事です。「食べて強くなる!」という力強いメッセージも、頂いたもの理解しながら、力強い生命力に繋いでいく事も、コミカルな中にフォローされている配慮があります。

🌸エントリーNo.8 myamyaさんの息子さん

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【らくがき】:
 「俺も出す!!というので、小学一年、息子の作品です☺牛が寝ながら寝言を言っているところだそうです。」と頂きました。 思ったことを、その場でどんどん描いていく勢いと情報量(気持ちだったり、場所だったりも)。俺もだす!!というだけある、この溢れ出る感性が、見事な、らくがき作品です。「書初め牛」のお嬢様に続き、息子様、そして次のmyamyaさんの作品も合わせてご覧下さい。

【創造性】:

 とても丁寧な作品で、牧場の設定があり(長野の牧場!)、塗り方も考えられており(牧草の若々しさ、強さの色彩、空と浮かぶ雲)、牛さんに気持ちが入っていて、眠いけれども(zzzの量がすごい!(笑))、前進する(学校かな?)!という日々のあの感覚を、見事に表現されているように感じます。がんばって!!

🌸エントリーNo.9 myamyaさん

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【らくがき】:
 素晴らしい(一言につきます)。パーフェクトならくがき作品です。
 鉛筆1本。白い用紙。様々な角度からのアングルを1枚に統合し、重要なアイテム(情報)を集約されています(机の上の重要な、知財人らしい知財アイテムの示唆、「特許庁宛ての書類」「法文集」「山積みの書類」「PCや筆記具」。「期限を知らせる時計」)。さらに汗や怒りマークで、端的に状況説明が行われ、言葉にも工夫が!

【創造性】:

 主人公は牛である自分自身です。お迎え&スーパーの買い物&知財関連の書類の提出期限と、時間に追われる日常を、コミカルにキュートに描きだされた珠玉の作品。お花の頭飾りが可愛らしくて、そのすぐ下に、小さな怒りマークがあり(笑)、眉の間にも小さなシワがよっており(笑)、汗マークでモゥ~💦と嘆き(笑)、そして、この、ジト目で最高潮に達します(すごい!!)、大げさでなはいからこそ、この小さいけれど多数の手がかりが発せられた、抑えた感情表現が、より日常のリアルさを伝えていて、共感せずにはいられません。

🌸エントリーNo.10 Kentaroさん

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【らくがき】:
 らくがきではないかなと思います。残念!

【創造性】:

 矢印単体では題意である「牛の落書き」は成り立っていないので、他製品を写真で取り込まれていますが、「らくがきとは」「牛のらくがきとは」について色々考えさせられました。創造性についてのコメントをさせて頂きます。こちらは、最小の表現によるアプローチを試すアイデアですね!例えば、最小表現として有名なものには、文豪ビクトルユーゴ―の世界一短い手紙で、出版社に「?」と送り、出版社の方も「!」と返してきた、というクールなエピソードもあります。作者の、閃き力や瞬発力、参加する!というフットワークの軽さは強みです。題意を満たすために、工夫を深める余地がありますが、アプローチ自体は独自で、このご姿勢は伸ばせる、素晴らしいと思います。

🌸エントリーNo.11 ノーワン化粧品さん

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【らくがき】:
 パワポを使っていても、パワポは単なる、お絵描き補助ツールとしての扱いの範囲の留めてあり、ちょっと線をひっぱってみたり、ぬりぬりして思考錯誤なさりながら、私は、牛さんをどう表現してみようか(その思考過程を楽しんでみよう)という、本選手権の意図を汲んで頂いているお心が伝わって参ります、企業様初参加第一号でいらっしゃいます、大変感謝です。

【創造性】: 円形等と塗りつぶし配色で、非常に明快に、デザインを考えていらっしゃいます。堂々の正面全体デザインに取り組まれ、目は白なのですが、それに違和感がないどころか、ピンクの頬の表現とあいまって、あどけなさ、無垢さ。おててとお足も正面にむけた蹄としてデザインされているのも素晴らしい。左右対称のデザイン、おきあがりこぼし(丸底人形)にある、普遍的な可愛らしさと安定・安心感を与える存在となっておられます。

🌸エントリーNo.12 むつみめもさん

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【らくがき】:
 らくがきの神髄を示している作品です。
重要な要素を、すべて、構想段階で示唆しておられます。この提案書をデザイナーに渡せば、あとは清書してくれるでしょう。本イベントで問うている、知財人お絵描き選手権らくがき選考は、その後の清書(画)の「技術」を問うのではなく、技術ではもっていけない、そもそもの「オリジナリティのもつ、魅力、パワー、アイデアがあるか」を問う選手権を問う選手権です。

【創造性】:
  まず、投身の取り方にセンスを感じます。全体のデザインを含めてバランスが考えられて、創作性が高い作品です。牛の面長な顔を上手く利用し、耳・手足・角の張り出しで取られた、デザインの黄金比が計算されています。無意識のうちに求められていると思いますが、それが身についておられる所に、豊富なデザイン感があると思われます。目の位置も、ほんわか感を考えて寄らないように配置されおり、さらに、黒を強く入れていないところも、ふんわり感を大事(手のぬくもりの、絵本感もある)にされています。そのため、こちらのデザインで、幼児用にフリース素材のような、やわらかな、かつ安全な素材で、ぬいぐるみを創りたい!と思わせるまでのパワーがこの作品にはあります。お子さんが手に握っている映像まで思い浮かべてしまいました。

🌸エントリーNo.13 まおパルさん

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【らくがき】:
 また今年も、巨星が現れました。サインペンで描かれたということで、らくがき要件Good!

【創作性】:

 なるほど、こうきましたか~!と思いましたね、線の力強とセクシーさが同居しています。キャラクター性があります。サインペンの特徴を生かし、太さと、鋭角な所を、協調して、よりPOPで、わかりやすさを探求されておられます。無骨なサインペンの力強さやペンの角(2021年の数字のフォントデザインは字末端の角を強調したもの)を、セクシーや曲線や丸みという反対の概念にぶつけあわせるという、面白い逆張りテクニックもあわせ、見事にアイコニックな画に仕上げられています。ハートもムンムンに飛んでいて、世界観を補強しており、個性的で目をひく作品に仕上がっていますね!

🌸エントリーNo.14  WACKY_BeGoldenさん

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【らくがき】:
 まず、「作者の方が応援していた元野球選手がやっておられる焼肉屋さんビーフマン」さんのキャラクターだそうで(私は存じ上げなかったのですが)、ということで、簡単に確認したところ、

 二次的著作物(原著作物の本質的特徴を感得させるところに、新たな創作性を付与された著作物)に当たると思います。ということで、らくがきについてコメントします。らくがきは、いいな!好きだな!応援したい!と思ったり、影響をうけた、特にマンガやアニメを描いてみるというのは、誰でもやってきたことです。友達と共通の話題に熱中し、喜び、楽しみ合った時間というのは、代えがたいものがあります。大御所たる、手塚治虫先生もウォルトディズニーもそうですし、その後の日本漫画史においても、素晴らしい感動をもとに、それをエネルギーとして、新たな創作物を作り出し、文化的蓄積がなされていく、と思います。ですので、らくがきとしての要件は満たしています。

【創作性】:
 オリジナルの寄与分は90%以上(相当にある)として、その記憶を基にだけ描かれ、細かい線で追い求めた造形は、繊細さの中に、鍛錬された凄みも感じさせ、ミノタウロス再来か!と思われたものです。オリジナルが良いから、お書きになられて、これはオリジナルの評価なのかこちらの評価なのか切り分けられませんが、筋肉ファンとしては、ものすごく魅力的で、このせりあがる肩や腕の筋肉、腹の鍛えあげた筋肉、でいてシュッとした下半身のスマートさ、実に見事です!
 ちなみオリジナルの利用は選手権としては相応しくないと思われるため、大樹七海賞(投票の賞の他に設けている賞です)の該当外になりますが、年末みんなで、らくがきを楽しみあう、オリジナルへのリスペクト(言及なさっておられて)をこめ、素晴らしい腕をふるって、みなさんを楽しませて下さったことは、とても心に残り、有難く感じます!!!

🌸エントリーNo.15 2_far_westさん

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【らくがき】:
 らくがきの要件を満たしていますね!らくがきの、醍醐味の1つは、みんなに見せて、楽しめることがあります(小学生時代を想い起こす、私は大学でもやっていましたが)、まさに、2020年という時代を反映させた、牛のらくがきですね!

【創作性】:
 「鬼滅の刃」は今という時代を感じさせるコンテンツ、コロナ禍において、興行収入という意味でも日本の産業を救ったコンテンツ、2020年流行語トップ10入り、レコード大賞にもなり、NHK紅白歌合戦にも出場、毎日毎日ニュースで流され、日常生活に溶け込み、みんなが楽しみ合っている、このネタを取り上げない方が、らくがきとして、むしろ異常な感じもします。従って、あとはどれだけそれに、リスペクトがあるか、パクりものにある、ズルいとか、盗んだとか、オリジナルの評価を貶めたり金銭取得ルートを奪わない方法であり、さまざまな許容される線引きというのは、どこにあるのか、おそらくそれは時代により、状況により異なると思われ、考えさせられます。また同時に、創作者の創造性とそれが生まれるように投資した方々の尽力が報われる「フェアな社会を創る」ために、考え続けねばならないと思います。
 これは、昨年、ジブリの鈴木敏夫プロデューサーが、「常識の範囲内で自由にお使い下さい」と、スタジオジブリ作品の場面写真を提供する大きな判断をなさいましたが、こちらの知財人お絵描き選手権においても、ガチガチにルールで縛るのではばく、「常識の範囲」とはどこなのか、これを各自が考える時間にもして頂きたいと考える次第です。

 本作は、まるで、もののけ姫に出てくるような、神の域に達した神仏の動物というような、威圧感のある、顔と立派な胴体を持っており、さらに禍々しさ(アニメに関わらず、このようなデザインは古来から禍々しい)を、牛の模様として取り込み、オリジナル性が高いものです。さらに、セリフが弁理士になることへ(笑)追い打ちをかけます。線は繊細なのに、これだけの圧をかけてくる、造詣の仕方が見事だからに他なりません。

🌸エントリーNo.16 chichatcatさん

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【らくがき】:
 らくがきを越えた美しさですが、昨年もらくがきを超える作品がありましたので、それを許容する意味を書かせて頂きます。まず、本選手権は、年賀はがきにそのまま使った絵もどうぞ(年賀はがきをみんなで家族のように正月に眺めて楽しむというアットホーム感を大切にしたい)!と募集していますので、さすがに落書きを出すわけにはいかないし、そのためにわざわざ、らくがきを書き直してもらうといのもナンセンスという理由が存在します。しかし、時間をかけても、みんなを楽しませてあげたい!という気持ちも有難く受取りたいと思います。この自由で、温かくて、思いやる輪を、狭めるのではなく、育み、拡げる方向性で行きたいと思っています。
 本選考の意図としては、あまり時間をかけさせて、苦しくないようにということ、多くの方(日頃、創作の時間がない方にも)と創るという喜びを分かち合いたいという想いがあることは、書き添えておきたいと思います。

【創作性】:
「今」が詰まっている素晴らしい作品です!!
「2020年のビッグエンタメコンテンツ、鬼滅の刃」の要素を入れながら、「弁理士受験生の気持ち」、さらに、「子から丑へ繋ぐアイデア」をベースに「正月の箱根駅伝」、「新年の抱負」、これは、どれかの要素を知らない人でも、幾つもの複合的なアイデアを掛け合わせられていることで、多くの方がみて、楽しめる、心動かされる、細かい配慮が行き届いています。ぎゅうタンじろうの「牛タン」(笑)、大学名の「モー勉強大」(笑)、ねずみのネズコ、弁理士試験の過酷な毎日も、気持ち強く、明るく頑張ろうという気持ち、さらに、丁寧な線と色彩の仕上げ、見事です。作者の頑張り屋さんなところ、サービス精神旺盛なところ、アイデアが豊富なこと、色使いの美しさと優しさ、たくさん受け取るものが多い作品です。

🌸エントリーNo.17 Moccoさん

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【らくがき】:
 見事ならくがきです、らくがき要件バッチリです!そして、Moccoさん家からはMoccoさん、長男さん、次男さん、ご主人の登場です。順番にご紹介させて頂きます。

【創作性】:
 丸と三角の組み合わせで描けないか、というアイデアからスタートされたそうです。しかし、思いついても、創るは難しです。そして、こちらの作品が生まれました。ゲームや、ナノブロック的なもののを創りたくなるような、素晴らしいデザインですね!お鼻の大きいデフォルメで、温かみと安定感が醸し出され、蹄の三角合わせの造形とカラーリングのポイントが効いています。あまり描かれづらい蹄が、チャームポイントにまで引き上げられた(靴やハイヒールのようにも)、可愛らしく美しいデザインです。

🌸エントリーNo.18 Moccoさんの長男さ

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【らくがき】:
  文句なしの、らくがきです!鉛筆や紙に至るまで、見事です。線の迷いのない感じは、描きなれておられますね!

【創作性】:
 小学校6年生の長男さんの作品です。既に、この渋い牛の魅力を描き出したいと考えるとは着想からしてすごい上から降ろした不思議なポーズの配置も、タペストリーのようにも見え、違和感を感じさせないデザインになっています。牛という文字の、レタリングのデザインについても、検討が重ねられ、影で重厚感や、文字のタイプを、力強くするには、太くいくか、あるいは筆文字的にいくか、と。漢字だけでなく、英語(MO)も加えてみる、さらに、美味しそうなステーキ(湯気付き出来立てアツアツ!)、たっぷりのMILKと、もりもりに描き込まれて、楽しいですね!

🌸エントリーNo.19 Moccoさんの次男さ

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【らくがき】:
 文句なしの立派ならくがき!、ボールペンの細い性質を乗り越え、打ち消すという、らくがきにじっくり取り組まれた、らくがきですね!

【創作性】:
 小学校3年生の次男さんの作品です太陽の日差に照らされ、汗をかいている、牛さん。牛さんはアップですので、非常に遠くにある太陽に対して、遠近を出すために、何重にもボールペンで輪郭を太く描く、という技法を編み出し、テーマである牛にインパクトを与えられるように注力されていますね!そして、横長になっている(面長だと年齢が高くみえるため、その逆を行く)キュートな造形です。

🌸エントリーNo.20 Moccoさんのご主人

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【らくがき】:
 見事ならくがきです!Moccoさんは誘っていらっしゃらなかったそうなのですが、3人で楽しそうに牛をかいていたら、横でそそっとiPadで描かれていたそうで、当初は、文字だけ(模様だけ?)で牛の形にしたかったけれど、ということだそうです。ご家族の楽しい雰囲気が伝わって参ります、エピソードをお教え頂き、ありがとうございます!まさに、理想的ならくがきシチュエーションですね!

【創作性】:
 見事です。牛の生態、生活に迫るという。らくがき、で楽しませたい!それをどうするか、もっとも、率直な表現。コンテンツでも「うんこ」シリーズは子供に大人気。きっと、ご家族でも大いに笑われたことでしょう!

🌸エントリーNo.21 煉栗ちざりす弁理士先生

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【らくがき】:
 作品の題名は、『2次元バーコード決済「COWCOW」』だそうです。
 こちらの作品は、相当に高度で、巧妙です。らくがき、の要件を満たすように、ギリギリのラインを狙っています。わざと、らくがき風に仕上げている、というウルトラC級の作品。ここまでの作品が投稿されるようになったとは、、選手の方のレベルの進化がすさまじい…ちなみに、ちざりす先生の前回の作品を確認するのは必須です^^!

【創作性】:
 二次元バーコードという、デジタルな技術をテーマとしているので、、これを忠実に再現すれば、どう考えても、人のぬくもりやアイデアが入る、らくがきとは正反対にあるモチーフであるところを、鉛筆を使って、緻密に、狙いと外しを行う、描き方をなさっています。芸術的手法としても、点描の印象画的であり、かつクールなビジネス決済という面白さがあります。ちなみに、「二次元コード」と呼び、「QRコード」と呼ばないのは、デンソーウェーブの登録商標(第4075066号)や特許に配慮されているからです。QRコードの開発については素晴らしい技術開発の歴史があり、この点についても良かったら調べてみて下さい(自動認識分野の漫画を描いたことがあるのでご紹介したいと思いましたが、ちょっと今みつけられなかったので、後でみつけたらURL入れておきます)。この2次元バーコード決済「COWCOW」でお正月のお買い物をして、経済を回したいですね!

🌸エントリーNo.22【が】先生

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【らくがき】:
 フリー素材の牛の写真のピクセル値をエクセルに読み込まれたものとのことで(使用されたフリー素材の写真:https://pakutaso.com/20130654169post-2939.html) らくがきではなく、画像処理と言えましょう。こういう画像処理方法があるのですね、驚きです!(ちょっと調べてみました)

【創作性】:
 「らくがきとは」について考えさせられた2作品目です。様々な技法が試されてきました、筆、鉛筆、レインボースクラッチ(昨年)、マーカー、デジタルペン、パワポがあり、今回、エクセルという大技が披露されました。新境地を拡開拓する、その技法でないと、出せない表現というものもあると思います。実施に高度な知識と修練を要する技術の一つであり、まだ見ぬ表現技法の地平線を拡げていくものでしょう。これを良く思い付かれて、またそれを実現されたことに感銘を受けます。技法を使い、表現したいその方の内なるものをぜひ、見させて頂きたいなと思います。

🌸エントリーNo.23ケイバリュエーション(鈴木健治)先生

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【らくがき】:
 上記と同じ、フリー素材を元に、特許図面のように製作された作品です。
(使用されたフリー素材の写真:https://pakutaso.com/20130654169post-2939.html)。特許図面という、客観性・清書前提(また手書きを避ける)の書類と、らくがきという、主観性・清書前の手書きの画という意味で、相性が悪いために、その間をどう埋めるのかという意味で、遊び心としての文字が追加されているのですが、やはり特許図面を忠実に想起させようとすればするほど、らくがきから離れる…という難しさを考えさせられるものでもあります。「らくがきとは」について考えさせられた3作品目となります。

【創作性】:
 特許図面を見たい、という気持ちは、多くの方にあると思い(私もその一人です!)、この難しいテーマに挑んで下さったことに感謝です!一見で、フリー素材の写真と、この作品から得られる印象は、かなり違うと思います。ただ、デジタル時代において良く行われるトレースという技術で、写真から輪郭をとられている、ということは、このポーズ自体や、頭や耳、腰のラインや足の位置などは、オリジナル(牛自体とも)のもつ美感とも言えます。そこで、一番注目を集める目の描き方において、創作性が強く発揮されています。美しい睫毛やしっかりと見開かれ、見通すような心眼を持つ目、牛は仏教やヒンドゥー教では聖なる生き物だということを思い出させる様な、まなざしであり、また、日本画の長沢芦雪の牛が彷彿されるような美しさもあります。文字については、コロナ禍と知財に関するキーワードをいれながら、どこかアヴァンギャルドさが醸し出されてもいると思います。

🌸エントリーNo.24 S. MIYAGI先生

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【らくがき】:
 立派ならくがきですね!

【創作性】:
 こちら、かなりの秀作です。ボディはリアル感を持たせつつも、頭部を大きく、つまりデフォルメされています。人間の視点は、顔や表情はズームしてみて、全体はひいてみることで、対象を把握するので、この複合的な視点を見事に表現されています。ジブリの巨匠、宮崎駿監督の優れているところは、この複合的な視点を1枚の画に描き出せることにある、と評されています。さらに。太い線で遠くからも牛を把握できる造詣は見事です。

🌸エントリーNo.25 なつ@知財ゲームさん

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【らくがき】:
 見事すぎる、らくがきですね!イラストといって良いほどの完成度を感じさせる佇まいですが、らくがきとして通用する範囲におさめて頂いていると思います。

【創作性】:
 胸キュン、という言葉がふさわしい!あどけない表情とポーズ(ポージングは本当に難しい)、黒xピンク(ピンクも選び方重要、色彩配分)、豊満ボディながら、子牛のような乙女感があります。牛の模様の形であったり、角の描き方や、耳のはみだしたピンク色、曲がった鼻など、無意識に計算された、外し具合が絶妙に心地よいです。さらに、雰囲気にふさわしい筆記体サイン。パリジャンの絵画を見ているような洗練された気分になりました。

🌸エントリーNo.26 marinaranjaさん

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【らくがき】:
 紙とボールペン、またこのボールペンのアナログ感は、たまりませんね!描きなれた流麗な線、イラストに近いのですが、ただものではないことは、前回の作品をご覧いただければ、ご納得頂けるように思います。

【創作性】:
 女子x牛、において、鼻に輪を入れる、という大胆さをもってしながら、全く野暮ったくなく、これを、最先端ファッションか何かか、と勘違いさせてしまうような、POPの女王ぶりは今回も健在。ちょっと倦怠感の漂うポーズ、緩い髪の流れと、セーター、もぉ~っというこの感じが、いわゆる全て”画になる”というところにまとめられています。

🌸エントリーNo.27 せかいひろし@狼のしっぽさん

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【らくがき】:
 らくがきといってしまって良いのか、というような美しい仕上がりですが、作者が本気を出すともっとすごいことになってしまうので、これはやはり、らくがきレベルということです。

【創作性】:
 せかいのひろしさんの世界、今年も堪能です!「80年代の土産物にありそうなファンシーな牛さん」を目指されたそう!
 しかし、これは良さというものを濃縮した作品です。元気で、明るくて、牛さんといったら、というアイテムと雰囲気…こんな気持ちのよいものを描きたい(届けたい、という祈りかもしれません)と思うような、それを形にして下さいました。牛さんのポージングも表情も最高です。牛乳を片手に、「きょうもげんきにがんばろう」のメッセージ。太陽が輝き、緑のまきば、これ以上、健やかな画はあるのかと思わされます。

🌸エントリーNo.28 Ryo Matsumotoさん

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【らくがき】:
 こちら、非常に高度な技術と絵画観を持ちつつも、らくがきに落し込まれている作者であり、年賀はがきに描かれた絵をシェア(おすそ分け)下さいました。ありがとうございます。ぜひ、皆様、前回の作者のグランプリ作品もご覧下さい。

【創作性】:
 牛にひかれて善光寺参り、をふっと思い出してしまいました。そして、牛になること。松下幸之助氏の言葉に、「私の経験から申しますと、うっかり早く成功しては危ないぞ、大器晩成という言葉がありますが、そうすみやかに成功しないほうがいい。しかしあとずさりしてはいけない。一歩一歩、牛歩であっても進んでいかねばならない。そういう道を皆さんがおもちになる、お考えになる。考えにくいことかもしれないけれども、それを考えられる人は立派な人だというような感じがいたします。」『松下幸之助発言集11』(若年層対象の講演・1965)というのがあります。コロナ禍において、思うようには進めない大変な時代にあり、そうした時代の中でも、しかし、牛歩のごとくでも進んでいく、そうした気持ちが伝わりました。
 芸術面においては、郷土人形のような可愛らしい牛さんの上に、牛さんのコスチュームに身にまとう、可愛らしい人。まるで一休さんのごとく、一休み一休み(といいつつ、一休さんは、脳をリラックスさせ選択肢を狭めない自由な発想で、次の手を考えているのです)、珈琲を片手に、心を静め、前を向く、と投げかけていらっしゃるようにも思います。かすりの線や、わざと繋げていない線が、やはり、窮屈さや緊張感を感じさせない、穏やかで心静かな印象を与えています。

🌸エントリーNo.29 SIAA 抗菌製品技術協議会さん

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【らくがき】:
 らくがきの要件を満たす(鉛筆、ルーズリーフ等)構成要素もばっちりですね!(さらに、SIAAさんのペンもちらり!)
 らくがきをする事は、大人になってしまうと、なかなか出来ないのですが、大人だからこそ、アイデアも広がりもあると思っています。それを見せて頂けること、皆様と楽しみ合う事、お人柄感じ会う事が、とても嬉しいです。
 SIAAさんのコメントをご紹介させて下さい。アナログの感覚を言葉にして下さり、さらに、らくがきのお話もして下さいました。

【創作性】:
 女子x牛柄の服という切り口で、マスコット的な投身によるキャラクター化をされていますね。髪のボリュームの取り方で、漫画&アニメ的なアイコニックさも実現されています。かの高橋留美子先生は、角とトラ柄でラムちゃんを産み出されましたが、このこにも、お名前をつけてあげたいですね!ポージングと澄んだ瞳がとってもかわいらしく描かれておられます。服にSIAAマークも!SIAAマークについて、良かったら以下の漫画をどうぞ!


🌸エントリーNo.30 真さん

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【らくがき】:
 まず、NOMOと書いてあり、ピッチャーマウンドに立つ、あの野茂英雄であり、不愛想と言われ、後に米国へ渡り、とてつもない活躍することになる彼が、なんと牛の姿で蘇る!
 らくがき、って、似顔絵を面白くデフォルメして友達と見せ合って楽しむ
(楽しんだな)というのを、思い出させてくれるものです。らくがきって言ったら申し訳ない位の見事さです。でも、素晴らしい落書きでしょう。
 ちなみに、募集要項に数分以内のらくがき、という制約がありますが、アイデアを練るのは数日かけて構いません(むしろ、良いアイデアは、なかなか、すぐには思いつかないもの、ふとした瞬間に降りてくるもの)、描くのは、描きの技術を競っているのではないので、時間制限をつけさせて頂いており、アイデアが主であり、技術は従でそちらが重要なのではない、というメッセージとさせて頂いております。

【創作性】:
 トルネードですか、今にもすごい球がやってきそうですね!「牛といえば近鉄バファローズ、最もバファローっぽいと思っているのがこのパイオニアだと思っています。」というコメントを頂いておりますが、似ていらっしゃる!バッファローで野茂選手を描くことを思いついた着想と、さらには、ポージング、鼻息といった臨場感、野球場のシンボル的なシンプルな背景や小物類、わかりやすく力強い太い線、鮮やかな配色で、鮮やかに蘇えらせた技術。観察眼鋭く、対象を深く理解している、真さんならではの持ち味が存分に生かされ、練られた作品です。第1回から今回まで皆勤賞の、真さんの作品の歩みも、どうぞ合わせてご覧下さいませ!

🌸エントリーNo.31 柴式部 / 𝐒𝐇𝐈𝐕𝐀 𝐒𝐡𝐢𝐤𝐢𝐛𝐮さん

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【らくがき】
 初のホワイトボード&ペン!ホワイトボードは、描いては消し、と、まさにらくがきにうってつけの素材ですね!

【創作性】:
「ポイントは左上で前年のねずみが足早に駆けてるのと、右下に一応寅(小生年男)を配置してるところです」というコメントを頂いています。
 子・丑・寅の三体を配置した唯一の作品。さらに5頭が繰り広げる、サーカスような楽しい世界観なんと、丑という文字を、立体的に見立て、ジャングルジムが如く!そのジムの模様も、牛柄で美しく(ちょっと草間弥生さんを思い出す)、ところどころに、MILKや焼き肉(我々にとってはご褒美ですが・・)つき?。これ、そのままゲームにもできそう!?まさに、描きながらどんどんきっと思い付いて、描き込まれていったのではないでしょうか。落書きの醍醐味、自由で創造性高く、それを全て詰め込んで夢のように繰り広げられ、紫式部さんは落書きの申し子かもしれません!

🌸エントリーNo.32 きゃふぃ~さん

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【らくがき】:
 これは、もう、度肝を抜かれました!数分ではできなかった(作成に13分かかった)ということですが、こんな、すごい手法に挑戦されるとは!!ということで、主催者の想定範囲を超えており、どうこの道具(黒ゴマ)?を扱えばいいのか、黒ゴマのいなし方から、考えなければならかなった、フロンティア精神と、実現させた精神力に敬意を払い、数分縛りは、意味をなさないように感じます。また、紙ナプキンを使用されているという、ふっと思いついたときに描けるものを探したら、これしかないから、この上にアイデア置いていってしまおう、という感じも、にくいです。
 ちなみに、きゃふぃ~さんは、昨年レインボースクラッチ手法をして下さっておられます!ぜひ、併せてご覧下さいませ。

【創作性】:
「1. A scribbled ox, comprising: a paper napkin; and black sesame seeds.」というコメントを頂いております。知財を扱われる翻訳者らしい、美しい英文と、このシンプルな黒ゴマの種と紙ナプキンで、人は牛をうみだすことができる、創作ができる、という感動がありました。また、牛のシルエットが見事に現れていて、前回に引き続き、きゃふぃ~さんの、生き物に対する観察眼と、忠実な再現力には、目を見張るものがあります。中心に、ハートマークが見え、牛のシルエットだけでは終わらせない、愛らしいデザインに、温かい気持ちにもさせて頂きました。

🌸エントリーNo.33 しもも 時々 しもしも(下出 一)さん

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【らくがき】:
 見事ならくがきです。そして、「牛といえばブランドの始まりネタです。」というコメントを頂いております。これは、知財を愛する方が仰る上で、とても深い意味があります!
 拙書「弁理士にお任せあれ」の「第4章2.商標と商標の機能、ブランドの関係(P85-87)」において、商標とブランドの関係について解説しておりますので、お読み頂ければと思います(ここでは長くなりますので、省略いたします)。ブランドの語源の由来として、家畜に自身の所有物であることを示す焼き印(brander:ノルウェー古語)が由来という説があります。(「弁理士にお任せあれ」P86注釈より)。つまり、こちらの作品は、牛とかけて、ブランドのはじまりを描かれているのです!

【創作性】:
 牛さんには可哀そうなことをしていることになるので、涙目です。お尻を描きながら、お顔がちゃんと見えるアングルのポージングと、難易度が高い構図!また、線が輪郭線だけをなるだけ捉えるような、不思議な描き方をされており、それだけに、工夫され変化のある画から、画としての面白さ・魅力が増し、ハイレベルな芸術的感性のある完成度の高い仕上がりです。第一回作品と同じく、やはり、額に入れて飾っておきたいような思いに駆られます。ぜひ、第一回作品もご覧ください。

🌸エントリーNo.34 河部康弘先生

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【らくがき】:
 見事ならくがきですね!手が止まらずに、一気に描かれています。「第1回知財人お絵描き選手権」の作例をつとめて下さった、河部康弘弁護士が、私やギャラリーの期待に応えて、満を持して応募下さいました。年賀状にお使いになられた絵を、おすそ分け頂いています。

【創作性】:
 この跳躍した感じは、一気に描くのでなければ出せない線であり、それが魅力に繋がっています。軽快でリズミカルな気分にさせてくれます。「牛か、うん、鼻と模様だな、よし!描くぞ!」といった、瞬間の判断と思い切りの良さが伝わってきます。可愛らしさや愛嬌も。河部先生のお人柄が伝わってきます。

🌸エントリーNo.35 【m-ken】さん

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【らくがき】:
 らくがきですね!稲穂健市先生の著書『楽しく学べる「知財」入門』へのオマージュであるというコメントを頂いています。同書籍の帯が、「C」のマークの、広島東洋カープと、中央大学と、シンシナティ・レッズと、智弁学園和歌山高等学校野球部の4種類が並べられたものであり、そこから着想を得られて、「牛」のマークを4種類、何かないか?と検索され、描かれたとのことでいらっしゃいます。マークを検索する行為は、市場に商品やサービスを投入する際に、商標権侵害にあたらないかどうかを確認をする基本であり、大切な行為です。商標権の取り方・商標権と他の権利とのメリットデメリット、商標と著作権の違い、経営者・クリエイターが知って置くべき権利の戦略的使い方(第5章P127 )について、拙書「弁理士にお任せあれ」第4章・第5章をお読み頂ければと思います(こちらでは省略いたします)
 だが屋さんは、名古屋の知財系交流会をなさっておられますので、名古屋近辺で知財系で交流なさりたい方は、ぜひコンタクトを取って頂ければと思います。

【創作性】:
 「シカゴブルズ:NBAですがUS代表として。近鉄バファローズ:JPはこれで決まりですよね。ヴァイキング水産高校:牛の校章って探してもなかったので、ガルパンに出てくる学校らしいです。吉野家:これは外すことができません。」とコメントを頂いております。近鉄バファローズは、真さんも着想を得ておられますね。あとで、1つ1つ、オリジナルを見てみたいなと思っております。芸術面ですが、過去作品も、知財愛に溢れ対象を的確に描かれています。どうぞ皆様、だが屋さんの過去もぜひご覧ください。
 ちなみに、エントリーNo.33 しもも 時々 しもしも(下出 一)さんが、近鉄バッファローズのロゴデザインは、芸術家、岡本太郎氏によるものであると教えてくださいました。そう思って改めて拝見させて頂くと、岡本太郎氏のあの情熱のゆらめきが見えてきます、貴重な情報をありがとうございます。

🌸エントリーNo.36 大高晃洋@金型屋さん

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【らくがき】:
 見事ですね、らくがきと言っては申し訳ない様な出来栄えですが、美しいらくがきです。筆で日本画のように描かれ、賀正のスタンプの赤が効いており、正月感が漂います。さらに、牛のスタンプなど、端々まで、見る方を楽しませようとする心遣いを感じます。

【創作性】:
  例えば漫画の一部、アニメの一部を抜き出してそれをコピーする行為(丸パクリ)は、いわゆるコピーライトといわれる著作権の侵害行為にあたります。一方で、オマージュ(リスペクト)と呼ばれるような場合は、ケースバイケース(著作権者が許容せずに裁判になれば、ケースバイケースで判断されます)となります。丸パクリについて、私達が良くないと感じるのは、丸パクリ(をしておいてあたかも自分が考えた如くに振る舞う)にはオリジナル作者へのリスペクトがない(オリジナルののっとり、盗人だ)と感じるからでしょう。一方でオマージュ(リスペクト)というのは、オリジナルのもつ良さを受けつつも、さらにその良さから、それを凌駕するような、あるいは別の角度の、オリジナルを創りあげている部分があり、元オリジナルも、やはり別のオリジナルからの良さを受け取って、その創作が出来ているという、文化の蓄積を享受し合っている思いを感じるからではないでしょうか。さて本作品ですが、丸パクリではなく、オマージュ作品であり、オリジナル作品(鬼滅の刃)を読んでいない方は、別のオリジナル、例えば、なまはげであったり、古今東西から存在する動物の頭を借りた神の使いであったり、妖怪アマビエのように、疫病に立ち向かう、人ならざる者といった印象を受けるのではないでしょうか。「丑年にコロナに打ち克つという意味をこめて」というコメントを頂いています。様々な思いから創作されていることが感じられますが、皆さんはどうお感じになられるでしょうか。

🌸エントリーNo.37 Schumannさん

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【らくがき】:
 らくがき感と知財神戸牛®の文字®は、登録商標であることを意味し、「地域団体商標です」というコメントを頂いております。
 地域団体商標(制度)は、「地域名」「商品(サービス)名」からなる地域ブランドを保護することにより、地域経済の活性化を目的とした制度です。兵庫県食肉事業協同組合連合会は、和牛のルーツ兵庫県の至宝「但馬牛」・世界の舌を魅了する「神戸ビーフ」を保護するために、以下の商標について、地域団体商標の登録をなさっておられます。
・神戸ビーフ 商標登録 第5068214号
・神戸肉   商標登録 第5068215号
神戸牛   商標登録 第5068216号
・但馬ビーフ 商標登録 第5083160号
・但馬牛   商標登録 第5083161号

https://www.satofull.jp/static/t_dantai_syouhyou/case/kobebeef.php

【創作性】: シンプルに赤で描かれたのが見事で、赤のないところは、脂のさしが入っていたり、見事な肉と脂の配分で、とても美味しそうです!!遠近感を出す手法も取り入れられ、大きな肉に、さらに贅沢感もひとしおです、感動する眺めですね。Schumannさんの昨年のらくがきも、らくがきをらくがきする、という手法を取られておられます。ぜひ併せてご覧頂ければと思います。

以上、37作品を見て参りました。お正月は殆ど講評書きをしていたのではないかと家族に言われました(汗)
どうぞ、皆さん、多くの方に楽しんで、ご投票にご参加頂けるよう、第3回知財人お絵描き選手権のエントリー作品を、ご家族やお友達に見せてあげて下さいませ^^ご紹介大歓迎です!

📊 第3回知財人お絵描き選手権🎨投票サイト

あなたの好きな作品に1票をお願いします(記名式ですが公表されません)。選手の方は2票をお願いします(1票はご自身、もう1票は別の方へ。皆さん奥ゆかしく、ご自身にお入れにならないので!)
https://pollie.app/4r0jv

投票するにはリンクをクリックしてください。

🌸エントリーNo.1 Uchidaさん
https://pollie.app/2c149

🌸エントリーNo.2 myamyaさんの娘さん
https://pollie.app/9bjwn

🌸エントリーNo.3 KMDさん
https://pollie.app/491v5

🌸エントリーNo.4 中村 祥二先生
https://pollie.app/djk95

🌸エントリーNo.5 ひろた先生
https://pollie.app/ddfet

🌸エントリーNo.6 白犬さん
https://pollie.app/nb93g

🌸エントリーNo.7 NAKAGAKIさん
https://pollie.app/cv0mg

🌸エントリーNo.8 myamyaさんの息子さん
https://pollie.app/8ttde

🌸エントリーNo.9 myamyaさん
https://pollie.app/aof90

🌸エントリーNo.10 Kentaroさん
https://pollie.app/jx2mw

🌸エントリーNo.11 ノーワン化粧品さん
https://pollie.app/tj0ew

🌸エントリーNo.12 むつみめもさん
https://pollie.app/9y7vn

🌸エントリーNo.13 まおパルさん
https://pollie.app/kfan8

🌸エントリーNo.14  WACKY_BeGoldenさん
https://pollie.app/9dacf

🌸エントリーNo.15 2_far_westさん
https://pollie.app/bqo58

🌸エントリーNo.16 chichatcatさん
https://pollie.app/12za0

🌸エントリーNo.17 Moccoさん
https://pollie.app/pqmqs

🌸エントリーNo.18 Moccoさんの長男さん
https://pollie.app/6s6dy

🌸エントリーNo.19 Moccoさんの次男さん
https://pollie.app/w66yh

🌸エントリーNo.20 Moccoさんのご主人
https://pollie.app/m3by9

🌸エントリーNo.21 煉栗ちざりす弁理士先生
https://pollie.app/nw40w

🌸エントリーNo.22【が】先生
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🌸エントリーNo.23ケイバリュエーション(鈴木健治)先生
https://pollie.app/ho6uh

🌸エントリーNo.24 S. MIYAGI先生
https://pollie.app/fmeoz

🌸エントリーNo.25 なつ@知財ゲームさん
https://pollie.app/2s26c

🌸エントリーNo.26 marinaranjaさん
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🌸エントリーNo.27 せかいひろし@狼のしっぽさん
https://pollie.app/smiza

🌸エントリーNo.28 Ryo Matsumotoさん
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🌸エントリーNo.29 SIAA 抗菌製品技術協議会さん
https://pollie.app/zmlo0

🌸エントリーNo.30 真さん
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🌸エントリーNo.32 きゃふぃ~さん
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🌸エントリーNo.33 しもも 時々 しもしも(下出 一)さん
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🌸エントリーNo.34 河部康弘先生
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🌸エントリーNo.35 【m-ken】さん
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🌸エントリーNo.36 大高晃洋@金型屋さん
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🌸エントリーNo.37 Schumannさん
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どうぞよろしくお願いいたします!

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