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万物に拡張性を持つ鴻蒙OS!自動車への進出がいったい、誰の「命」を奪ってしまうのか

鴻蒙(HarmonyOS)とは一体何?何に使うのか?

6月2日までは、大多数の人はまだ鴻蒙の意義と用途をよく知らなかったが、6月2日当日、華為・消費者業務CEOの余承東氏が「一生万物、万物帰一」の発表会で正式に鴻蒙OSを発表したことに伴い、鴻蒙は一気に火がついた!

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鴻蒙OSは確かに火がついた。今では小学生からおじいさんやおばさんたちまで、鴻蒙とは何かを知っている。もちろん彼らにとって、鴻蒙の理解はまだスマホの操作画面システム、程度の理解に限られており、何が変わったかについてもそれが中国国産であること、自主製造の2点程度に過ぎない。実は鴻蒙OSは彼らが理解しているほど簡単なものではない。特にHarmonyOSをベースとした車に乗った後は……。

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鴻蒙OSの車載システム

HarmonyOS(鴻蒙OS)は華為が開発した、万物相互接続時代に向けた全く新しい独立したスマート端末オペレーティングシステムで、異なるデバイスのスマート化、相互接続、協調に統一の言語を提供する。HarmonyOSには3つの大きな特徴がある。第一は1セットのオペレーティングシステムで大小のデバイスの需要を満たすことができ、統一OSを実現し、強固な耐障害性を有している。第二に、このオペレーティングシステムを搭載するデバイスがシステムレベルで一体となり、スーパー端末を形成し、設備のハードウェア能力を柔軟に拡張可能とし、設備間のハードウェア相互扶助、資源共有を実現する。第三は開発者向けで、1回の開発で多端末展開を実現することである。

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6月2日HarmonyOS発表会

よく知られている通り、「コードは書きやすいが、生態系は共存しにくい」というのがOSを作る上での最大の障害である。このため、ファーウェイはHarmonyOSの基礎能力をすべてオープンアトムオープンソース財団(原子开源基金会)に寄付しただけでなく、同時に全力を注いで、世界中の開発者へのサポートを強化した。開発者により良い鴻蒙生態開発環境と開発ツールを提供し、開発者が1回の開発で多端末での配置を実現し、鴻蒙生態の応用と原子化サービスを開発し、スマートフォン、タブレット、カーデバイス、スマートテレビ、スマートウォッチ、IoTなどの設備を含む多種のスマート端末上で動作し、より良い体験とより多くの入り口をもたらすことができるようにしている。

一生万物、万物帰一、HarmonyOSの出現により、業界全体のための新しい応用標準が定義され、デバイス間の協同は非常に簡単で、各デバイス間はいつでもオンラインで接続されている。これはいかなるオペレーティングシステム上でも、これまで実現したことがないことだ。そのため、HarmonyOSが発表されてから、多くの企業が鴻蒙に対する支持を発表し、HarmonyOSに基づくアプリケーションを積極的に開発している。これには金融企業、IoT企業、家電企業だけでなく、完成車製造企業も含まれている。

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鴻蒙OSハイパーターミナル

発表会では、ファーウェイ・コンシューマー業務ソフトウェア部の王成録総裁が世界のユーザーにHarmonyOSの使いやすさを示した。複数の連携したスーパー端末が応用シーンに基づいて調整されており、自然でスムーズな体験が繋がっており、すべての人を魅了したと言及。OSリリース後、ファーウェイデバイスをHarmonyOSにアップグレードしたユーザーのデータについても検証し、OSとしての独自性と使いやすさがユーザーの心を虜にしたと発表した。

しかし不可解なのは、王成録氏が応用シーン発表する際、HarmonyOSをベースにした自動車の部分についてだけ、言及しなかったことだ。「ファーウェイは車を作らず、自動車メーカーが良い車を作ることを助ける」という大方針の下で、HarmonyOSをベースにしたスマートコックピットを持つ車は顔を出すべきだが、なぜ言及しなかったのだろうか。4月18日、ファーウェイの「専新致智-HI与你相約2021新品発表会」ではすでに多くのことを話しており、HarmonyOSの車両部分に関するより重大なニュースも途中にあったはずだ。これは間接的な描写であり、この「一生万物万物帰一」の発表会では、それを "話していなかったこと" が非常に重要であり、ゆっくりと「弾丸を飛ばす」必要があることを物語っている。

ではHarmonyOSが搭載されている車載部分は一体どうなっているのか?智車派はこれまでの内容を繰り返すのではなく、HarmonyOSの車に搭載されることで世界の完成車業界、世界のIoT産業、ユーザー体験にどんな変化をもたらすのかを皆さんと共有したいと考えている。

今年の上海モーターショーでは、ファーウェイのHI Insideを採用した初の完成車「ARCFOX αS」を見た。この車はスマート高次自動運転、スマートコックピット、5Gネットワークでファーウェイのトップレベルの保有を獲得しており、これもαSがファーウェイのHI Insideを獲得できる理由となっている。

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Huawei HI InsideのARCFOXαSを獲得

高次の自動運転はすでに多くのビデオを見ることが可能で、現在の乗用車市場から見ると、それは本当に魅惑的だ。車載5Gネットワークは現在、ファーウェイと他の企業と肩を並べているが、スマートコックピットではファーウェイがあまりにもリードしており、これらはすべてHarmonyOSのおかげだ。

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HarmonyOS車両ベースシステム

kirin9610車載モジュールは計算力の功労者だ。多くの分離分散の外部デバイスが手と足であるならば、HarmonyOSはこれらの魂であり、これらのデバイスを効果的に連携させてユーザーに提示するだけでなく、運転ユーザーにも優れた体験をもたらしている。

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ファーウェイkirin9610車載モジュール

最初の素晴らしい体験は「シームレスな接続」である。例えば、ファーウェイMate 40 Pro+で歌を聴きながら車を運転している場合、同じファーウェイアカウントの車載システムがオンになると、音楽は車載オーディオに「シームレスに繋がれ」て再生される。この体験はBluetoothでもできると思うかもしれないが、スマートフォンのナビゲーションが車載の大画面に「シームレスに接続される」ことは、Bluetoothでは実現できない。

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HarmonyOS車両ベースシステム「シームレスフロー」

2つ目は一端末多用だ。携帯電話にインストールされているアプリであれば、車の大画面インタフェースに「シームレスに転送」することができ、同時に車ベースで「シームレスに転送」された各種アプリを操作することができ、ダウンロードする必要はない。また、指定された連絡先に画像を送信するなどの動作を音声で制御することもできる。

3つ目は全シーン連動だ。HarmonyOSベースのスマートホーム製品を自宅で使用していれば、エクスペリエンスはより完全になる。例えば、ファーウェイの高精度地図に基づいたナビゲーションは、あなたがもうすぐ家に着くことを知っている。この時、車側の端末からあなたが設定した動作を連動させることができる。例えば、自働的にエアコンをオンにし、適切な温度に調整しておく。自働的に掃除ロボットをオンにして、家に着いた時に床を掃除しておく。自動的にお湯を沸かす。カーテンなどを自動的に閉めたり開けたりする、等だ。

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スマートホーム機器と連動

そして、最初の2つに比べ、3つ目が絶対的な体験と言い切れる。3つ目は、HarmonyOSベースの車が私たちに未来の生活をもたらすシーン、そして2兆クラスの市場との相互接続を前もって感知させてくれたからである。

HarmonyOSは全シーンの相互接続の新しい生態系を切り開いたといえる。HarmonyOS車載システムに基づく車は、生活シーンの相互接続だけでなく、スマートシティのインフラ設備が完成すれば、スマートシティとのコミュニケーションとの交流を実現することができる。

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車から始まる万物の相互接続

ファーウェイの高精度地図ナビゲーションを利用してショッピングモールに行くと、目的地のショッピングモールのスマート駐車場が駐車スペース情報を送信し、駐車スペースを事前にロックすることができ、同時にそのショッピングモールが現在行っているセール情報についても知ることができる。あなたが車を運転して出勤する途中で妻から電話がかかってきた時にも、直接HarmonyOSベースの車載大型スクリーンで彼女とのビデオ通話が繋がり、もし彼女があなたに昨夜撮影した子供の宿題を彼女に送信してと言うならば、直接音声で写真を選択して、送信を実現することができる。

現在、多くの不動産企業は住宅を引き渡す際に、スマートホームの基礎設備をその中に入れている。もしこの不動産企業がファーウェイのスマートホームのソリューションを選んだとしたら、その体験はきっと爆発的だ!これはHarmonyOSにより、開発者は1回の開発で、他端末の配備を実現し、同時にスマートフォン、タブレット、車載機、スマートテレビ、スマートウォッチ、IoTなどのデバイス上で動作し、さらに分散ソフトバス技術を利用して、全シーンの「シームレスな接続」を実現することができるからだ!

マンションの玄関を入ってから、自宅のドアに入るまでの一連の後続の動作、起きてから出勤まで、そして会社に至ってまで、すべて「シームレスな接続」の体験を感じることができます。ファーウェイHarmonyOSはスマートホームからスマートシティまで、エンドツーエンドのすべてのシーンを切り開いていている存在だ。その最初の一つが、移動の足となる車である。HarmonyOSベースのシステムに基づいており、車にスマートパワーを加え、運転者と同乗者にシームレスな体験をもたらすだけでなく、未来に想像の空間をもたらし、そして同業者にも挑戦をもたらしている!

では、HarmonyOSの車への進出は、いったい誰の「命」を奪おうとしているのだろうか?智車派は、最初に縄をかけたのは、「長年横たわってきた」伝統的な自動車メーカーであると見ている。これらの自動車メーカーはエンジン時代に独自の技術と特許に頼って錦衣玉食の生活を送っている。彼らも「将来を見据え」ているとはいえ、ライバルがいないので、ゆっくりやることができると考えている。しかし、彼らが予想していなかったのは、実力を備えながらも努力している、伝統的な自動車メーカーにとっては「ナマズ」的な企業が市場に存在するということだった。アップルの「携帯電話の再定義」はノキアやモトローラなどの老舗携帯電話メーカーの壊滅を引き起こした。当初からモバイル計算力チップをベースにしたクアルコムはIntelを苦しめ、OSのボスであるマイクロソフトはモバイルインターネット時代にグーグルに屈服させされた。新エネルギー車に至っても、ファーウェイが引き起こしたスマートカーの潮流は、かつての市場トップが新時代になると没落する可能性を示唆している。

では、他に誰の命を奪うであろうか?それはシステムレベルのアプリケーション全体とシーン全体の相互接続市場のプレイヤーだ。システムレベルでは、アップルのCarPlayとグーグルのAndroid Autoは現在、マッピングレベルに限られており、全シーン体験この新しい端末である車から言えば、2つのシステムはいずれもファーウェイ鴻蒙OSベースのシステムとの体験を示せてはいない。ファーウェイ鴻蒙OSベースのシステムはこの分野でこの2大科学技術企業をリードしている。

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そしてまた誰の命を奪うであろうか?我々は口には出さない、皆さんに当てて頂きたい。皆さんも推測できると思うが、非常に興味深い現象が見られるのだ。トップレベルのテクノロジー企業の80%がスマートハードウェア、つまりスマートホーム向けの製品を作っています。オーディオであろうと掃除ロボットであろうと、これらの企業の80%が車の分野に参入し始めています。アマゾン、アップル、Xiaomi、OPPO、dyson、……。

アップルといえば少し、残念なことがある。iOS 15の発表会で智車派が注目していたのは、新システムがベース上で何か更新されたのか、iOS 15のように「クロススクリーン」操作が実現したのかということだったが、最初から最後までも、発表はなかった。逆に智車派が驚いたのは、この発表会で述べたことが、6月2日のファーウェイHarmonyOSの発表会で述べたこととほぼ同じだったということだった。

真偽のほどはわからないが,負けたのは本当だ。「私たちは何も悪いことをしたわけではないのに、なぜか負けた」というのは、ノキアの最後のCEOであるヨマ・オリラ氏の言葉だ。しかし、あの時にCEOがヨマ・オリラ氏であったがどうかは、ノキアの結末に影響を与えるものではない。

伝統的な自動車業界で長年培ってきたブランド達にとって、この言葉は警告であり、しかし同時に新たなスタートでもある。HarmonyOS、そしてHarmonyOSをベースにした車ベースのシステムは、大きな一手を打っていますが--それが革命を起こすかどうか、その主導権はやはり私たちの手にあるのだ!


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