時間の長さを味方につけた者が最後に勝つ

時間を有効に使うのが良いことは以前書いたし、同じことを教えてくれる人は多い。しかし、時間の長さを有効に使うことを教えてくれる人は少ない。

ある個体(あなた)の成長する速度が普通よりも遅くても、長い時間成長できれば、途中で成長を止めた個体よりも最終的には勝る。

これだけなら当たり前のことだが、個人の能力をいろんな分野に分けて考えるとこの考え方の結果がとんでもなくすごいことになると気付く。個人の能力には差があるのが当たり前だが、何もかも不得手とか何もかも得手ということはない。英語は不得意だが数学は得意とか、野球は不得意だが水泳は得意とか、人付き合いは不得意だが一人でやる作業は得意とか、音楽は得意だがファッションコーディネートは不得意とか、人の能力は何百何千種類もある。時間を味方に付けるとは自分が得意な分野も不得意な分野も、捨てることなく学習を続けるということだ。その結果、どのような分野もこなせるスーパーマンになれる。これはとんでもなくすごいことだ。

何かに成功してもそこに学びはほとんどない。失敗するときにこそ学べる。不得意なことは失敗が多い。ということは不得意なことは学ぶ機会が自動的に多くなる。その結果、不得意なことほど学んで上手くなり、時間がたくさんあれば最終的には不得意なことは何もなくなる。

どんなに不得意な分野でも失敗と学習を繰り返して60年70年と経てば、少なくとも人並みにはできるようになる。そのためには不得意な分野で失敗をたくさん経験してそこから学ぶことだ。学ぶことさえ怠らなければ、脳の自動機能により自然に上手くなる。人並みになれると控えめに言ったが、50年も続けたら普通は一流になれる。

私は頭はめちゃくちゃ良いが、体育は苦手で通信簿はいつも1か2だった。ところが老人になった今はスポーツ万能である。どんなスポーツも少しずつ練習したからだ。おしゃれなんかも苦手だったが、今はちゃんとコーディネートできる。これも投げ出さずに勉強したからだ。頭は相変わらず良いままなので、お金や仕事に困ることはない。人付き合いは苦手だったが、今は全然苦にならない。もっともこれは長い学習の結果、クズとは無理に関わる必要はないと分かったからだ。まだスーパーマンというには程遠く、もっとたくさんの国の言葉を理解できるようになりたいし、いろんな楽器の演奏もできるようになりたい。ベンチプレスは自分の体重の2倍を上げたい。死ぬまでにはあと50年はありそう(私は120歳くらいまでは生きるだろう)だから、希望(時間)は大いにある。

残念ながらバイクや飛行機の運転はもうこれ以上はしない。これは今の身体の反応速度で高速運転をすると事故って死ぬかもしれないから。四輪はサーキット以外では乗らないが、横Gが3G以上かかると内臓が寄って気持ち悪くなる。もう速くは曲がれない。ヨットはもうしばらく乗れるかな。でも荒天の海で落水したらライフジャケットつけてても死ぬかもしれないから、いつまでもって訳にはいかないだろう。身体が動かなくなったら時間を使いすぎるからと封印してきた専用ゲーム機によるゲームをぶっ通しでやりたいので、それはそれで望むところだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?