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五百羅漢で自分に似た像を探そう

数年前のゴールデンウィークに、三重県三重郡菰野町にある竹成五百羅漢へ行きました。ちょうど大日寺の藤棚の下で野点が開催される五月五日です。満開の藤の花はそれは見事でした。

藤は民家の庭に植えてはいけないと聞いたことがありますが、満開の藤棚を見て納得です。どんどん成長してツルを這わせている様子を見れば、地下でも立派な根を張っているに違いありません。よほど自宅と離れた場所に植えないと、建物の土台を壊しそうなほど成長するでしょう。

花が垂れ下がるから良くないとも言いますが、植物として立派に根を張り成長する姿を見れば、植える場所を選べということが一目瞭然でした。お寺の境内であれば安心ですね。また、来年も満開の藤を楽しみたいと思います。

さて、竹成五百羅漢は嘉永5年2月(1852)竹成出身の照空上人(神瑞和尚)が建立を発願されて、桑名の石工、石長こと藤原長兵衛一門の手により慶応2 年に完成したものです。

東入口には、大地蔵菩薩と二童子、三蔵法師、弘法大師、南に願主の照空上人像、地獄の炎魔大王と十王、山上には大日如来と四方仏、その前に釈迦如来、普賢菩薩等、北面した所に七福神、役の行者、苦行の釈迦、中腹に天照大神、猿田彦が小高く盛った土山に並んでいます。

神様と仏様が混在している民衆の信仰が一目でわかります。一体一体姿かたちが違い、ユーモラスな表情で見る人の心を楽しませてくれます。全部で469体ある羅漢さんを見て自分に似たような顔を探すひとときは楽しく明るい気持ちになれますよ。現在、竹成五百羅漢は三重県指定の史蹟となっています。

黄色は気持ちを明るくしてくれる色。明るい気持ちになりたい時は、黄色を身に着けてみましょう。

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