未来のための絶望貯金
私が出勤してまずすること。
パソコンを立ち上げながら缶コーヒーを一口飲んでストレスを和らげること。
そして、目元にぐっと力を入れること。
こんな風にパソコンを睨みつけているのは、ピリピリした空気を出すことで無駄話や余計な頼み事をされないためだ。
忙しいアピールなんて馬鹿馬鹿しいことに労力を使っている自分に少し絶望した。
体調が悪そうなのに働いている人に、
「大丈夫?無理しないで休んでくださいね」と声をかける。嘘つけ、本当は休めるなんてずるいって思ってるくせに。自分が一番休みたいって思ってるくせに。
偽善者ぶっている自分に絶望した。
仕事が終わらなくて焦っているときに、笑い声が聞こえる。余裕があっていいなを通り越して、ヘラヘラしているやつ全員処刑されろ、とさえ思う。
そんな、他人を貶めようとしている自分にかなり絶望した。
定時を過ぎて、逃げるように会社を出る。
家に着いてテレビをつけると他国の戦争のニュースが流れた。
生きるか死ぬかの瀬戸際にいる人を思うと、余計に自分の悩みの小ささに絶望した。
私はもっともっと絶望したい。
今の場所から動かずにはいられないくらいの絶望を貯めて、
自分に絶望するんじゃなくて、
少しでも良いから自分に希望を持てるような場所に行きたい。
私の中の絶望許容範囲を超えるくらいの絶望が、はやくたまりますように。
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