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新型コロナウィルスで地方でもリモートワーク普及(中編)


前編の続きです。

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本日(2020/3/2)から学校の臨時休校が始まりました。

UI志援コンサルティングでも先週土曜、臨時リモート取締役会を開き、①より一層の社内リモートワーク推進②クライアントのリモートワーク普及促進③各オフィス出勤時に子連れ出勤可能&フレックス勤務可能なことを確認しました。

社内はスタッフの温度差があるのが実情です。私はリーマンショック時に上場していた人材会社の幹部をしていたので、今回も瞬時に危機感が最高レベルまで引き上がりましたが、正直社内はそこまで至っていません。(なので、目下、社内の意識と行動レベルの引き上げを行っています。)

一次情報の重要性

まず、社内もそうですがクライアントのみなさまにもお伝えしたいのは、できる限り一次情報を得た上で判断してほしいということです。今回一次情報に当たるのは何か?一次情報に近いものは何か?段階的に首相から要請されているイベント自粛や一斉休校のもとになっているのが、2/24(月)に発表された専門家会議の見解です。(通常、一次情報とは、自分が実際に目で見て体験した情報を指しますが、今回対象物は、目に見えないウィルスであり、その限りでないという私なりの解釈をしています。)

全文掲載されていますので、まずは、しっかり読んでいただきたいと思います。その上でご参考になればと思い、以下、私なりにまとめてみました。(1~4の段落は2/24専門家会議の見解に沿っています。)

私なりの2/24専門家会議まとめ

1.緒言

感染拡大のスピード抑制は可能、1~2週間がヤマ

何度も目にしたかもしれませんが、この俯瞰図を頭に入れることが重要です。ピークをなだらかにするために、経済活動が最小の被害で抑えられる子供たちの活動抑制、学校の休校措置から始まったと推察できます。

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(出典:日経新聞同記事)

2.日本国内の感染状況の評価

現在、感染を拡大させるリスクが高いのは、対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離)が、会話などで一定時間以上続き、多くの人々との間で交わされる環境

​厚生労働省のHPをよく見ると、新型コロナウィルス対策本部クラスター対策班が「感染者の約8割は、他人に感染させていない。」と報告しています。

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(出典:厚生労働省HP 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)問12

一方、スポーツジムビュッフェ形式の会食などは、集団感染の事例が報告されています。特に、スポーツジムの集団感染状況は、テレビ等でも数多く報道されており、よく知られている所だと思います。

昨日(3/1)には、集団感染を防ぐため、スポーツジムの利用やビュッフェ形式の食事を自粛することなどが要請されました。風評被害は避けるべきですが、今一度みなさまの行動を見直すことをおすすめします。

3.これまでに判明してきた事実

新型コロナウイルスに感染しても、無症状ないし軽症の場合もある。
感染経路は、せきやくしゃみなどの飛沫感染と接触感染が主体。
国内で感染が進行している現在、すべての人にPCR検査をすることは有効ではない。
感染症病床は、ダイヤモンド・プリンセス号の状況を受けて、既に利用されている状況。

以上、2/24(月)に発表された専門家会議の「一次に近い情報」を整理した上で、私なりに考えてみると、現在は、新型インフルエンザの行動計画でいう「国内(地域)感染期」に当たると言えそうです。つまり、確定患者を入院させるといった封じ込め施策を止めて、軽症者は自宅で療養し、重症者の救命を最優先とするフェーズに移行するということです。

ここまで踏まえて、政府専門家会議の結びの「みなさまにお願いしたいこと」を読むと、よく理解できます。(私もこれを書きながら、かなり冷静になってきました。)

4.みなさまにお願いしたいこと

この1~2週間の動向が、国内で急速に感染が拡大するかどうかの瀬戸際であると考えています。そのため、我々市民がそれぞれできることを実践していかねばなりません。
特に、風邪や発熱などの軽い症状が出た場合には、外出をせず、自宅で療養してください。ただし、以下のような場合には、決して我慢することなく、直ちに都道府県に設置されている「帰国者・接触者相談センター」にご相談下さい。
●風邪の症状や37.5°C以上の発熱が4日以上続いている(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)
●強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある
※高齢者や基礎疾患等のある方は、上の状態が2日程度続く場合
また、症状のない人も、それぞれが一日の行動パターンを見直し、対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離)が、会話などで一定時間以上続き、多くの人々との間で交わされるような環境に行くことをできる限り、回避して下さい。症状がなくても感染している可能性がありますが、心配だからといって、すぐに医療機関を受診しないで下さい。医療従事者や患者に感染を拡大させないよう、また医療機関に過重な負担とならないよう、ご留意ください。
教育機関、企業など事業者の皆様も、感染の急速な拡大を防ぐために大切な役割を担っています。それぞれの活動の特徴を踏まえ、集会や行事の開催方法の変更、移動方法の分散、リモートワーク、オンライン会議などのできうる限りの工夫を講じるなど、協力してください。

今回は、リモートワークの各論に入る前に、私が日頃から重要視している一次情報について述べさせていただきました。コンサルティングやプロデュースの仕事を行う時もそうですが、常に一次情報を重要視しています。様々な報道・噂・デマ(二次情報・三次情報)がはびこるのが世の常ですが、少し落ち着いて冷静に判断することが、特に有事には求められると思います。

また、グローバル時代は、インバウンドが象徴するように人の交流が活発な環境下です。高速交通網が発達し、世界が一つの村のようになっており、伝染病や感染病も対岸の火事ではなくなったという認識が必要なのでしょう。

「Think Globally ,Act Locally」

こちらもいつも唱えてきたことではありますが、地方で働く私たちにとってこの真意を噛み締められる事態であります。

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