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きょうの話題 4つ

今日は4つ話題を、話してみよう

「Sunset Theater」

うちはこの数週間、
またも離島に出張中。今度は無人島ではない。

夕方のランニングで、海の側の曲がりくねった道を
走っていったら、
峠あたりで「Sunset Theater」と書いた看板が立っていた。
いかにも手書きの、ペンキで描かれたカラフルな看板。
けれどずいぶん古く、板に使われた木材は朽ち始めていた。

見ると、その道路の法面のコンクリートの上が、
見晴らしのいい高台になっている。

上ってみると、海に沈む夕日が見えた。
それでここ最近、ランニングではこの場所を目指して走り、
しばらく夕日をみて帰る。

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「夕日の映画館」
たしかに、刻一刻とかわる夕日は、
さながら映画を見るようでもある。

でも、うちが見たことのある映画は、
夕日のようではなかったかも。

夕日はたいてい、
次第にはっきりしなくなって、
次第に淡く微妙になっていって、

クライマックスが一番複雑で、謎めいている。
やがて星が瞬く。

そんな順序の映画って、
あるのだろうか。
たいていの映画は、
逆の手順を踏むような気がする。

最初に謎をちりばめて、
クライマックスで導線がつながって、
視聴者の心にぱっと光が差し込む
言うなれば朝日のようなもの。

どんどん穏やか、どんどん静かになるって、
刺激や興奮はないかもしれないけれど、

落ち着くだろうなあ。
そんな映画があっても
いいなあ。


おしゃれ数珠

仕事仲間と二人で
休日に山に出かけ、
ハイキングをしながら

この地域に産する赤い色の木材の
商業的な有効利用法について
お互いのアイデアを話していた。

うちは
手首につける「数珠」をつくればいいのでは、といった。
赤いその木は、
つやつやとした玉にして、
手首に飾ったら
さぞ映えるだろうと
思ったのだった

「”おしゃれ数珠”だね。」
うちは得意げに言う。

仲間は、「あー、、、」と、一瞬
感心するように空を仰いだ後、
ちょっと間を開けて、
「ブレスレットだね、それ。」
といった。

「たしかに...!」
「ていうか、(おしゃれ数珠っていう)ネーミングが全然、
おしゃれじゃないよ!」

二人して笑った。
でも、ブレスレットはたしかに、
木目や色がきれいな木の利用法としては
いいな、と仲間も言ってくれた。

木は磨くと光る。
赤や黄色や紫色の木。
丸く磨けばきっと、
軽くて,いい香りのする
宝物になる。



内臓

おなかのなかは、
真っ暗なんだよなあ、と思う。

内臓にはどうやら
鮮やかな
色がついているみたいなんだけど

うちは一生、
自分の内臓の色をたしかめずに
土に還るのだろうなあ。

ランニングをして
空を見上げて
夕日に色づいた雲を見て
そう思った。

暗闇の中にある
色鮮やかなもの、色淡やかなもの。
引っ張り出さなくていいから
想像してみたい。

見えなくても。
色はある。


おにぎり

うちはおにぎりが好きだ。
最近は玄米しか炊かないから、
玄米のおにぎりしか作らないけれど。

先日、高菜めんたい、という惣菜を買って
具にしたら、おいしかった。

おにぎりって
人によって塩加減の好みも違って、
自分で具を考えることもできるし、
かなりアレンジを楽しめる料理だと思う。

うちの一番は梅干しかな。
塩と赤しそだけでつけた大粒。

それなら白米がいいかな。うちも。


のりを巻くかどうかも大事なところ。
ぐるっと全体を包んで巻くのか、
切り取ったのりの一片を巻くのか、
はたまたとろろ昆布か。
なにも巻かないのか

青森では、若生おにぎりという、
薄く柔らかい1年昆布をまく半月型のおにぎりが
あるらしい。
おいしそう。


塩加減から具、握り方、形まで
知恵と工夫の詰まったおにぎりには

人それぞれに、
思い出があるんだろうなあ。

二人の人が握ったら、同じ米、同じ具を使っても
違った味のおにぎりができるのだろうなあ。



ところで、うちは以前、
おにぎりはがっちり握るのではなく、
空気を含ませるように、ふわっと握る方が
甘みがあっておいしい、という話を
だれかから聞いた。

じぶんでやってみると、
崩れ去ってしまわないように
ちゃんと形にするのが難しかったけれど、

たしかに、あまり力を込めずに
ちゃっちゃっと握った方が
おいしい気がした。

空気も味わっているんだな、と
そのときうちは思った。

それは絵も同じかもしれないと思った。

力を入れすぎず、情報を詰め込みすぎないほうが、
隙間ごと味わってもらえる。
そして空隙が甘いのだと。

そんなことを思ったので、
絵作りに
おにぎりの握り方を
応用してみようかと思う。

今日このごろ。

27years old,9.26,Mizuki


絵を描くのは楽しいですが、 やる気になるのは難しいです。 書くことも。 あなたが読んで、見てくださることが 背中を押してくれています。 いつもありがとう。