Netflixで「ナイスガイズ!」観た
会話劇が好きな人は観たほうがいい。
バディモノが好きな人も観たほうがいい。
ラッセル・クロウとライアン・ゴズリングのしょーもない掛け合い。連発されるFワード。くだらない依頼がやがて大きな陰謀に結びついていく。おっさんたちの哀愁が炸裂する、「かつて青年だった男たちが、たとえ一敗地にまみれても最後まで自分の良心を貫く」映画…
なんだけど、
ライアン・ゴズリングがとにかくカッコ悪いのが最高。女と酒にだらしない「世界最下位」の探偵。シングルファーザー、a.k.a. ひとり娘に頭が上がらない男。
俺は「ブレード・ランナー」よりも好きだけどな。
太ってるのにラッセル・クロウがカッコ良いのも最高。口数が少なく腕っ節の強い示談屋。だけど不器用すぎて拳でしかものを語れない男。
最初一瞬「誰?」ってなったけど。
とにかく本編と関係ないお下劣でお馬鹿な会話がそこここで延々と繰り返される。
これが駄目な人はたぶんまったく受け付けないと思います、この映画。
あと「ラ・ラ・ランド」からライアン・ゴズリングファンになった人とかは卒倒するかもしれません。笑
ただし実質主人公はライアン演じるアル中やもめ探偵マーチの娘、ホリー(アンガーリー・ライス)。とにかく彼女がキュート。胆力もあるし賢いし。なぜあの父親から…ってみんな思う。70年代ファッションも似合ってる。彼女がこの映画の良心であり骨なんだろうなー、って。
彼女がところどころで問いかける、
「善い」とは?
という問いに対して色んなことをあきらめかけていたおじさん2人がやっとこ応えていく…
これが底にあるからこそ、あの笑いが真性下品に堕さないというか。
だからこそのタイトルも「ナイスガイズ!(善き男たち)」なんだろうというか。
音楽も良い。車も良い。古き良きアメリカ。そしてその年代ならではのアメリカの闇。
こんなところもちゃんと描かれていて個人的には大変満足度の高い作品。完全に大好物なやつでした。
主に疲れた男性諸氏にオススメ。女性および下ネタ、下品なものが苦手な人には余り大きな声でオススメは出来ないかも。ライアン・ゴズリングの軽薄でかっこ悪い姿が観たい!っていう変わり者にもオススメ。
★★★★☆
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