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企業理念を浸透させるヒントがわかったかもしれない

企業理念の浸透って難しいと思っていたのですが、思わぬところでヒントをもらえました。キーワードは「贈与」。贈与の構図を作ることができれば、訴求力の高い施策を打ち出せそうと思って書いてみます。

まずもって余談ですが、初投稿です。
以前からまとまった内容でアウトプットしたいなぁと思いながら、なかなか思考が深まらずTwitter止まりで手が出せずにいました。今回少し長めの分が書けそうなので、試しに投稿してみます。

元ネタは面白法人カヤックの柴田さんの記事

元ネタと言いますか、示唆を受けたのは面白法人カヤックの柴田さんのこちらの投稿。

Twitterでは簡単にコメントしたのですが、もう少し深堀して考えてみようかと思います。

この記事の中で、贈与の構図で会社の使命感を表現しようとされているのですが、この構図を完成させることができれば企業理念の浸透が進むかもと思いました。図も勝手に引用させていただきます。

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私が勤める会社は創業50~60年というところで、創業者は他界していて企業理念や創業者の言葉みたいなものが残っています。

企業理念の背景にあるものって知ってますか?

企業理念自体は良いこと、つまり社会的に望ましいことを言っていて、理解もできますし個人的には共感もできます。当時の社会課題に対して、問題意識を持って立ち上がったこともわかります。
ただし、なぜこれらを理念として掲げようと思ったのか、なぜ数ある社会課題の中から、そのテーマを選んだのかということについて、社内での情報量が足りない気がしています。おそらくもう誰も知らないのでしょうね。

「なぜあなたがそれをやるのか」「なぜ私たちがそれをやるのか」「なぜ今それをやるのか」という「WHY」に関して、創業当時の情報が足りない。ここの部分で、創業者が「誰か」から「既にたくさんの贈与を受けていた」という背景としてのストーリーが見えると、多くの社員が創業者の想いに同じベクトルで乗っかることができるのかなと思います。

同じバスに乗っていても、大事だと思うポイントは人それぞれで良いのか

新卒の採用面接では「御社の企業理念に共感して」という表現をよく聞きます。理念の内容は良いことを言っていて多くの人が共感しやすい。しかし、創業者が理念に込めた想いまではわかっていないはずです。
つまり、企業理念の「言葉・表現」に重ねる想いが人それぞれ違う、共感する背景や文脈がそれぞれ違うということが起きているのだと思います。

ビジョナリーカンパニー的な例えで考えると、ある目的地を目指すために、1台のバスに乗り合わせて向かっています。目的地は同じだけど、早く着きたい人もいれば早さにこだわりの無い人もいる。目的地に着くことがオシャレだと思っている人もいれば、それが使命だと思っている人もいる。ひとりでもたどり着ければ良いと思う人もいれば、乗員全員でたどり着く方が良いと思っている人もいる。ちょっとわからなくなってきました。

企業理念を器として、そこに各々がそれぞれの想いを注いで事業活動を継続していくのもアリだと思います。でも個人的には創業者の想い(誰かから受けた贈与を、次の人に渡していく)を大事にしたいなと思います。
それがないと「共感」で止まってしまうと。これは感覚的なんですが、きっと理念に必要なものは(共感はもちろんとして)、「熱狂性(日本語?)」なのかと思います。共感だけでは差別化できない気がして、「別にうちの会社じゃなくても良いよね」となりそうで怖いです。

じゃあ、今から何ができるでしょうか

とは言え、私の会社では亡くなった創業者の想いを知るすべは無いんですよね。

また図をそのまま拝借しますが、結局は下の図を作っていくことかなと思っています。創業者が存命の間にやってきたことは、多かれ少なかれ受け継がれているはずです。自分たちの業務、価値提供の抽象度を上げて、創業者が次の人に渡していきたかったものは何なのかを考えていくしかないのかなと。

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そして次の図にあるように、それぞれの社員が受け取ってきたものを抽象度を上げて企業理念とすり合わせていくという作業が大事なのだと思います。

それでも結局うちの会社の場合は答え合わせができないので、社員が受け取ったものがある程度大きなくくりとしてまとまってくるのであれば、それはそれで新しいミッションなのかパーパスなのかわかりませんが、理念として追加しても良いのかなと思います。

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今と昔をつなげる解釈が必要かも

会社が長く続けば続くほど、創業当時の社会課題、社会情勢についてピンと来なくなります。現在または未来においては、当時の社会課題が解決されているかもしれないし、事業をピボットしているかもしれないし、多角化しているかもしれない。創業当時とのギャップも大きくなってくるでしょう。

そう考えると創業当時の社会問題にこだわったり、表現の表面的な理解に留まるのは良くないと感じます。当然社会情勢等は理解したうえで、創業者が誰に何を大事にしてもらったのか(何を受け取ったのか)、創業者自身が何を大事にしたかったのか、何を次の人に渡したいと思ったのか、ということを押さえる。そして、その時代、その時代に合わせて、「今の時代で言うと、こういうことだよね」っていう解釈を重ねていくことが大事なんだろうと思います。

新しい企業理念を作る方が簡単かもしれない??

最初に思っていたことが、書いているうちに話が変わってきて、贈与フォーマットに当てはめられないなら、フォーマットに沿う企業理念を作る方が簡単なのではないかという邪な発想が浮かんでしまいました。
でも、贈与フォーマットの考え方は企業理念だけではなくて、部門方針とか「組織のミッション」であれば汎用性がありそうなので、ここで考えたことには無駄にはならないかなと思っております。


思ったより長文になってしまいましたが、思考の整理になって良かったです。気が向いたら、また何か書いてみます。以上

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