マガジンのカバー画像

地球のはなし

207
別府温泉地球博物館理事長の由佐悠紀が執筆し、新聞・雑誌などに掲載されたものから温泉に係るものをご紹介します。
運営しているクリエイター

#別府温泉

地球のはなし 春暖

 この数年、正月は横浜で迎えている。子供と孫たちが、その南の端に住むようになったからだ。…

地球のはなし イヌビワ

 ビワと言っても、イチジクの仲間である。潅木か小喬木といった小さな木で、春先に芽吹き、1…

地球のはなし 関東の耶馬溪

 8月初め頃は引きこもり状態だったのが、9月には出ずっぱりになった。出かけた先の1つは、…

地球のはなし 臨時の独居

 7月末から8月初めにかけての2週間を、1人で過ごすことになった。臨時の独居である。旅行…

地球のはなし 国道442号を走る

 先日、竹田市の高齢者大学で温泉の話をさせてもらった。朝9時半開始だったので車で行くこと…

地球のはなし 推古時代の大飢饉 

 朝日長者伝説のもととなった、『豊後国風土記』の田野の事件「農民が餅を弓の的にしたら、餅…

地球のはなし すもつくれん?

 この「灯」に雑文を書かせてもらうようになったのは、1991年4月だから、かれこれ18年になる。  長く続いたとも思うし、年月の早さを実感もするが、なによりも印象的なのは、この間の情報技術の変革である。  IT革命という概念でくくられるこの激変は、私個人にも降りかかり、「灯」にも影響した。たとえば、原稿を手書きして郵送していたのが、パソコンで作った原稿を電子メールで送るようになった、という具合である。  思い起こすと、こうした動向に対して、私自身はある種の危機感を覚えな

地球のはなし 日本縦断

 2004年に退職してから当然出張はなくなり、大分県外に出るのは、たまさかの私用の旅だけとな…

地球のはなし いろいろなダリア 

 4月の末、日用雑貨のスーパーに書類やCDを整理するためのトレーを探しに行ったら、どうし…

地球のはなし 続 いろいろなダリア

 1ヶ月前、3本のダリアのことを書いた。気が引けるけれども、その続きである。  球根を植…

地球のはなし セミ

 この前の日曜の午後、あまりの暑さにうんざりして、外出する気にもならず、本を読む気にもな…

地球のはなし あのですね

 定職が無くなってからの変化のひとつは、季節のメリハリ感が薄れたことだ。とはいえ、非常勤…

地球のはなし マッチポンプ

 18世紀半ばに始まった産業革命を契機として、資源とエネルギーの大量消費が可能となり、人類…

地球のはなし たまには散歩を 

 寒さには強いつもりだったのに、2月に入ってからの寒さには閉口した。引きこもり状態に近くなったことも何回かあった。そんな日が続くと、さすがに外に出てみたくなる。  中旬のある日、ちょっとした用事ができたので、別府駅まで歩いた。寒気はやや厳しかったものの、無風快晴。その陽光に誘われて、海岸まで出てみた。眼前には別府湾が開け、右手には大分から佐賀関、左手には国東、振り返ると鶴見の山々。素晴らしいパノラマである。  折しも、鶴見連山には数日前からの雪が残っていた。そんな残雪の山