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地球のはなし

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別府温泉地球博物館理事長の由佐悠紀が執筆し、新聞・雑誌などに掲載されたものから温泉に係るものをご紹介します。
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#温泉

地球のはなし イヌビワ

 ビワと言っても、イチジクの仲間である。潅木か小喬木といった小さな木で、春先に芽吹き、1…

地球のはなし 関東の耶馬溪

 8月初め頃は引きこもり状態だったのが、9月には出ずっぱりになった。出かけた先の1つは、…

地球のはなし 臨時の独居

 7月末から8月初めにかけての2週間を、1人で過ごすことになった。臨時の独居である。旅行…

地球のはなし 国道442号を走る

 先日、竹田市の高齢者大学で温泉の話をさせてもらった。朝9時半開始だったので車で行くこと…

地球のはなし 推古時代の大飢饉 

 朝日長者伝説のもととなった、『豊後国風土記』の田野の事件「農民が餅を弓の的にしたら、餅…

地球のはなし すもつくれん?

 この「灯」に雑文を書かせてもらうようになったのは、1991年4月だから、かれこれ18年になる…

地球のはなし 日本縦断

 2004年に退職してから当然出張はなくなり、大分県外に出るのは、たまさかの私用の旅だけとなった。  ところが、めぐりあわせで、昨年9月末から年始にかけての約3ヶ月間に、北は釧路から南は長崎まで、あちこち訪ねることになって、結果を大げさに言えば、日本をほぼ縦断した。  札幌・京都・長崎への旅は学会・同窓会・講演会という公的なものだったが、横浜には孫たちと正月を過ごすためにでかけたのだった。  これらの旅で実感したのは、日本の風物や景観の豊かな多様性である。いくつか挙げる

地球のはなし いろいろなダリア 

 4月の末、日用雑貨のスーパーに書類やCDを整理するためのトレーを探しに行ったら、どうし…

地球のはなし 続 いろいろなダリア

 1ヶ月前、3本のダリアのことを書いた。気が引けるけれども、その続きである。  球根を植…

地球のはなし セミ

 この前の日曜の午後、あまりの暑さにうんざりして、外出する気にもならず、本を読む気にもな…

地球のはなし あのですね

 定職が無くなってからの変化のひとつは、季節のメリハリ感が薄れたことだ。とはいえ、非常勤…

地球のはなし マッチポンプ

 18世紀半ばに始まった産業革命を契機として、資源とエネルギーの大量消費が可能となり、人類…

地球のはなし たまには散歩を 

 寒さには強いつもりだったのに、2月に入ってからの寒さには閉口した。引きこもり状態に近く…

地球のはなし 白熱電球

 太平洋戦争直後の1940年代の後半、電力事情は極端に悪く、停電は日常茶飯のことだった。電球が払底したこともあった。そんなとき我が家では、皿に菜種油を入れ、糸くずを撚ったのを燈心にして、灯にした。もちろん暗かった。  あまりに暗かったので、祖父がどこからかランプを引っ張り出してきた。火をともして火屋をかぶせると、まばゆいほどになった。しかし実際は、そう明るくなかったに違いない。電気が来て電球も手に入って、スイッチを入れたときの明るさは、大変なものだった。  そのころの電球