気持ちが沈んだ日の銭湯
生きているといろんなことがありますよね。
銭湯と温浴を欠かさないようになってからは、昔に比べて落ち込んだり怒ったりすることが少なくなりました。
身体が健康になると心も自然と強くなるのか、嫌なことがあっても前向きに捉えられるようになりました。
それでも気分が沈んでしまう日はあります。
落ち込んでいるときだって仕事はいつも通り明るく振る舞ってこなさねばいけないですしね。
お風呂に入っている間ぐらいは情報を遮断して静かに過ごしたい日、ありませんか？
そんな日に自然と足が向いている銭湯を紹介します。
出世温泉（大阪市北区）
最寄り駅から遠いのですが、サウナが貸切できることが多いので、自分のペースで静かに過ごしたい日にお世話になっています。
相客がいらっしゃる日ももちろんありますが、出世温泉さんのお客さんは淑やかな方が多いです。
サウナ室にも脱衣場にもテレビがないので、情報を遮断したい日に向いています。
楽しみにしているスポーツの結果を、家に帰って録画を観るまで知りたくない日にも良いと思います。
縁起が良い屋号なので、仕事で嫌なことがあった日にもピッタリかもしれません（笑）。
サウナは座面１段のストーン対流式で90℃ぐらい。
J-POPがほどよい音量で流れています。
室内の木の状態が良く、清潔感があります。
レトロで可愛い浴室（植田工務店施工）を眺めながらサウナを楽しめるのも好きなポイントです。
水風呂とサウナは離れていて、動線的には良くないのですが、植田工務店の設計としては珍しい位置に水風呂があるので、マニア的にはトキメキがあります。
水温は17℃ぐらい。
大きめの滝があって、よく循環していて美しいです。
湯舟のラインナップは、深湯、浅湯、気泡ジェット、電気風呂など、基本的なものが揃っています。
レトロ銭湯の中でも少し古めの銭湯でたまに出会えるパターンなのですが、湯舟のフチが角張っておらず、絶妙な丸みが施されています。
この丸みが、後頭部と首の境目に驚くほどフィットします。
シンデレラフィットのフチのおかげで、深湯の気持ち良さが倍増します。
個室風の打たせ湯付きの湯舟や、柔らかい表情のライオンの吐水口がある露天風呂も愛でてほしい！
大正湯（大阪市天王寺区）
大正湯さんは浴室が小さいし、お客さんが多いのですが、会話が少なめです。
みなさん温浴に集中しているから、自然と会話は控えめになっているような、すごく素敵な雰囲気です。
サウナ室も小さい。
狭いけれど、会話しているお客さんに出会ったことがありません。
テレビやBGMなどもないので、静かなひとときを過ごせます。
お喋りする人がいない理由のひとつは恐らく、めちゃくちゃ熱いからだと思います。
座面が２段で、上段は天井が近い高さだし、狭いからストーブも近い。
そんな環境で10分おきぐらいでオートロウリュが発動するから、本当にめちゃくちゃ熱いんです。
熱くて自然と無言になるのではないでしょうか（笑）。
水風呂も小さい。
しかし小さいから循環も早くて良く冷えています。
軟水使用だから柔らかさもあり、激熱オートロウリュからのこの水風呂が堪りません。
深湯の中に座りジェットがあるのが珍しいです。
ジェットバスの湯舟は、温度が少し低いのが通例ですが、大正湯さんでは深湯の中にあるので熱々ジェットを堪能できます。
気持ちが沈んだ日に訪れている銭湯の中から、今回はテレビやラジオがないサウナがあるところを選びました。
入浴の小一時間だけ情報を遮断すると、思いの外リフレッシュできます。
精神的にちょっとしんどい日にお試しください。
いろいろありますが、お風呂をうまく利用して乗り切りましょう！
löyly girl(ロウリュガール)
「湯快な毎日」がモットー。
銭湯で毎日温浴をするようになってから身体の様々な悩みが寛解し、銭湯を後世に残す重要性に気づく。温浴の素晴らしさを伝えていくために銭湯で働いています。ゆとなみ社（みやの湯・門真市）勤務。
https://twitter.com/loylyg
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