「反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」」(草薙龍瞬著 KADOKAWA)
週の始まり月曜日。
6月の仕事の始まりの方も多いと思います。天気も微妙になりがちだし、憂鬱な気分の人もいるかもしれません。
本書は、仏教の視点から心がラクになる考え方を教えてくれます。
人は誰しも悩みがあります。
人間関係のこと、仕事のこと、家族のこと、漠然とした不安・・・
こういった悩みに対する心の理解の仕方を仏教の観点から教えてくれます。
最近は、仏教の観点から悩みを解決する本(いわゆるマインドフルネス的な本)みたいなのが増えた気がしますが、本書が発売した当時(2015)は、そこまでではなくて、当時は画期的だったのではないかと思います。
自分が悩んでいるなあと思ったときに、もう一度読みたくなる本です。
この本の発売年は2015年のようです。
私が購入したのは2015年10月でした。
確か、当時本屋にはそんなに目立つ位置にはなかった気がします。
思想系の本棚に1冊だけあった。
私はkindleで買ったのですが、期間限定で、kindle unlimitedで当時対象になっていたので、購入した気がします。
kindle unlimitedは20冊まで(当時は10冊だったかな)同時に読めるので、読み終わったらリストから取消して次の本を読むという感じになります。
本書は一度読んでいいなと思ったので、リストから取り消した後、もう一度読み直そうとしたことがありました。
しかし、その時にはkindle unlimitedの限定期間から本書が外れてしまい、kindle unlimitedでは読めなくなっていました。
それでしばらく、一度読んだ本書をもう一度定価で買うかどうか悩んだ記憶があります笑
そこまではしなかったけど、そのくらいのリピートはしたくなる本です!笑
今は、kindle unlimitedの対象になっていますので安心です。
※amazonのアソシエイトとして、この記事は適格販売により収入を得ています。
「悩みがある」と理解する
まず、一つ目の本書の特徴は、「悩み」に対するスタンスです。
本書は、これを読んで「悩み」を解消させる本ではありません。
え?では何をするのか?
本書は、まず、「悩みがある」と理解すること、から始まります。
まず、漠然とした悩みを正確に理解すること。
生きることには苦しみが伴うと仏教ではいわれます。
まず、悩みを解消しようとするのではなく、「ある」ものをただ「ある」と理解することで見えてくるものがあります。
それは、心の反応です。
私たちは、日々の生活や仕事において、常に「心の反応」をしていることに気が付きます。
ついカっとなったり、落ち込んだり、不安になったりする、「心の反応」に気が付きます。
次にこの「心の反応」を正確に理解していこうとします。
これには、①言葉で確認する(言語化)②感覚を意識する③分類するといった方法があります。
①②は「サティ」と呼ばれているそうです。最近では、「マインドフルネス」と言われているやつです。
③分類は、「心の反応」を(1)貪欲(2)怒り(3)妄想に分類します。こうしてラベリングをするわけですね。
この「心の反応」を正確に理解するとどうなるか?
例えば、自分には自分を認めてほしい承認欲があると気が付く。
そうしたら、これをなくそうとするのではなく、まず自分を認めてほしいという悩みがあることを理解し、「私には承認欲がある」という心の反応を素直に受け入れてしまう。
悩みを解消するのではなく、悩みが「ある」と理解する。
そうして、承認欲という心の状態を正確に理解する。
そうすると、こう思う。
「それが一体なんなのだろうか?」
こう思ったとき、心の不安状態は不思議と消えていきます。
悩みを理解し、心の反応を分析することで、心の反応の原因に気が付く。
そうすると、いつの間にか心の不安が消えている。
悩みが消えていくコツは、悩みをなくそうとすることではなく、心の状態を正確に理解することで、心の反応の原因を把握すること。
きわめてクールで合理的な考え方と著者は言います。
この発想、結構使えそうですよね。定期的に確認したくなります。
悩みは、いきなり悩みをなくそうとするのではなく、悩みを理解し、心の反応を正確に理解して、心の反応の原因を把握する。原因は、心の反応にあるのであるから、まずは、「反応しない練習」を。そうすると、いつの間にかあらゆる悩みは消えている、そんな感じです。
そんなわけで、心の反応を正確に理解して、「今日一日を最高の一日に」
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?