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読書感想文/備忘/関東郊外在住🌳/約2年前に読書感想noteを始めるも即挫折/2022.5「読んでいない本について堂々と語る(ピエール・バイヤール)」を読み、「読めてなくてもよい、むしろその方がよい」と開き直り、再開/〈図書館〉をつくりたい/アイコンlionだけどヤクルトファン

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読書感想文/備忘/関東郊外在住🌳/約2年前に読書感想noteを始めるも即挫折/2022.5「読んでいない本について堂々と語る(ピエール・バイヤール)」を読み、「読めてなくてもよい、むしろその方がよい」と開き直り、再開/〈図書館〉をつくりたい/アイコンlionだけどヤクルトファン

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    本を語るには本を読んでないほうがいい? ピエールバイヤール著、大浦康介訳「読んでいない本について堂々と語る方法」②

    読んでない本を語る  割と誤解を招くかもしれませんが、著者は「読んでないのに本を語る」行為にとても肯定的でした(皮肉と捉える向きもありますが、こう読んだ方が希望が持てる(笑))。  一見、「読んでないのに本を語る」なんてダメな気がしますが、そんなことはないよ、むしろそっちの方がいいとすら言ってくれます(皮肉と捉える向きもありますが、こう読んだ方が安心できる)。 「読んでないのに本を語る」が肯定されるのであれば、「本を通したコミュニケーション」が、本を読んでない人でもできる

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      • 「勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版」(千葉雅也著)

        また、中毒性のあるヤバい本を読んでしまった気がする。。。 本書は、「勉強」について論じていますが、学校で試験のために丸暗記するような「勉強」とは違うことを語っています。 丸暗記するのが勉強ではないと言うのはありがちな話ですが、では何なのか、なんで勉強をしなければいけないのかと聞かれると明確に答えることはなかなか難しいところです。 それについての論述というのが本書のカテゴリーだと思います。 しかし、本書には、なんとも一筋縄ではいかないような書きぶり、印象があります。 本

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        • 「22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる」(成田悠輔著)

          話題作。 センセーショナルなタイトルですが、民主主義、政治、選挙に対する分析を踏まえた思考実験的な本です。 革命を起こす勇気 まず、感じたのは、「革命」ってシンドイなという感想です(笑)。 本書は、若者が選挙に行って政治参加するくらいでは、政治は変わらないという絶望からスタートし、選挙や政治、民主主義というゲームのルール自体をどうデザインするかを大胆に論じています。 民主主義という根源的なテーマのそもそものルールをひっくり返そうとする試みです。 既存の制度の中の変更

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          • 「はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内」(文 野矢茂樹 絵 植田真)

            著者の野矢茂樹さんの本は、何冊か読んだことがあり、わりと好きです。 どんなところがいいのか。 まず、奇をてらった表現や目からウロコな真実、ドラマチックな展開があるかというと、あまりそういうことは、書いていないような気がします。 結論は、ある意味あたりまえというか、まあそうですよねと思うことのほうが多いかも知れません。 難しい言葉を使っているかというと、論文とか他の著作はもしかしたら難しいのかもしれませんが、少なくともこの本では難しい言葉や表現はありません。 難しい言

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            「今日の芸術」(岡本太郎著)は、最後まで読んだら、もう一回第1章だけ読みかえすといいかも

             オンライン読書会でオススメされてた本を読み久しぶりに感想をかいてみました。  岡本太郎氏のことをよく知らず、「芸術は爆発だ」的な破天荒なイメージしかありませんでしたが(失礼)、単に「考えるな、感じろ」的なふわっとした感じではありませんでした。 「芸術」とは何かという問いを、ひとつひとつ積み上げるように明快に論じています。  冒頭  なんだか思わせぶりな冒頭ですが、非常にねらいがはっきりしています。 「明快」という形容がふさわしいと思います。  明快な論理は、反論可能性

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            【新書大賞2022】「サラ金の歴史 消費者金融と日本社会 」(小島庸平著 中公新書) ~歴史への問いと方法 

             新書を取り上げてみます。  結構ページ数がある硬派な内容です。新書大賞2022を受賞した「サラ金の歴史」です。  いわゆる「売れ線」のテーマかというと必ずしもそうではない気がします。しかし、今まで光が当たっていなかった、あるいは当たっていたとしてもバイアスがかかって屈折してしまっていたと思われるテーマを誠実に調査研究し、その成果、到達点を整然と鮮やかに披露されています。  新書ですが、一つ一つの文章を丁寧に積み上げて、一体となった体系に仕上がっている感じは、さながら学術

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            先にカップ焼きそばの方を読んでしまった 「風の歌を聴け」(村上春樹著)

             noteを再開して、約1ヶ月。  そろそろ小説の感想でも書こうかと思ったが、私は普段あまり小説を読まない。  本を飛ばして読んでしまうクセがあるので、小説は自分に合わないと思ってしまい、どうしても小説以外の本に手を出してしまうところがあります。  しかし、たまには気分も変えたい。    *  そんな中、ふと手に取ったのがこの本です。  結局、小説じゃない本を読み出しましたが、その中に村上春樹の「風の歌を聴け」についての言及がありました。  そうしたら、次は、村上春

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            【祝交流戦優勝→連覇!】ヤクルト髙津監督は言葉の解像度が高いと思う (「一軍監督の仕事」「二軍監督の仕事」)

             小学校のときに初めて買ってハマった「実況パワフルプロ野球’98開幕版」がきっかけで、東京ヤクルトスワローズのファンです。  1997年にスワローズが日本一になっています。  確か、ゲームでは、先発が石井一、田畑、川崎とかでリリーフエースが伊藤智、高津になってた記憶です(伊藤智がルーキーのときは先発だったのを最初知らなかった)。バッターは飯田、土橋、稲葉、ホージーとかがいました(稲葉が内外野両方だった気がする)。  それから、野球自体を見るのが好きになり、自然とヤクルトス

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            わかりやすく「わからせない」沼にハマる 「自分の頭で考える読書」(荒木博行著)

            恐ろしい構造の本だと思いました(笑)   著者の荒木博行さんは、グロービス経営大学院の講師をやられていたことがあり、実は昔、一度、体験授業を受けたことがあります。  受ける前から他の受講生の間で評判だったと聞いており、実際に受けた体験授業も、非常にわかりやすい授業で、目からウロコなアハ体験みたいな気持ちになったのを覚えています(内容は覚えていませんが…)。  思考過程一つ一つは、そこまで難しくない(気がする)のに、積み上げていくと気がついたら鮮やかに問いと答えが導き出されて

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            「未来は決まっており、自分の意志など存在しない 心理学的決定論」(妹尾武治著)は希望か絶望か?決めるのは…

            未来は決まっており、自分の意志など存在しない― あなたが本書を手にすることは、138億年前から決まっていた—  タイトルからして、心のざわつきを禁じ得ません(笑)  本書は、心理学者であり、「サブカル大好きおじさん」である著者が「心理学的決定論」を心理学、生理学、脳科学、哲学、アート、文学といったさまざまな角度から論じ、「未来は決まっており、自分の意志など存在しない」=「心理学的決定論」を受け入れるしかないと思わせるような論証を展開していく本です。 この世は全て事前

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            『思考の庭のつくりかた はじめての人文学ガイド』(福嶋亮大著)を読み、無謀にもnoteで思考の《庭》をつくってみる

             本書は、大学の先生であり批評家である著者が、人文知の山を登るコツや基礎知識を紹介してくれる入門書です。  大学の先生(立教大学文学部准教授)なので、主に大学生を想定していますが、年齢関係なく、思考の整理に役立つ本だと思います。  本書のねらいは、ちょっとした思考の「目詰まり」を除去して、人文学や批評に対する食わず嫌いを少しでも減らす、というものです。  本書の構成は、前半で、読書術、思考術、コミュニケーションといった知的生産がスムーズにいくための技術を語り、後半で「近

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            「世界は贈与でできている」のはホントなのかと考えたら「交換」がアップデートされた 『世界は贈与でできている』 近内悠太著

             本を読んだときに今までに思っていたことが間違いだったわけじゃないけど、こういう見方もあるなと、新しい見方に気がつくことがよくあります。  同じものごとでも見方によって評価やとらえ方が、全然違うことがあります。  自分の見方は大切にしつつ、違う見方もあるのだということを知ることができるのは有益なことだと思います。  違う見方があるからといって、180度自分の考えが変わるとは限らないけれど(そういうこともあると思いますし、それはすごいことですが)、違う見方があることを知る

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            「多様性の科学」(マシュー・サイド著)を読んでみたら気になってしまった2つの多様性

            「多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織」 マシュー・サイド著 安易な動機 noteの5月の特集が「#多様性を考える」だったという安易な理由で、「多様性の科学」を読んでみました。  複雑な現在社会において、個人の知識や才能、スキルがあるからとって成功できるわけではない。  偏った画一的な考え方を極めた集団は危険であり、全体論的な考え方で多様性を受け入れた「集合知」を備えた集団やチームが成功する。  といったことが書かれていると思います。  

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            本は読んでなくても人に語っていい  ピエールバイヤール著、大浦康介訳「読んでいない本について堂々と語る方法」①

             タイトルを見ると、読んでいない本について語ることを余儀なくされた事態で、どううまく切り抜けたらいいのか!? のテクニック集、ハウツー本という感じがします。  が、いい意味で予想を裏切られました。  タイトルがハウツー本の感もあり、目次をみても一見そんな感じです。  しかし、中身を読んでみると予想外に深いことが書いてあります(これも著者の意図なのかもしれません)。  さすが、世界の『読書家』がこっそり読んでいるベストセラー(?)(帯の説明書)です。  割と本はたく

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            「ストーリーとしての競争戦略」を読んで

            年末に、今更読んでの感想。 新しく事業を始めるときには、ストーリーが重要である。要はそういうことが言いたい本なのだと思ったけれども、それで500頁を超える! でも読み飽きずに、流れるように読めました。この本も、一つのストーリーなのかもしれません。 ストーリーとは、何なのか。何ではないのか。ということがたくさんの事例から紐解かれていて面白かったです。 自社とか地域の魅力というものが、強みとして言われるのだけれども、同じ強みであっても、どう伝わるか?どういう流れで伝わるの

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