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あなたが選択した結果が失敗に終わってしまったとしても、世界は繋がり回っている。

『アーカー大陸: 楔』

著:一戸雄基

「あの日の選択を後悔している全てのヒトに届けたい。」

『アーカー大陸: 楔』は
剣と魔法のファンタジー世界を舞台にした壮大な物語。

世界に7体しか存在しない竜の一体を討伐した
八人の友達。(エイトフレンズ)

エイトフレンズのバジル(剣術士)とドレイク(剣術士)
BD(犬)シリウス(鷹)に焦点が当たる。
(続編がありそう)

物語の冒頭で彼らの人生を大きく舵とることになった。

ある日捨てられた赤子と出会い
人生が180度変わることに…

バジルは勇猛果敢で情熱的
ドレイクは仲間想いで冷静。

この二人と二匹がどのようにしてその赤子を守り育てるか
その過程での選択と後悔、成長が物語の核心になっている。

物語の途中で復讐心をあらわにし
敵をばったばったとなぎ倒すシーンがあるが
著者が本当に伝えたいのはそのアクションではないのだろう。

読んで感じるのは
日常の中での絶え間ない選択
失敗から自分を恨むこと

そしてどんなにひどく苦しい時でも
自分自身のコントロールを忘れてはいけないというメッセージだ。

キャラクターたちの後悔とそれをどう乗り越えるかが描かれており
それが読者に強く響く。

冷静さを欠き
コントロールを失った時にこそ
自分を立て直す力が試されるのだ。

著者の一戸雄基は17歳の頃に交通事故で
足を切断するという大きな試練を経験した。

この体験が本書のテーマである「後悔」に深く影響している。

もしあの日
1秒でも何かが違っていたら…
と考える。

しかし、著者はその後悔を乗り越え
自分の人生を作り直すことの大切さを教えてくれている。

本書は、過去の選択や失敗に悩む全ての人に読んでほしい一冊。

物語を通じて
自分の心と向き合い
自己コントロールの大切さを再認識することで
読者は新たな一歩を踏み出す勇気を得ることができるだろう。


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