「十三夜」は日本の気候にぴったりなお月見習慣🌕
秋も深まり、夜空の月がきれいに見られる季節になりました🌕
お月見といえば十五夜の中秋の名月が有名ですが、日本由来のお月見の風習で「十三夜」があることをご存じでしょうか!
今回はそんな10月8日の「十三夜」、そしてお月見の風習についてのお話です。
◆「十五夜」と「十三夜」
お月見といえば、中秋の名月「十五夜」ですね😊
一般的には「お月見=十五夜」のイメージが強いと思います。
十五夜は旧暦の8月15日の夜のこと。「中秋の名月」という名前は旧暦で7月を初秋、8月を中秋、9月を晩秋と呼んだことに由来します。
今年は9月10日が中秋の日でした。今年の十五夜は好天とも重なりきれいな月を見られましたが、ご存じの通り9月頃は秋雨前線が活発化する台風の多い月です。
そんな十五夜は月の見えない「無月」になることもよくありました。
そこで、月の宴を楽しめればと平安時代には旧暦8月15日(十五夜)だけでなく、秋雨の落ち着いたひと月後に、旧暦9月13日(十三夜)にもお月見をする風習が生まれたのです🌕
十五夜は中国から来た風習ですが、十三夜は日本で生まれて発展した風習です。
なので、十三夜の日は、より日本の環境にあったお月見のタイミングにあたるのです✨
月の満ち欠けなどで暦を計算していた旧暦の頃、“人びとの生活と月”は今よりも密接につながっていました。
令和4年の「十三夜」は10月8日です。
十三夜には、ゆったりと空を見上げてみませんか😊
◆ススキのちから
今月の「みのり」特別御朱印の主役は「ススキ」。
黄金色のススキの群生は秋を感じさせてくれますね✨
ススキは日本の秋を代表する植物のひとつで、「お月見」にも欠かせない植物です。
「お月見」の原初は、この中秋の欠けることのない見事な満月を「豊穣の象徴」として捉えたことにはじまります。
見事なお月様に芋や豆などの収穫物を供え、秋の収穫への感謝を捧げました。
お米は生活の中心となる大事な収穫物。
本来は、収穫感謝を捧げるお月見でも稲穂をお供えすることが本義ですが、この時期は稲穂がまだ実る前であり、お供えすることができません。
茎が中空となるススキは「神様の依代」とされ、葉も茎も切り口が鋭いことから「魔除け」になるとも考えられていました。
そんなススキを稲穂の代わりとして飾り、これからはじまるお米の収穫安全を祈って、「豊穣の象徴」である欠けることのない満月を模った、まん丸の米の団子(月見団子)を供えるようになったといいます。
「花より団子」とも言いますようにお月見に団子は欠かせませんが、秋の花をお部屋に飾って季節を取り込むのも、豊かな時間の過ごし方のひとつ。
生活に暦や季節の花を取り入れることは、良い心の巡りをたすけてくれるはずです🙂