「天神さま」菅原道真公の圧倒的な才と波乱万丈のご生涯
こんにちは!
上半期も終わり、下半期の新しいはじまりの季節となりました。
気づけばもうすぐそこに七夕がせまって来ましたね…!
今月の御朱印の記事は、もうお読みになりましたか?
今月の七夕の御朱印のモチーフになっている歌は、当社の御配神であり「天神さま」と親しまれる菅原道真公が詠まれたもの。
今日は、この歌を中心に、道真公の圧倒的な才とそのご生涯をご紹介します♪
圧倒的な才と波乱万丈なご生涯
当社の御配神であり「天神さま」と親しまれる菅原道真公は、学者としては勿論、漢詩や和歌で多くの名歌を残され、書では「三聖」と称されるなど、類まれなる才能の持ち主でした。
藤原氏全盛の時代に右大臣まで登り詰めるなど、政治家としても傑出した実績を残した才人。多くの人々から厚い信頼を得ていましたが、時の左大臣・藤原時平の讒言により、無実ながら京都から大宰府に事実上の流罪に近い左遷をされることとなります。
彦星の ゆきあひを待つ かささぎの
渡せる橋を われに貸さなむ
『天の川に一年に一度、彦星が逢瀬に架かるという かささぎの橋を私に貸してくれ。私もその橋を伝って京都にいる妻の元に帰りたいものだ。』
今月の御朱印のモチーフにもなっているこの歌は、道真公が政敵の讒言により大宰府に無実の左遷をさせられ、失意のうちに詠まれた歌。
歴史的な背景が重なると、深みが増しますね。
この後、失意のうちに大宰府の地で非業の死を遂げることとなった道真公ですが、死後に身の潔白が証明されます。更には「天満大自在天神」という御神号が贈られ、「天神さま」「学問の神様」として1100年以上の長きにわたって多くの人々の信仰を集めることになりました。
道真公と牛🐃
七夕にも彦星と牛が登場しますが、道真公も牛と深いご縁があります。
誕生日である承和12年(845年)6月25日、そして御逝去された延喜3年(903年)2月25日は両日ともに「丑」の日であったり、京都から大宰府への移動の途中、刺客に命を狙われたところを白牛が飛び出て道真公を助けた、というエピソードも残っています。
道真公の御亡骸を牛に曳かせて進んでいたところ、牛が路傍に伏して動かなくなりました。人々は、これは道真公の御心によるものであろうと、その場所に御墓所を造りました。これが、現在の太宰府天満宮です。
また、雷をつかさどり「天神さま」として親しまれる道真公。雷は雨の前兆であり、雨は農耕に最も大切なもの。この「牛」とご縁の深い神様をお祀りするため、人々は農耕にはなくてはならない大切な労働力である「牛」を奉じるようになりました。
こういう牛、見たことありませんか?
このような臥牛像は全国の天神さまで見ることができます。
このような道真公と牛にまつわるたくさんの不思議なご縁から、現在のように神使として全国の天満宮に臥牛が祀られるようになったのです。
道真公の書には鳥が隠されている
優れた書家であり、書の「三聖」と称えられる道真公。その真骨頂ともいえるのが「鳥点の筆法」です。
鳥点🕊️・・・なにそれ? という方は、次の画像をよーーーく見てみてください…!
漢字をよく見ると……あれ!? 鳥がたくさん🕊️🕊️🕊️🕊️🕊️🕊️隠れています!(何羽いるかわかりますか…?)
これには「都に鳥のように飛んで帰りたい」という道真公の心情が描かれているといわれています。
また、「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ」という歌をご存知でしょうか?
春風が吹いたら、香りをその風に託して大宰府まで送り届けてくれ、梅の花よ。主人である私がいないからといって、春を忘れてはならないぞ。という歌ですが、この言葉に呼応して道真公を慕って、“都から一晩のうちに大宰府に飛んできた”という伝説を持つのが、太宰府天満宮の御神木である「飛梅」です。
その看板は今も同じ技法で書かれているんです・・・!
パッと見で可愛い遊び心が感じられるこの技法ですが、意匠に忍ばせたストーリーを知ると切なく見えてきますね。ご自分の気持ちを情緒豊かに表現する道真公の類まれなる感性と、圧倒的な書の技術が表れています。
太宰府天満宮を訪れた際には是非ご覧くださいね!
神社で探す日本の「繋がり」
菅原道真公をお祀りする神社は、全国に1万2千社あるといわれています。各社様々な縁起がありますが、それぞれの神社でその信仰やエピソード、御遺跡に触れることができるはず。梅の御神紋が目印の「天神さま」(〇〇天神や〇〇天満宮)に御参詣の際は、ぜひ細部まで着目してみてください。
また、全国8万社の神社それぞれに神様がいらっしゃって、それぞれに御由緒や神社の歴史があります。神様と地域や歴史は、必ず何らかの形で繋がっています。
こういった歴史上にいらっしゃった神様を深く知ることや、〇〇八幡や〇〇稲荷などの多くのお社がある神様の縁起や逸話を知ること、そして神社を通してその地域の歴史を知ることは、広く日本の文化や伝統の美風に触れる ということでもあります。
どうぞ、神社にお参りの際は、五感をふるわせてお参りをいただきつつ、少し立ち止まって、そういった「繋がり」を探してみてはいかがでしょうか♪
写真提供:太宰府天満宮
◆小野照崎神社(おのてるさきじんじゃ)
東京の下町 入谷にある学問・芸能・仕事の神様をお祀りする神社です。
御祭神は、平安時代有数のマルチアーティストである 小野篁(たかむら)公。文鳥を愛する絵画の神様で、百人一首にも登場したり朝は朝廷に夜は冥界に出勤される多動な神様です。852年⛩創建 、境内には重要文化財の富士塚も🗻
東京メトロ 日比谷線 入谷駅 4番出口 より徒歩3分
JR山手線 鶯谷駅 南口 より徒歩7分
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