「節分」ではなぜ「大豆」を撒く? 豆まきのふしぎ
毎日寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今年の冬は例年以上に厳しい寒さが続き、まだまだ「冬」⛄という感じですが、暦の上ではもうすぐ春がスタートします🎵
感染症の影響で例年のような形の「豆まき」の挙行が難しいこともあり、授与所では一足先に「福豆」の授与を、また授与品をお受けなられた方に、「ぷち福豆」(立春まで)をお分かちしております。
立春を目前にしたこの節目に春の到来を寿ぎ、除災招福の福豆をいただかれて、健やかにお過ごください。
◆災厄を払う「豆まき」
暦の上で春がはじまる「立春」。
「立春」は、旧暦では1年がはじまる「お正月」に該当するような重要な日であり、立春といえば、前日の「節分」がセットですね!
節分とは、各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日を指し、「季節を分ける」境の日という意味にもなります。
そして4つの節分の中でも最も重要視されるのが、立春の前日、2月3日の節分です。
◆「豆まき」は祓えの神事
芽吹きの季節であり、緑が潤う春。
「節分」は、春に向かいだんだんと暖かくなる立春の前日に、祓えを行い春を呼び込む「めでたい行事」です。
節分の日、神社では「節分祭」を行い、神様に穏やかな正月を戴いた感謝と、春の芽吹きの祈念を申し上げます😊
そしてその後、立春を前に「災いを祓い清めて、新しい春をいただく」という考えから、「追儺式」「追儺神事」という形で祓えの行事である「豆まき」を行います。
豆まきでは、「福は内」の掛け声とともに福を呼び込み、「鬼は外」の掛け声とともに鬼を豆で打って祓い退け、春の到来を願います👹
災いの象徴たる鬼に対し、「魔滅」にも通じる穀物である大豆をぶつけて祓い退け、福を呼び込んで芽出度く春を迎えることこそが「豆まき」の本義…!
春のはじまりである「立春」の前日の節分の日は、いうならば「冬の大晦日」。
大晦日には、綺麗さっぱり災いを落として新年を迎える「年越の大祓」が行われるように、節分の日にも立春を前に、鬼を豆で打って追い払う「豆まき」などの追儺神事が行われます。
当社では豆だけでなくお菓子なども撒きますが、これには「福を分ける」という意味があり、“春の到来を寿ぎ萌芽の喜びを皆で分かち合いましょう”という神社からのメッセージが込められています。
立春という大事な日を迎えるにあたり、心を寄せてお祭りをして、みんな揃って「祓え」をする。
皆で万全の準備をして「いい年にしよう」と想いを形にして分かち合うことが、良い年をおくる秘訣なのだとも思います…🎵
◆大豆は「神聖な穀物」
「豆まき」で撒く豆は、
地域によって違いはありますが、基本的には炒った大豆となります。
なぜ節分では大豆を撒くのでしょうか?
実は、大豆は穀霊が宿るとされる五穀(米・麦・豆・ひえ・粟)のひとつで、古くから神事に使われる「神聖な穀物」でした。
五穀に宿った穀霊は、悪いものを祓ってくれるといわれています!
節分では、豆をまくだけではなく、歳の数もしくは歳の数+1の豆を食べ、「福」を体に取り入れて翌年の健康を祈ります✨
ちなみに、この時祓う鬼の色にはそれぞれ意味があるといわれています。
豆まきの際には、意識して祓ってみてはいかがでしょうか。
実りのある一年にするべく、豆まきで実りある春を呼び込みましょう!
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