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蒲島郁夫熊本県知事よりメッセージをいただきました

小野泰輔君は、東京大学法学部・蒲島ゼミの1期生であり、彼の人生の半分以上をともにしてきました。

熊本県知事就任後の川辺川ダム建設計画・白紙撤回の際、当日の朝ギリギリまで答弁を一緒に考えたこと、また、財政再建のため月額100万円の給与カットをした際、小野君が自分より給与が安くなった私を見かねて食事を御馳走してくれたことは、二人にとっての大切な思い出です。

副知事になってからも、私の「右腕」として果敢にチャレンジを続け、「くまモン」のロイヤリティ・フリーを進言してくれたことが、関連商品の年間売上1500億円以上というくまモンの飛躍的な成長につながっています。

また、熊本の若手農家とも交流を持ち、多くのチャレンジする若者を熊本に残してくれました。先日、その若手農家有志が製作した応援ムービーを拝見しましたが、小野君が熊本の方々にいかに愛されていたかを感じ、とても胸が熱くなりました。

熊本地震では、昼夜を問わず私と指揮を取る中で、地震発生1時間後の迅速な自衛隊への災害派遣要請が1700名の人命救助につながったことなど、「初動対応の重要さ」を実体験として理解しています。

現在の最重要課題である新型コロナウイルス感染症への対応についても、感染拡大の防止と経済活動の両立のため、熊本での実務経験をもとに、的確なアクションを起こしてくれるはずです。

イギリスの経済学者であるアルフレッド・マーシャルは、「冷静な頭脳と温かい心を持ち、社会的苦悩を克服するために、自らの最善の能力を進んで捧げようとする人を一人でも多くすることが自分の念願だ」という言葉を残しています。

私も、東大法学部教授時代から現在に至るまで、この言葉のように、政治学者、そして政治家として、将来の日本の政治を担う人物を育てたいと考えてきました。小野君は、その門下生の中でも、私の教えをすべて吸収し、体現できる最も優秀な人物です。

最後に、小野君の新たなチャレンジへのエールとして、ソクラテスの 次の言葉を贈ります。

「君主というものは、己のためではなく、
己を選んだ者たちの幸福のために選ばれるのだ。」

2020年6月18日
蒲島郁夫

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