[野球][北海道日本ハムファイターズ観戦日記 2022] 6/11 石川亮3バント2ランスクイズ! 柿木プロ初登板!

 今日はなんと言っても5回裏の攻撃。3-0から今川のタイムリーで1点を追加して一死二三塁の場面で、石川亮が決めた3バント2ランスクイズです。もしかしたらスクイズはあるかもと思ってましたが、まさか2塁ランナーまで還ってくる2ランスクイズになるとは。二塁走者の今川も全く躊躇することなく突っ込んできたし、見事に策が決まりましたね。相手の一塁手が登録が捕手で一塁が本職ではない外人選手というのも大きかったかも。プロの試合では滅多に見ることのない場面でしたね。

 1球目をバントの構えをしながら見逃し、ボール、ストライクときてあっという間に追い込まれた時はこりゃダメかと思いましたが、ファウルも許されない場面でよくゾーン内に転がしましたね。もともとバントのうまい選手ではありますが、奇襲とも思えるサインプレーをよく完璧にこなしました。ヒーローインタビューの発言では、2ストライクになってからサインが出たみたいですが、まるで最初から3バントをするつもりでわざと追い込まれて相手の油断を誘ったんじゃないかと思うぐらい鮮やかなバントでした。1回に3点とったあと谷内の打席でスクイズ失敗して追加点をとれなかったこと、2回に先頭の今川が3塁打で出て無死三塁のチャンスが訪れながら(当然スクイズをさせると思ったら)石川亮にそのまま打たせて、やはり追加点をとれなかったことがこの2ランスクイズの伏線になっているわけですが、谷内のスクイズが成功していれば5回のスクイズはなかったかもしれないし、2回に石川にスクイズをやらせていたら、やはり5回のスクイズはなかったかもしれない。いろんな要素が絡んで、この奇襲が成功したわけです。私は常々新庄監督の奇襲や奇策にはどちらかといえば懐疑的ですが、ここまで鮮やかに決まるとさすがにケチをつける気にはなれませんね(笑)。やはり新庄監督は自分の采配でゲームを動かしたいタイプで、現役を退いて15年以上たっても、どこまでも自分が中心として注目を浴びたいんだなと改めて思いますが、そんな監督の期待に見事応えた石川亮と、好走塁の今川は見事でした。石川はヒーローインタビューにも呼ばれてましたが、4人の投手、しかもうち3人がまだ実績不足の若手という投手陣をうまくリードしての完封リレーもあり、当然でしたね。石川亮のヒーローインタビューもあまり記憶にないですが、真面目さと頭の良さを感じさせる受け答えで好感が持てました。今後に期待したいですね。

 さてその石川亮にリードされた若手投手の1人がプロ初登板の柿木。ファームの試合では投げるたびに打たれまくり、防御率は12点台という惨状。たまたま最近の試合で良い投球をして、その映像をたまたま見ていた新庄監督が1軍抜擢したらしいですが、大半の人は半信半疑だったはず。それが最速150キロの伸びのあるストレートで相手打者を押し込みまくり、2人続けてバットを折って、わずか10球で三者凡退に抑えるという圧巻の投球。もちろん高校時代は甲子園優勝など大舞台の経験は豊富で、本番に強い実戦向けタイプなのかもしれませんが、解説の鶴岡が「僕の知っている柿木投手と全然違う」と驚くほどの変貌ぶり。もちろん緊張はしていたでしょうが、マウンドの態度も堂々としていて全く臆する様子がなかった。だいたい柿木がキャンプやファームで150キロも出したなんて聞いたことがない。何が彼を変えたのか。もちろん6点リードしての比較的気楽な場面であったことは確かですが、もし今日みたいな投球を僅差の緊迫した場面でも続けていけるようなら、崩壊気味のブルペンの救世主になるかもしれません。ひそかにその役目は育成の姫野に期待してたんですが、柿木がここで出てくるとは全くの想定外でした。

 もちろんずっとファームにいた柿木を新庄監督が育てたとは言えませんが、ファームから上げるタイミングも含め,選手のポテンシャルや可能性を見いだす目は確かなのかもしれません。同学年の吉田輝星も、うかうかしてられないと思ったでしょう。今後が実に楽しみですね。


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