[日本ハムファイターズ観戦記] 7/2 今年度ベスト・ゲーム

日本ハム 9x - 8 ソフトバンク

 すごい試合でした。壮絶な点のとりあいで、なかなか主導権のとれないもどかしい展開でしたが、決して諦めず、最後は期待の若手の爆発的なエネルギーで劇的な逆転サヨナラ勝ち。これ、お客を入れた試合だったらものすごい盛り上がりだったでしょうねえ。

 今日の見所を上げればキリがないですが、まず1回裏の中田の2ラン。ツーアウトランナーなしから近藤が歩き中田が一発。初回にいきなり3点をとられ意気消沈しそうなところにすかさず2点を返して向こうに流れを渡さない。これが非常に大きかった。そして直後の2回表に栗原に2ランを食らって再び3点差になった2回裏、今度は野村がレフトスタンド中段まで飛ばすものすごい当たりのプロ初ホームランを打って食い下がる。栗原の2ランは野村のエラーがきっかけだったので、いきなりの汚名返上。このあたりの精神面の強さも特筆ものです。そしてここで、今日の試合は絶対負けられないという思いを監督以下全員共有したんじゃないでしょうか。

 その後は点の取り合いが続き、終盤に入って1点差の7回表、井口がバレンティンから今日2本目の2ランHRを打たれて3点差。工藤監督はここで勝負あったと見たのか、今季3度目の登板となる新人・津森を登板させるも、ハムの絶対に諦めないという執念が乗り移ったのか、今度は清宮に今季第一号の2ランが出て再び1点差となります。相手の勝ちパターンがおととい昨日と連投していて、3連投はさせたくないという思いが津森の登板に繋がったと思いますが、今日に限ってはハムの気迫が上回りましたね。その後は宮西秋吉が完璧に抑え、そして最終回、二死2,3塁から野村が森の2球目、甘く入ったカットボールを完璧に捉えてフェンス直撃の逆転サヨナラヒットを放ち劇的勝利。

 野村は5打数3安打3打点1HR。初ヒットの時も猛打賞でしたが、固め打ち体質なんでしょうか。ホームランはバンデンハークのナックルカーブをカットカットで逃げて粘り、最後に低めの、そこそこいいコースに入ってきたストレートを狙い澄ませ掬い上げての一発で、単なる出会い頭ではないのが素晴らしい。そしてサヨナラ打も、いくらど真ん中に入ってきた失投とはいえ、あの緊迫した場面で迷わずフルスイングして、しかも一発で仕留める。その集中力と技術、勝負強さは本当に高卒2年目とは思えない。バンデン、森という一流どころから打ったのは大きな自信になるはず。

 中田・野村、そして清宮と、ごく近い将来に実現するであろう近未来クリーンナップの初のそろい踏みHR。ハムファンにはたまらない展開で、そういう意味でも絶対負けられない試合だったので、本当に良かったです。要所できっちり結果を出して4番の役割を果たした中田もさすがですし、最終回の進塁打(?)も地味に大きかった(相手の前進守備を誘った)、清宮もさることながら、今日に関しては野村の底知れぬスケールと持って生まれた強運(最終回のああいうところで回ってくるのが強運の証)が圧倒的に光り輝いた試合でした。これで各球団のマークはますますきつくなるでしょうが、望むところですね!

 あしたは有原の登板。エース様には、今度こそビシッと抑えてきっちり勝ち投手になってもらいましょう。

 

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