[野球][北海道日本ハムファイターズ観戦日記 2022] 7/13 宮西の処遇及び近藤の今後について

 日本ハムの新庄剛志監督(50)は就任当初から「1年間のトライアウト」と言い続け、選手の競争を煽ってきた。ところが、前半戦終了間際のここにきて突如、球宴明けの27日楽天戦から「ポジションも打順も固定していく」と明言。

 新庄監督が今シーズンの「トライアウト」を終了、オールスター明けからスタメンと打順を固定して戦うと言い始めました。今シーズン終わりまで猫の目打線を続けるつもりかと思っていたので、歓迎すべき方針転換です。野手は故障の五十幡以外、投手も高卒新人と北浦以外のすべての選手を1軍で使い、全戦力の見極めができたから、というのが建前でしょうが、本当のところは球団フロントの意向でしょう。毎試合変わるスタメン、繋がりや適性などまるで考えてないように見える打順、度を過ぎたお試し起用、トンデモ采配の連続で勝てる試合を落としまくり、愛想を尽かした北海道のファンが球場に足を運ばなくなって観客動員が12球団ワーストと低迷、メディアや評論家からの批判も厳しくなって、このままでは来年の新球場開場に向けてヤバイ、という判断がフロントに生まれ、スタメンをある程度固定し奇策も抑えめにして普通に戦ってくれ、という要請があったものと思われます(全くの憶測ですが)。ソフトバンク3連戦は比較的奇策控えめのオーソドックスな采配に徹していて、「監督が動かなきゃ首位相手でもなんとか戦える」のがわかりましたから、理由はなんにせよ、こうした方針転換は歓迎です。

 「やっと一軍のピッチャーにも慣れてきて、結果も徐々に徐々に。6月も調子良くて(8試合21打数7安打)。順調だった中で(落とされて)『ここでかぁ……』という、ホント、正直悔しかったですし、もっと結果を出せなかった自分にも腹が立ちました。悔しいの一言に尽きますね」

「早く一軍に上がりたいです。ずっと(一軍昇格の)電話を待っているんですけど、ね。夜に一軍の試合が終わって、『あ~、今日も来なかった……』ってなっています。待ち続けるしかないです。頑張ります!」

 当時は今川以上に不調だった万波が1軍に残り、今川が落とされた理由は判然としません。一定の課題を与えられたという報道もありましたが、上記の今川の談話では、いずれにしろ納得はしていない様子。さすがにこのままファームということもないでしょうから、オールスター前に一度昇格するであろうその時がチャンスですね。万波ともども頑張って欲しいです。

 さて、そんな報道もある中、こんな記事が出ています。

宮西尚生(日本ハム) ※今季成績 20試合登板、0勝2敗1S5H、防御率5.00

 入団1年目の2008年から14年連続50試合以上登板し、NPB最多記録の通算378ホールドをマーク。衰え知らずの鉄腕が今季は試練を迎えている。5月21日の西武戦(札幌ドーム)で史上8人目の通算800試合登板を達成したが、勝負どころで痛打を浴びる場面が目立ち、6月1日に登録抹消された。目標である同じ左腕の岩瀬仁紀が現役時代15年連続50試合登板のNPB記録を樹立。宮西はこの大記録達成が大きなモチベーションになっていた。復調して偉業に並ぶことができるか。

 宮西は現在20登板。ハムの残り試合は61。50試合登板を果たすには、今すぐ1軍に上がって残り試合の半分に登板しなければなりません。しかし61試合のうち30試合登板というのは若いバリバリのセットアッパーでも難しい。あまり現実的な数字ではありません。ファームに落ちてからかなり日数もたってますし、課題も克服して順調、みたいな記事を見たのもかなり前です。宮西のあとにファームに落ちた堀はすぐに戻ったのに、宮西が戻る気配はない。記録を達成させるつもりならとうの昔に1軍昇格してるでしょう。監督にその気がなくても球団側が主導権をとって1軍にあげてるはず。つまり球団はもう15年連続50試合登板を達成させるつもりはないし、本人も諦めているんじゃないでしょうか。

 モチベーションとしていた岩瀬超えの目標は難しくなった。となると宮西は現役続行への「動機」をどこに見いだすか。このまま引退……という可能性もある。もし記録が途切れても現役続行への意欲が衰えないようなら、敬愛している厚澤コーチや中嶋監督、福良GM、小谷野コーチや高橋信二コーチなど、宮西を新人の頃から知る元ハム組がずらりと揃っているオリックスに移籍、なんてことも考えられそう。もし宮西が自ら引退を選ばないようなら、間違いなくハム球団は宮西をノンテンダー戦力外にするでしょうからね。長年ハム一筋だった厚澤コーチが昨オフ突然クビになったのは、中田暴力事件絡みで、投手を守ろうとした厚澤さんが中田の処遇を巡って前監督及びフロントと対立したため、とも言われてますが(ソースなし)、厚澤さんを恩人としてずっと慕っている宮西はいろいろ思うところもあったでしょうし、新監督体制の元、大幅に若返りを図ろうとしているハム球団の中で居場所がなくなっていることは肌に染みて感じているはず。加藤・近藤もFAの可能性がありますし、今オフハムは大激動に見舞われそうな気配です。

「おそらく本人は可能であるなら残留したいはず。ただ、球団は若返りを図っていますし、年俸面などを考えれば他球団への移籍がベターとも言えます。いずれにせよ結論は今オフになりますが、潤沢な資金がある球団が獲得に動けば本人も移籍を視野に入れると思います。他球団の出方次第で去就は大きく変わるのは間違いないと思いますよ」

 以前も書きましたが、チームを自分の思い通りに作りかえたい新庄監督にとって近藤は絶対に必要なピースではない。というかずば抜けた実績があり自分のスタイルを持っている近藤は、すべてを自分の色に染めたい監督にはむしろ邪魔なはず。おそらく近藤はそれを感じている。それでも条件次第で残ってもいいと思っているが、球団は彼の望むような条件を出してまで引き止める気はさらさらない。なのでほかに声がかかればいつでも出て行く、というわけです。

 まあこの球団の過去のFAパターンと一緒ですね。ハムの近藤も今年が見納め、となる可能性は高い。もちろん残ってくれれば最高ですが、ファンは覚悟しておきましょう。

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