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映画「演者」公開決定

映画祭上映

映画祭に向かう。特別待ち合わせたわけでもないけれど到着すれば連絡を取り合い、なんとなく落ち合う。
織田さんも幸子もいつも通り。何も変わらない。
小雨がぱらつきそうな中を会場に向かう。
会場に到着すると、開始時刻を過ぎてからの来場者が。
どうやらチラシにミスプリントがあったようだった。
ふと気付くと、従兄弟だった。マスクでわからなかった。
いつも突然現れて、一番、作品を観てくれる。
感謝しかない。次の機会にと未発表だった公開決定を伝えた。

受付のモニタで上映を確認していた。
終了後に扉を開けると良く知っている後ろ姿。
出演者の中野圭が客席に紛れていた。

舞台挨拶に向かう。
お客様からの質問もあった。
お客様の表情の一つ一つがやわらかく浸透していく。

速報

舞台挨拶で、映画「演者」の公開決定の速報を伝えた。
正確には17時に情報解禁だった。それより少しだけ早く。
声があがる。
瞬間、胸を撫で下ろした。
リアクションがなかったらどうしようと実は思ってた。
だって今、観たばかりの映画の公開情報だから。
もう観てるし!ってなるかもしれないもんなぁと思ってた。

ロビーで少しだけ話も出来た。
客観的に観てくれた中野圭も楽しんでくれていた。
おめでとうという言葉までいただいた。
もう一度行きます!という声もあった。
すごいことだすごいことだ。

情報解禁

三人で焼きとん屋に行く。
呑みながら話す。
僕たちは20年以上一緒に芝居をしてきた。
だからこの作品を公開することが僕たちの歴史や名前を落とすことになったら申し訳ないなぁと思っていて、そんな話をしたら、お前はそこはちゃんとやってると言ってくれた。

17時。情報解禁。
いくつかの準備をしてきた。
正直、間に合わなかった部分もなくはないのだけれど。
プレスリリースで記事も出た。

次々に通知が届く。
どんどん拡がってくれと願う。


背中にのしかかるモノ

小雨の中、帰路につく。
たくさんのSNSに並ぶコメントを読みながら肩が少し重くなる。
名もない自主配給でどこまで拡げることが出来るだろう?
クラウドファンディグでは全国各地から参加いただいている。
新宿の一週間で終わってしまう可能性の方が普通は高いだろう。
たぶんバイタリティだけでなんとかなる問題じゃない。
ここまでたどりつくだけでも千里の道だった。

これから必要になることは山ほどある。
チラシも仕上げて入稿するし、HPもほぼ出来ているけれど完成させなくちゃいけない。ポスターだって用意しなくちゃだ。
出来ればパンフレットなどの物販も用意したい。
全国の映画館にも連絡しなくちゃいけない。
それよりも何よりもK'sシネマでの上映を大成功にしなくちゃいけない。

スクリーンが一つのK'sシネマでは延長は偶然が重ならないと難しいと思う。一瞬で土日が埋まっても、枠がないかもしれない。
K'sシネマの予約システムは基本的に3日前の上映開始時刻からだから、今までと同じ宣伝方法で良いのかもわからない。
でも上映を決断してくださったのだから、全日程完売させないといけないと自分に言い聞かせている。そのぐらいのつもりで挑まないと失礼だ。

やらなくてはなるまい。
始まってしまった以上は。

上映が決まったのがミラクルなんだ、そもそも。
だったら、それ以上のミラクルを目指そうじゃないか。
それこそが本当の感謝の形なのだと僕は思っている。

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。