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はみだしたダンサー

ある意味伝説の台本がハードディスクから見つかった。
ちょっと読んでみたらアレでした。

はみだしたダンサー
オムニバス公演『あの、はみだしてますけど。』内

作・演出 小野寺隆一
ジェシー・山本 小野寺隆一
シンディー・高砂 中野圭

ダンスデュオ「キューティクル」のジェシー・山本とシンディー・高砂
二人は、既に飽きられていると感じ新しいダンスの考案中。
ジェシーは、気合が入ってレオタード的なモノを着てヘッドバンド。
シンディーは何故か、中学時代のジャージ上下に、フットウォーマー。
ひぃひぃ言いながら踊るシンディー。
それを手拍子でリズムを取り厳しく見つめるジェシー。

ジェシ 「アン・ドゥ・トロワ・ワオッ!アン・ドゥ・トロワ・ワオッ!(リピート)」
シンデ 「(いまいち、ちゃんと踊れない、そして崩れ落ちて泣く)」
ジェシ 「シンディー、何やってるの?何でこんなことも出来ないのよ!」
シンデ 「(ぜいぜいしながら)無理よ・・・あたしには無理・・・。ねぇ、今まで通りのダンスでいいじゃない。何も新しいダンスにする必要ないじゃないさ!」
ジェシ 「ダメよ!ダメ。今までのままじゃ落ち目になるのはわかってるんだから。あたしたちは、まだ誰も完成させたことのない新しいダンスを生み出さなきゃいけないのよ!」
シンデ 「今だって充分に仕事はあるわ!紅白にだって出たじゃない。もう営業で充分に稼げるはずよ!」
ジェシ 「お金?お金のためじゃないじゃない!あたしたちはステージで輝きたいの!いつだって、最高のダンスデュオだって言われたいの!さぁ、立つのよ。シンディーになら出来るわ。」
シンデ 「ジェシー・・・。ごめんね・・・あたし、あたし、やるよ!」
ジェシ 「シンディー!!(感極まって抱きしめる)」

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