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History of Photography

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(Photographed by Stephen Shore)

こんにちは。久しぶりに写真について触れることになりますが、楽しく学んでいこうと思います。今月は毎日何かしらを学べたら良いと思っているので、どうぞトピックは毎日適当ですがお付き合いください。

今日のトピックはというと、写真についてです。Color Theoryについて見てくれた方はご存知かと思いますが、私は色について勉強を進めていくうちに、改めて写真について理解を深めるべきだという認識に至りました。特に今回はカラーフォトについて少しでも理解を深められたらと思いますので、今日は写真の歴史とカラーフォトについて勉強をしていこうと思います。また、カラー写真の先駆者(Avant Guard)と言われるWilliam EgglestonStephen Shoreの作品にも少し触れられたらと思います。

1. History of Photography

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写真とは, 簡潔にいうと「光の虚像」です。穴やレンズを通して被写体から発される光線を改め、再構成した後、感光剤に焼き付け、現像処理すると写真として成立するのです。すなわち私達の目にしている写真とは、光の反射の集まりなのです。

写真という概念は遥か昔の紀元前から存在し、実像をどの様に映し出すかということについては考えられてきました。また、Camera という言葉自体は Camera Obsucra というラテン語でいう所の「暗い部屋」から由来しているのです。

元々は, 16世紀に画家が紙に映った像を鉛筆でトレースするために利用されていましたが, 次第に凹凸レンズをはめ込んで像を得る方法など, 改良が繰り返されました。

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そして, 1825年にニセフォール・ニエプスが世界最初の写真を撮影することに成功したのです。しかし彼の最初のカメラは, 露光時間が6 ~ 8時間かかるなど, 現代からは程遠い写真技術だったので, 人々がアクセスするのには程遠い存在でした。

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そこからというもの, 写真は発展を続けることになります。銀盤写真法の発達やネガ・ポジ法の発明, そして1888年にロールタイプのフィルムが誕生することになります。また, 1950年には一眼レフが誕生しました。今回はあまり深くは触れませんが, これらの写真発展により私たちが今恩恵を受けているのです。

2. New Color Era

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(Photographed by William Eggleston)

では, カラー写真はいつ・どの様に発展したのでしょうか。写真は1800年代から市場に流通され始めたものの, 当時は「記録媒体」という認識が強く, アートの世界からは程遠い存在でした。

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そこから1900年代に入ると, 次第にモノクロ写真が芸術の仲間入りを果たしますが, カラー写真は未だ記録や広告としての認識が強く, 1970年代に入るまで芸術界からは一線引かれた存在だったのです。


その価値観を変えたのが, ニューカラー世代でした。


3. William Eggleston 

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「カラー写真の父」と称されるウィリアム・エグルストンは, 1939年にアメリカのテネシー州メンフィスに生まれました。少年時代は内向的だったこともあり芸術へと没頭しますが, 写真と出会うのはまた後のことでした。

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(Untitled 1970-3 by William Eggleston | Tate Modern Museum)

大学でヴァンダービルト, デスタステートやミシシッピ大学に通った彼は, 6年間の大学生活の中でアートを学びました。そして当時, 友人から勧められたライカのカメラを手にした時, 彼のフォトグラファーとしてのキャリアがスタートしました。結局どの大学も卒業することなく, 1965年からカラー写真の制作を始めましたが, その彼の選択が後の写真界を変えたのです。

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(Untitled 1976 by William Eggleston | Tate Modern Museum)

彼の作品が世に出されたのは, MoMA館長ジョン・カシャフスキー氏の支援を得て開かれた写真展でした。当時のカラー写真に対する風当たりの冷たさからも, 彼の作品が正当に評価されることはありませんでした。しかしこの個展をきっかけとして, 「カラー写真は芸術作品として十分なのか?」という大きな議論が, 最終的にはニューカラー世代のパイオニアとしての功績を残したのです。

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(Untitled 1970-3 by William Eggleston | Tate Modern Museum)

その後も多くのカラー作品を創り上げた彼は, 次第に写真家としてだけではなく芸術写真家として新世代を切り開きました。そしてその影響は今もなお, 多くの写真家たちに残り続けています。

なお, 彼の写真に対する独自の世界観は, 彼へのインタビューにも現れています。彼は自分の写真のみをこよなく愛し, そして写真理論などの研究に対しては懐疑的な見解を示す部分もあるそうです。

カメラを構えるのは, 写真を撮る為であり, 写真自体が生まれようとしているから, ただそれだけのこと。

この言葉は彼の写真に対する気持ちの真理を表している様にも思えました。以下の写真たちは, 彼の幾つかの作品です。

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(Photographed by William Eggleston)

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(Photographed by William Eggleston)

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(Photographed by William Eggleston)

4. Stephen Shore

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エグルストンがカラー写真の父だとした時に, ショアはカラー写真のエリートと称されています。天才と言われた彼は, アメリカのニューヨークで生まれ育ち, 14歳で自身の写真がMoMAに購入されると, 23歳の時に最年少でメトロポリタン美術館での個展を展示します。

また, 彼はアンディーウォーホールのファクトリー常連になって自作の映画を作るなどと, 若手アート写真家としてとても有名になりました。

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(Art by Andy Warhol)

彼の作品の特徴的な部分はその「日常」に焦点を当てた写真で, 特に特別ではないものの何かを感じさせるその世界観に魅了されるものがあるのでしょう。

以下の写真たちは, 彼の幾つかの作品です。

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(Photographed by Stephen Shore)

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Trip Journal Trail’s En Restaurant Kanab, Utah 10 agosto 1973, Uncommon Places y Road © Stephen Shore

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Chas Kincaid Grocery Store (16 June, 1976), Camp Bowie Blvd, Fort Worth, Texas, USA © Stephen Shore


なお, 彼の作品については今度別の機会にまた分解していきたいので, 今日はここまでにしておきます。

5. Wrap Up

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Ginger Shore, West Palm Beach, Florida, November 14, 1977 © Stephen Shore, courtesy 303 Gallery, New York

今日は主にカラー写真の歴史とその先駆者ともなった二人の写真家の写真について大雑把にですが見てきました。今後は個々人の写真家や写真集に着目して分解していこうと思います。

では, また明日。


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