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A面とB面を行き来する人生

Frauに掲載された「田房永子×清田隆之のジェンダー対談」を読みました。すごく参考になったので、よかったらまずこちらをご覧ください。

田房さんも清田さんも好きで、よく本やSNSを見ています。このお二人の対談はさすがお話の方向性ががっちりと合っていて、私のジェンダー感も深まりました。

A面とB面、doingとbeing

A面とB面。最初にこの考えに出会ったのは田房さんと上野さんの対談でした。
ちなみに上野さんはこの両面を「市場と家庭」という言葉で表しています。それまでずっとモヤモヤしていたものがスッと言葉にできたようで「私が感じてたのはこれかぁ!」と思いました。

どうも社会には2面ある。お金を稼ぐ表側のA面と、家族のケアなど裏側のB面。
B面やbeing面はおざなりにされがち、無いことにされがち、そちらの対応は低賃金や無給…。自分にも社会にも思い当たることがいろいろとあります。

私にとって「会社員で働く」とは「ずっとA面でいられることを約束する」という感覚でした。その頃はちょうど家族を増やしたいと考えていたので「子どもがいるのにずっとA面でいる契約をするのはいやだ。A面もB面もごっちゃにしてトータルでベネフィットがある生き方をしたい」と思い、会社員を辞めたのでした。

当時はここまでスッキリと思考できませんでしたが、A面B面の言葉を使うと自分でも分かりやすいー。いい言葉を作ってくれる方々、ありがとうございます。

子育てでもB面/beingを大事にしたい

Frauの記事を読んでハッとしたのは、意外にも「私が子育てに学歴を求めていない理由」でした。そういうことだったのかぁ!と急に腑に落ちました。

いい子でいて勉強して成績上げて偏差値のいい大学を目指そうできれば東大へ…ってルートはまさにA面なんですよね。doingを磨く生き方。

私は親族にA面を爆走した人が何人かいるのですが、その中で一番幸せそうに見えるのは途中でB面にダイブした従兄弟です。彼自信が満足してるか、社会的に見て幸せなのかは分かりませんが、私から見れば彼が一番ステキ。

なので私の感覚としてはこう。

B面も豊かな方が人生は幸せだ、息子たちのB面も大事にしたい。もし彼らが将来、自分のA面のためにパートナーにB面を押し付けるようなことしたら私は嘆きます。そうならないように頑張ってるつもり。

しかし子育てをしていて「A面のことはあんまり気にしてないよ」っていうのはなかなか説明しずらい…。それくらいA面人生が当たり前な世の中だと感じてます。

子どもが男の子なせいもあるのか、早くも「A面を磨かなくちゃね!」というキラキラした目線を受けることもあります。あーこんなとき「いやうちはB面を大事にしたいので」と言えたら説明がラクなのになぁ。それくらいA面とB面が一般的な感覚になって欲しいです。

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